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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
69/123

サラリーマン、ヤマダ倉庫を完成させる。

バース商会からハンナ魔道具工房へと職場を移して28日目の昼過ぎ、とうとうバース商会に納める魔道具を作り終えた。


約束の納期が30日だったので、2日余っての完成だ。

間に合って良かった。

いや、俺はどちらかと言うと発注者側の人間なんだが。


毎日夕方には出来た分をバース商会の配達員が運んで行っていたが、最後ぐらい直接持って行く事にした。

今回は試作品の時と違い、床材が無いのでハンナさんと2人だ。



バース商会に着くと、まずは倉庫に魔道具を納品してから事務所で挨拶だ。

「こんにちはー。ハンナ魔道具工房ですー。ご注文の品、納品が完了しましたよ。」

「おう、ありがとよ。これが代金だ、確認してくれ。」


ハンナさんがガロンさんが渡した袋からお金を取り出して確認していく。

そういえばいくらで請け負ったのか知らなかったが、400万ぐらいか?あれ。ここで働いてる間の俺の給料もバース商会持ちだし、床材も別で買ってるはずだ。合計600万以上はかかっていそうな設備投資は流石の大商会だ。


「ヤマダ。倉庫の品は既に全て記録帳に記載してあるし、床材も敷いてある。明日から早速試せるぞ。見ていくだろ?」

「ええ。良い結果であれ、悪い結果であれ、俺の仕事の成果ですからね。」


という訳で、次の日から″ヤマダ倉庫″の稼働が始まった。


「ていうか、″ヤマダ倉庫″って名前、やめません?」

「お前が考えたんだから、それでいいだろ。」

そうなんだけどさぁ。何か恥ずかしくない?


倉庫の傍らで話すガロンさんと俺を横目に、昨日解体員が総出で置いた無数のポールが並ぶ倉庫をネルソンさん達倉庫担当が歩き回る。


時折、解体所から入庫係の男性が現れては、素材と空きのポールを持って素材を倉庫に置いて行く。


3時間程2人で見ていたが、問題なく稼働しているみたいだ。


「今の所、問題は無さそうだな。明らかに今までより早いぞ。」

「いやー、良かったです。いざ使ってみたら想定外の問題が起きたりするかと思ったんですけどね。ポールの数はこれで大丈夫そうです?」

「あぁ。毛皮なんかのデカブツはポールが無くてもすぐ分かるから、ポールはそれ以外で使えばいいとネルソンが言ってな。それなら余裕で足りるさ。」

あー、まあ確かにデカいのは目印のポールを立てる間でもないか。

俺が魔道具作ってる間に、記録帳作りだけでなく運用ルールも決めててくれたんだな。ネルソンさんに感謝だ。


「俺は一旦事務所に戻るが、お前はどうする?」

「少なくとも丸一日は様子を見るつもりでいるので、ずっとここで見てますよ。」

「分かった。夕方にはまた顔を出す。」

そう言い残してガロンさんは倉庫を出ていった。


しかし、自分が考えた案が上手く機能しているのを見るのは飽きないものだ。

どんどん片付いていく注文票を見ると、ついついドヤ顔になってしまうな。ふふふ。

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