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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
漫遊編
42/123

サラリーマン、結婚指輪を買う。

ロナウの首都アスツールの街を出てから、ロナウ国内での日々は少し味気ないものだった。

なぜかと言われれば、大きな街も無く、小さな村で1泊して出発というのを繰り返したからだ。


俺たちはアスツールからほぼ真北に移動している。


ロナウの国は首都アスツールを中心に持ち、国の4隅には主要な4都市が存在する。

例えるならば、さいころの「5」の点の様に都市が配置されている。

つまり、中心から北へ向かっても大きな都市は無い。


対して北の隣国バラムは主要都市を国の東西南北に1つずつ持ち、都市を線で結べばひし形の形となる。

俺たちが北進すると、まずは南の都市キースがあり、更に行けば北の首都モネアがある。


主目的はバラムの首都モネアだが、キースも観光しつつモネアへ向かうのが今回の旅行プランだ。


ロナウ国内で5日ほど村を経由した頃、ようやくそのキースにたどり着いた。

「うへー、これがキースか。アスツールほどじゃないが、中々大きな街だな。レイナさんは来た事あるんだっけ?」

「ええ。15年ほど前ですが、父に連れられて。両国の首都の中間に位置することもあって、交易拠点としての側面も持つ街ですよ。」

「へぇー、どおりで商人っぽい馬車も多い訳だ。3日ぐらいは滞在するつもりだし、宿を取ったら観光しようか。」

「はい!15年も経てば街も変わっているでしょうし、楽しみです。また国外に旅行に来れるなんて、夢にも思って無かったので!」

レイナさんは両手をグッと握りしめて、目をキラキラと輝かせる。

そこまで喜んで貰えるなら旅行に来てホント良かったな…。

休みをくれたレジーナさん、ソーヤさんに感謝だ。


手頃な宿で3日分の部屋を押さえると、さっそく二人で街をぶらついた。

露店でアスツールではあまり見ないという煮卵を買って食べたり、商店で帰りにベナとイルに買うお土産の候補を探したり、と主に店を見て回った。


そんな中で、とあるお店を見つけた俺は、かねてより考えていた事を実行することにした。

そのお店は宝飾店。そう、結婚指輪だ。

「レイナさん、ちょっとこのお店を見て行こう。」

「宝石類に興味があるのですか?ハヤトさんはこういったものはあまり興味がないと思っていました。」

まあ、そうだな。装飾品のたぐいもほとんど買ったことは無いしね。

「そうなんだけどね。俺の国では結婚した夫婦はお揃いの指輪を付ける文化があるんだ。本当は結婚する前に買うものだけど、折角だしどうかなと思ってね。」

「あら、そういう風習があるのならお願いします。私はハヤトさんの妻ですからね!」

旅行だからか、今日のレイナさんはちょっとテンション高めだ。かわいい。


二人で手をつないで店内を見て回り、3mmほどの青い宝石が付いた銀の指輪を2つ購入した。

お値段は2つで20万コル。3ヶ月分の給料という値段でもないが、レイナさんが喜んでくれたのでいいだろう。


店を出ると俺は少し照れつつ、レイナさんの左手を借りて薬指へと指輪をはめたのだった。

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