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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
世界のハマダ編
110/123

サラリーマン、悩む。

ケーブル作りが続く中のとある休日、俺は考えていた。

自宅の水浴び場を見ながら、それはもう考えた。


それを見たべナが近付いて来るのも気付かないぐらい集中していた。

「ハヤト、そんなに水浴び場をじっと見て何やってるの?」

「うーん、ちょっと考え事を…。」

「姉さんと一緒に水浴びしたいなら、鷹也は見ておくわよ…?」

違う、そうじゃない。

いやしかし、レイナさんと一緒にお風呂というのは魅力的な話だ。


「ますます欲しい。」

「??」


そうと決めたら早速相談だ。

ポカンとした顔のべナをそのままに、足早にレイナさんの部屋へ向かう。


ノックして部屋に入ると、早速切り出してみる。

「レイナさん、お風呂が欲しいんだけど作っていいかな。」

「″お風呂″…というと、大衆浴場のアレですか…?入って来たら良いのでは…??」

違うんだ。

あんなギリギリ1人しか入らない棺桶じゃなくて、ちゃんした風呂が欲しいんだ。

時間も気にせず、仕事が終わった後にゆっくり入りたいんだ。

それはもう懇切丁寧に俺の熱意を伝えた。


確かにこの星…なのか、ロナウ周辺だけなのか分からないが、ここは気候が1年を通して安定しており、かなり過ごしやすい気温だ。

だからこそ水浴びで十分、という気持ちも分からなくはない。


だが、俺は仕事で疲れた日にゆっくり風呂につかりたいのだ。

日本人としての、サラリーマンとしての俺の心がそう叫ぶのだ。


「それなら、作ったら良いんじゃないですか…?」

「いや、でもさぁ…水浴び場自体を改装しなきゃだし、外に湯を沸かすかまど?も作らなきゃいけないから、結構お金かかると思うんだよね…。」

ちら、とレイナさんの顔色を伺う。


「良いんじゃ無いです?ハヤトさんが何かを欲しいって言うのも初めてな気もしますし。それに毎月渡されているお金を貯金していたら、それも使わずに家を買っちゃいましたし、正直何に使おうかと…。」

そうか、家を買う為に貯めてくれていたのか。

鉱石祭の時のボーナスとか賞金とかで、そのまま買っちゃったからなぁ…。


まあ、家計からのお許しが出たなら作ろう。

どこに頼めばいいのか良く分からないが…、こういう時は大体ガストンさんに聞けば何とかなるだろう。

流石は我らが商会長だ!俺はもう商会員では無いが!

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