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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
漫遊編
39/123

サラリーマン、同僚に家族を紹介する。

家の片付けをひと段落させると、俺たち4人は椅子を2脚持って隣家を訪れた。

テーブルには既に6人分の料理が並んでいる。少し待たせてしまった様だ。


「おー、ヤマダ!もう家は片付いたのか?」

「や、エルク。大体はね。」

とりあえず3人に空いている場所に座ってもらうとお互いの紹介をさせてもらう。

「2人も1度会ってはいるけど改めて。彼女がレイラさん、俺のつ…妻だ。そっちの2人はベナとイル、レイラさんの妹と弟だ。」

「俺はエルクだ、よろしくな。ヤマダとは同じ職場で働いてる。」

「カインだ。商会の2号店で店員をしている。ヤマダが急に家を出ると言うから、漬け込み肉を余らせそうだった。遠慮なく食ってくれ。」

「ちょっ、カイン!?」

知らなかった衝撃の事実。だが、それも当然か。

いつも仕事から帰って夕飯作りじゃ間に合わない事もある。日持ちするものは仕込んであるか。

子供が急に「今日は夕飯いらない」と言い出して困るカーチャンみたいな気分なのかもしれない。


「へぇー、美味しいわ。香草か何かが凄く良い香りを出してるのね。」

「ああ。サパ草だ。漬けると良い香りが付く。」

食べ始めたら食べ始めたで、べナとカインは何か主婦みたいな会話をしてるし。


「えっ、すげーな兄ちゃん。スミナ商会の帳簿をつけるって頭良くないとできないんだろ!?」

「まー、そういうのは昔から得意だったしな。村の子供にも計算とか教えてたし。」

イルはイルでエルクを兄貴分の様なキラキラした目で見ている。

確かにエルクは頭も要領もいいし、教えるのも上手だが、お義兄さんも同じ仕事してるぞー、イルよ。


必然、俺はレイナさんと仲良くお喋りしてた。

「優しそうな人達が隣で良かったです。」

「まあね、それは間違いないかな。俺も大分世話になったしなぁ。この辺のお店とかなら多少は俺も案内できるけど、2人に聞いても色々教えてくれると思うよ。」

特にカインは正直、生活面では圧倒的に俺より頼りになるのは間違いない。


しばらくは食べる事も無くなりそうなカインの作るご飯を堪能して隣家を後にすると帰路に着いた。帰路は5mしかないけど。


一人で部屋のベッドで横になると、急にどっと疲れが出た。

3連休は怒涛の展開だったからなぁ…。

ボーナス貰ったから同僚と遊びに行ったと思ったら結婚して、相手の兄弟も含めて同居開始だ。

なんとか3連休中には片付いたが、明日から久々にスミナ商会勤務だ。疲れを引きずらない様にしないとな。


しっかし、結婚、したんだなぁ。

向こうでは成人してから2人の女性と付き合うも結婚まではいかなかったのに、こっちじゃ勢いに任せたとは言えあっさりだ。


そんな事を考えていると、レイナさんが部屋へやって来た。

「レイナさん、今日はお疲れ様。何かあった?」

「何か、というか…その…私はハヤトさんの妻になった訳ですし、一緒に寝るものかな、と。」

おう…そうか。そうなるか…。

さっき「結婚したな」って考えてたのに、実感無さすぎてそのまま1人で寝そうだったわ。

「そう、だよね…まだ慣れてなくて。一緒に寝ようか。」


という事で、一緒に寝た。

なんやかんやして眠ったのは1時間後だったけど。

結婚初夜…は昨日だけど、昨日は別の家に居たから今日が初夜みたいなもんだしね。

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