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サラリーマン、異世界で働く。  作者: 雨崎 王助
世界のハマダ編
101/123

サラリーマン、社員食堂の操業を検討する。

カインは店を持つ事に決めると、翌日の午前中にはガストンさんと全店主にそれを伝えて店の購入を済ませて来た。


ま店を始める条件としてはかなり良い話だったから、元々買うつもりが強かったみたいだしな。なんせ店自体が割安で、スミナ商会員の昼食割で客数も最初から見込めるのだ。



昼食後、カインが実際に店に行って色々考えてみると言うので、暇をしていた俺とべナ、それに店員をやる事になるイルが同行した。

店自体は俺とカインは何回も行った事あるんだけど。


道すがら、気になっていた事を聞いてみた。

「そういえば、店を買ったってことは正式にスミナ商会を辞めるんだよな?いつまで仕事するんだ?」

「明後日までだ。その後は7日ほど貯まっている休みを使うから、次回の給料までは貰えるが。」

あぁ、転職する時に残った有給を使うパターンか。


「とは言っても次回分までか。そうなると早めにオープンしちゃいたいよね。あれ?そういえば、家も探さないといけないのか?」

「いや、スミナ商会員の昼食を提供してくれるならそのまま寮に住んでいいと言われた。」

えぇ…。それなら、スミナ商会に卸す魔道具を作る俺も寮に住んでて良かったんじゃ…。いや、家を安く売ってくれた事に文句はないんだけど。



店に着くと、イルが驚きの声を上げた。

「おぉ、結構でけーじゃん!」

「まあ、本来昼は3人で回してたらしいからなぁ…。カイン、メニューはどうするんだい?」

「日替わり2種と固定3種でいくつもりだ。慣れたら増やすつもりではある。」

まあ、最初はそれぐらいがいいのかもしれないな。


とりあえず店に入って、手順をシュミレーションしてみよう。

「まずはここでイルに注文してお金を払うだろ?その時にセルフにするか聞いて、セルフなら番号札を渡してそこのカウンターに取りに来て貰う感じか。セルフじゃない人はどっちが渡しに行くんだ?」

「俺は盛り付けで手一杯になるだろうから、基本的にはイルが番号で呼びながら持って行く事にするつもりだ。」

ふむふむ。


「セルフの人の食器返却口はここら辺か?というか、セルフじゃない人の皿をイルが片付けるなら洗う暇なんて無いよな?」

「あぁ。食器を洗うのは営業後だ。トレイと食器は多めに買っておく。」

結構ちゃんと考えてたんだな。少し心配していたが、カインだもんな。


「イル、どうだ?出来そうか?」

「んー、人数次第だけど大丈夫じゃないかなぁ。値段はいくらなんだ?」

「日替わりは300コルで、その他は400だ。割引券を持って来たスミナ商会員は日替わりが200になる。」

「そんなら計算も簡単だし、オレでも大丈夫だろ!」

まあ実質1桁の足し算みたいなもんだしな。


「ちょっと安い気もするけど、その値段で本当に儲かるの?」

値段を聞いたべナは首をひねると、そう質問した。


「大丈夫だ。まとめて作るなら日替わりも他も200コルは利益が出る。ここならスミナ商会以外も合わせて100食は売れるはずだ。」

「1日の粗利2万か。そこからセルフチケットの無料食とイルの給料を引いて1.6万ぐらい?水も水屋から毎日仕入れるなら、残るのは1.5万ぐらいか。確かに何とかなりそうだな。」

ざっと計算してみると、カインにまじまじと見つめられた。


「…ヤマダは凄いな。午前中に前店主に相談したら、全く同じ事を言われた。」

いやー…、学園祭の屋台ばりのどんぶり勘定だぞ?

事業計画としては、建物や調理器具なんかを買い換えるための費用なんかも毎日一定額を積み立てておく必要があると思うが…。


俺が心配する事では無いかもしれないが、これで本当に上手くいくのだろうか。

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