会議への懐疑
時々、どうしようもなく毒を吐きたくなります。でも、非戦的な性格ゆえか。棘のある毒よりは、無邪気な毒(本人がそのつもり)のほうを好みます。
ここに書いたような会議は、いまもたくさんあります。もちろん、本当に「英知を結集して現状を打開しよう」といった建設的な会議もありますが、そうでないものも存在します。
どちらかと言えば後者の会議に出席すると、暇を持て余して、いろんなことを考えてしまいます。これも、その成果かもしれません。
もちろん、会議中につくっていたわけではありません。
たぶん、つくっていないと思います。
えっと、記憶には・・・ありません。
「重要」という「退屈」の最上級を冠していながら
我慢大会と間違えてしまいそうな会議
始まったのが、40分前
重要な議題が「なんだ、話すことないじゃないか」という
当然の予定的調和に帰結すれば
もう、なにも起こりようがない、30分前
お決まりの報告のくだらなさに
あくびを二つ噛み殺して、あたりを伺えば
隣人が三つ目を噛み殺していた、20分前
頭の中とよく似た、澱んだ空気に誘われ
気が抜けたビールのような、ありがたい、お言葉のリズムを枕に
身をよじる瞼の誘いに、四度、打ち勝った、10分前
発言の機会が消えたとたん、マネキン人形たちが
人に戻って話しはじめるのが可笑しくて
ひとり俯いて、お定まりの笑いを隠した、終了直後
笑って魔法がとけた僕も、また、人に戻って
「大事な仕事」をした以外は、何ら問題なく
重要な会議は、こともなくフィナーレを迎える
・・・ 大団円
「笑うと負けよ あっぷっぷ」は、ご承知のとおり「にらめっこ」遊びの歌の一節です。にらめっこは、ちょっとリアルすぎるので、こちらを使ってみました。
傾向としては(と言ってよいかどうかわかりませんが)、会議では偉い方ほど笑いません。部下は偉い方が笑わないと笑えません。偉い方は勝利を確信したときに笑います。どうだ、この方針に反論できるか、という恫喝を、その笑顔の中に隠していたりします。こういう場合、部下は笑えますが、本心ではなく追従の笑いです。
想像するだけで、スリルとサスペンスに満ち溢れています。
生涯一度で構いませんので、本当に和気あいあいとした、笑顔の絶えない会議というものに参加してみたいと思っています。