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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
世界のハマダ編
104/123

サラリーマン、鉱石素材研修を受ける。

ガント商会へ入ると、俺は入口で出迎えてくれたトトさんに連れられて会議室の様な場所へ案内された。ここで研修をするということだろうか。


座学を受ける俺と違い、見学がメインのハンナさん達は入口で別れてトトさんの部下が倉庫へと連れて行った。


なぜ初心者講座の俺に鉱石部門の責任者であるトトさんが付いて、玄人見学コースのハンナさん達に部下が付くのかは謎だが。


「あのー、トトさんて鉱石部門の責任者なんですよね…?俺に説明して貰うのも部下の方からでも大丈夫ですよ…?」

「確かに私は鉱石部門の責任者であり、副商会長でもありますが…ふむ。ヤマダさんはハマダ魔道具工房のデンタク…レジとジテンが如何に大きな影響をお持ちか、お分かりでないと見える。7%と37%、これは何の数値だと思いますか?」

「?? わかりませんが…。」


正解はなんだろう、と思っているとすぐに説明された。

なんでもガント商会の鉱石素材の金額比7%がソーヤさんの素材屋に卸されており、共鳴石だけで見ると37%をソーヤさんの素材屋が占めると。

うへぇ、それ絶対ほとんどがウチの工房が買ってるやつだよなぁ…。日課の様に共鳴石を買って来ていたが、そんな金額になってるのか。鉱石素材限定とは言え、この規模の商会の7%とかって結構ヤバい金額だろ。


「鉱石祭で優秀魔道具賞を取った以上、まず間違いなく更に比率は伸びるでしょう。ヤマダさんはそれだけ売り上げに影響を与えてくれた魔道具の開発者なのですよ。私自ら対応するのも当然と言えるでしょう。」

当然とは思わないが、大口顧客の開発担当者と言われればおかしくは無い、のだろうか…。

どちらにせよ、俺が決める事でも無いので諦めて講義を始めて貰うことにした。



「それでは今日は最初ですし、鉱石素材そのものについて説明致しましょうか。鉱石素材は植物や動物性の素材に比べて機能が単純な物が多い、というのは鉱石祭でイナリア商会長が仰っていた通りです。では、それは何故だと思いますか?」

「うーん…。生物と違って生きる為に必要な能力じゃないから、ですか…?」


「おしいかも知れませんね。植物や動物などの生物は長い年月をかけて、生きる為に魔素を扱う術〈すべ〉を進化させてきました。では、子孫を成さない鉱石が魔素に反応する性質はどこから来たのか?それは大昔の生物の死骸が土に吸収されて、それが鉱石の性質になっているのではないか、というのが現在有力な説です。つまり、何百世代も前の生物と同じ様な性質・能力を持つから鉱石素材は機能が単純なんじゃないかと言うことですね。」

へぇー、面白いな…。

要は化石として考えると、鉱石素材も元は生物性の素材である、と。


「じゃあ、鉱石素材から進化した様な能力を持つ動物などが居るって事ですか?その種が絶滅していなければ、ですが。」

「えぇ。分かりやすい例は鉱石祭で見たんじゃないでしょうか。最優秀魔道具賞を取った″魔伝機″は魔素を伝えるものでしたが、現代には魔素どころか意思を伝える鳥がいます。」

「ヒタギ石…ヒタギ鳥ですか。」

そう言われてみれば、俺がこの世界に来てから意思疎通でお世話になったヒタギ石の指輪は空気中を伝って意思を伝えていた。伝搬距離はヒタギ石の方が短かったが、十分に″魔伝機″の進化系と言えるのだろう。


今日は「鉱石素材全体編」という感じで、その後も各素材の講義では無く鉱石種について浅く広く教えて貰った。

こうやって話を聞くと、なんだか生物とか化学の授業を受けているみたいで中々面白かった。

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