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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
漫遊編
49/123

サラリーマン、新婚旅行を終える。

劇を見てから4日間、モネアでお土産を買ったり美味しいものを食べながら、落とし人ムドラの事を聞いて回ったが劇と同じ情報しか得られなかった。

200年以上前に死んだ人の事だ。しょうがない。


それからの帰路11日はひたすら馬車で移動だ。


荒野で野営をして、キースの街で1泊してお土産を買う。

ちなみに帰りの荒野ではマドは出没しなかった。残念だ。


ロナウ国内に入ったら、小さな村で1泊しながら移動。

そんなこんなであっという間に夕暮れに包まれたアスツールの街に帰り着いた。


しかし100万コルを持って出発したものの、35日の旅行が終わってみれば残金約15万コルだ。指輪も買ったとはいえ、結構使ったなぁ。

旅行中は俺もレイナさんも無収入だったわけだし、また稼がないとな。


「ただいまー。」

「あ、ハヤト。おかえり。」

「べナ、何か変わった事は無かった?」

「食べられるだけのお金があるのに、特に困ることも無いわよ。イルは買い物に行ってるわ。」

そうか…。たくましいなこの世界の子供は。

べナとイルの場合は育った家庭環境もあるのかもしれないが。

「今日はご飯食べるの?」

「うん。お隣さんと職場に挨拶に行って来るけど、帰ったら食べるよ。あと、これお土産ね。」

ベナにはモネアで買った貝殻に赤い石が埋め込まれた髪飾りを買って来た。

イルにもキースで服を買って来たんだが、後で渡すか。


ともあれまずはお隣さんに挨拶だ。

この時間なら給料日でも無ければ2人とも帰ってると思うが。

「エルクー、カインー、いるかい?」

「おっ、ヤマダじゃん。帰って来たのか。」

「うん。これ、お土産。カインと食べてくれ。」

とりあえず、干した魚、貝、海藻の海の幸セットを渡す。

「べナとイルは大丈夫そうだった?」

「んー、まあ大丈夫だろ。毎日一緒に夕飯食ってたけど、困ってる事は無さそうだったぜ。」

え、なんだそれ。

「毎日一緒に夕飯食べてたのか…。初耳だ。」

「べナがカインに料理を教えてくれって言ってきたんだが、カインが『それなら教えながら4人分まとめて作ればいいだろう。』って決めて、2人分持って帰るのも面倒だろうしって事でここで食ってた。」

「そりゃ…カインには世話をかけたね。」

「カインも楽しそうだったからいいんじゃねーか?別に。」


キッチンに居たカインにも礼を言ったが「別にそれぐらい構わない。」と一言。

俺も飯を作って貰っていたが、本当に面倒見が良い青年だこと。


スミナ商会にも帰宅の連絡を伝えたが、給料の締め日の関係で申請通り5日後まで休むことになった。


そして夕食はというと、旅行中に恒例化されていた2家合同の夕飯となった。

レイナさん、べナ、カインでの話し合いの結果、今後も夕飯は交互に作ってその家で食べるらしい。

持って行くのも手間だし、椅子を買おうかな…。


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