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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
コンサルタント編
68/123

サラリーマン、またも出向が決まる。

鉱石祭の事はさておき、コツコツとバース商会の魔道具を作っては配達員に渡していたある日の事だった。


「おう、ヤマダ。お疲れさん。」

「あれ?ガストンさん、今日はどうしたんです?」

「聞いたぞ、鉱石祭の事。」

「ええ、なんか200日後ぐらいにお祭りがあるらしいですね。」

もうハンナさんから伝わっていたか。


「らしいですね、ってお前…。あんまり余裕無いんだぞ。」

「えっ?」


話を聞くと、鉱石祭自体は半年後だが、選ばれた工房や職人は選定品に加え、新製品なんかをそこでお披露目するのが通例らしい。

しかも開催地は東大陸なので、移動に30日弱かかると。


てことはなんだ?

バース商会の魔道具作りと倉庫での確認であと20日かかるとしたら、150日ぐらいで新製品作るってこと?


「そりゃあ、ハンナさんは中々大変ですねぇ。」

「だから何で他人事の様に…。鉱石祭の招待はハンナとお前宛に来てるんだから、お前も共同で開発するんだぞ。」

うそやん。


「えーと…、て事はバース商会の仕事が終わった後は…。」

「当然、しばらくここで働いて貰う。」

ですよねー…。

バース商会に出向後は、またハンナ魔道具工房に出向して、それが終わったら海外出張と。


「そうなると、俺が戻らなくてレジーナさんも困るのでは…?」

「何言ってんだ。商会に戻したジャンがもう穴埋めで入ってるぞ。レジがありゃ、ジャンでも何とかなるからな。」

出向してる間に俺の席が無くなってるぅー!


工房に出向していたジャンが居なくなってたから、商会に戻ったんだろうとは思ってたが、そんな事になってたとは。

最近、エルクの帰りが早くてニヤニヤしてた理由がこれか!

おのれエルク。教えてくれてもいいじゃないか。


「ちなみに何か旅の準備とか要りますかね…?」

「それはスミナ商会で全部やっておく。お前は新製品の開発だけに専念してりゃいい。」


ほへー。

めっちゃ忙しくなりそうだ…。


「あ、それとな。新製品は売り込みの為に多めに作って持って行くから、作る期間も60日程は確保しておけよ。」

「はあっ!?」

新製品の開発期間、150日ぐらいかと思ったら90日しかねーのかよ!


「ふっふっふ、こりゃあ東大陸にも販路を食い込ませるデカいチャンスだぞ。何だったらランポートに駐在員を置いとくのもアリだな…。」


ガストンさんは自分の世界に入っちゃったし。

ハンナさん、何か新製品のアイデアが既にあったりしないかなぁ…。

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