15 女児強姦殺人事件
小学校一年生の佐藤雅美(仮名)は、母親から頼まれなくても自分から進んで家の手伝いをするしっかり者だった。
困っている人を見ると放っておけない性分で、幼稚園の頃に一人ぼっちで寂しそうにしている子を見掛けては、自分から話し掛けて笑顔にしてしまうような性格の持ち主であった。
また、勉強もよくできた子で、宿題を忘れたことは一度もなかったという話だ。算数が得意で、苦手な子に教えてあげてたので先生も助かっていたそうだ。
そんな手の掛からない子が一度だけ両親にこっぴどく叱られたことがあった。それは日が暮れるまで家に帰らなかったからである。
「だって落とし物をして困ってたから見つけてあげたかったんだもん」
泣きながら謝る姿に、両親も心の痛みを覚えて許してあげたそうだ。同時に、友達のことを大切に思える娘を持つことができて幸せを感じるのであった。
その後、ケーキ屋さんになる夢を叶えることができずに、連れ去られて、強姦された後に、バラバラにされて野山に埋められたのだった。
その後、容疑者は逮捕されたものの、当初はインターネット上で両親の犯行を疑う書き込みが多数あり、被害者家族に対して更なる追い打ちをかける事態となった。そして、誹謗中傷に対する謝罪が行われないまま現在に至るのであった。