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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
77/123

サラリーマン、新製品のアイデアを話す。

休みが終わると、べナと2人でハンナ魔道具工房へ出勤だ。


しかし2連休はクロエさんに振り回されっぱなしだったな。

俺より振り回されたであろうエルクには、是非とも上手いこと手綱を握って欲しいものだ。


いや、無理か。

いきなり同棲始めちゃったのもそうだし、エルクは一緒になって周りを振り回してる光景しか想像できない。


「ハヤト、どうしたの?ぼーっとして。工房に着いたわよ?」

「いや、何かこれからもクロエさんに振り回されそうだなって考えてたんだ。1番の被害者は一緒に住むカインになりそうだけど。」

「えーと…そうね。あの人は何かもう、止めようが無い気がするわ。」

クロエさーん、ひと回り以上も年下の子にもこう言われてますが、もうちょっと落ち着いてみませんかー。


まあ、そんな事を心配するより仕事をするか…。



工房に入ると、べナはまだ1人ではレジ作りの全工程はこなせないので、ゲイルさんに付いて貰いながら作業を始めた。


俺とハンナさんは早速新製品作りの打ち合わせだ。


「正直、私はレジを小型化して持ち運べる様にするぐらいしか思い付いてないんだけど、ヤマダくんは何かある?」

「ふっふっふ、実はあるんですよ。」

ハンナさんをあっと言わせてやろうじゃないか。


まずは床に魔導性の板を置き、「1」の数字を描く様に1マナで光るこぶし大の共鳴石を並べる。他の数字用の共鳴石も、その板の上に同様に並べる。

そして板に魔素を流して貰うと、1,2,3,4…と数字の形に共鳴石が光っていく。

エレベーターの階層表示ランプのデカい版みたいな感じだ。


「?? そりゃ、そうなるよね?」

伝わって無かったか。


「今は大きな板の上に大きい共鳴石を置きましたけど、これをそのまま小さくするとどうなると思います?」

「えっ…。ヤマダくんが持ってたデンタクの″エキショウ″か!」

そう、擬似的な液晶だ。

共鳴石は粉になるまで砕いて、小さな板の上に数字に沿ってサラサラと粉をかける。そして、0から9までの数字の分でそれを繰り返したら、粉が飛ばない様に透明な樹脂で固めてしまえばいい。


「どうですかね、これ。」

「いや、凄いよ。新しい素材を使う訳でも無く、共鳴石だけで″エキショウ″を作れちゃうのか…。ヤマダくんには、共鳴石の神様でもついてるんじゃないかな。」

そんな神様が俺についてるんだとしたら、以前に共鳴石ガチャで沼にハマったのを絶対に許さんからな。



なお、電光掲示板を作るという案も思い付きはした。

しかし、この世界の文字80種の共鳴石を用意するなんて無理過ぎるので、俺の脳内で静かにボツになったのだった。

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