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11 人狼ゲーム

 人狼ゲームとは、市民の中に紛れ込んだ人狼を話し合いの中で見つけ出して、全員の投票で処刑するシンプルな遊びである。人狼は市民のフリをするスパイみたいなものなので、不自然な言動をする者を炙り出せばいいわけだ。


 ルールもそれほど難しくはない。一日の中で表と裏の攻撃があって、最初に市民チームが人狼だと思われる人物を全員の投票で選んで処刑し、裏の攻撃では反対に人狼が自由に市民を襲撃するわけである。


 人狼が二人の場合は、当然ながらゲームを一日で終わらせるのは不可能となる。その場合は必ず裏の攻撃に備えなければならない。だからといって、市民が無防備に襲撃を受けることはない。


 市民チームには『占い師』や『騎士』といった特殊能力を持っている人がいるからだ。それら役職は人狼チームの攻撃時に役に立つ。


 『騎士』とは、人狼が襲撃する人を予想して当てることができれば救うことができる能力のことだ。ただし『騎士』は自分の身を守ることはできないため、人狼に狙われたら、そこでゲームから退場となる。


 『占い師』は、全プレイヤーの中から一人だけ指名をすることで、その人が『市民』か『人狼』かを知ることができる。『騎士』が守らなければならないほど重要な役職だが、誰が『占い師』か分からないので、名乗り出ない限り、最初のターンで守ってあげるのは、かなり難しい。


 それに対して二人組の『人狼』の場合、ゲーム開始時に互いが『人狼』同士だと認識することができるので、共謀してゲームを有利に進めることができる。一人が疑われたら庇ったり、あえて無視したり、ダメなら切ったり、そこら辺はゲームの展開次第である。


 役職のない『市民』は、とにかく『占い師』と『騎士』を守るのが大事だ。誰が役職を持っているか分からないので、間違って投票しないように、つまり『人狼』に騙されないように頑張るだけである。


 その他、人狼ゲームにはローカル・ルールがあり、役職が他にもたくさん存在している。人狼チームのスパイとして活動する『裏切り者』や、処刑されたプレイヤーの属性を知ることができる『霊媒師』などが比較的有名だ。


 実際の流れ(九人制の場合 初心者用)


一、プレイヤー九人に手札を配る。内訳は自由だが、一般的には『人狼』二人、『占い師』一人、『騎士』一人、『市民』五人。この時、『人狼』の二人だけが互いを認識することが可能だ。


二、一日目の昼のターン。ここでは手札を引いた時の反応を窺いながら、話し合いの中で『人狼』を炙り出して行く作業が行われる。人狼チームとしては『市民』が追放されるように誤誘導しなければならないわけだ。(このターンだけ運の要素が強い)


三、一日目の夜のターン。『人狼』二人が生き残った場合、相談して襲撃するプレイヤーを選ぶ。できれば『占い師』や『騎士』を始末しておきたいところだ。『騎士』は守りたいプレイヤーを指名するが、『人狼』を守ることもあるので気をつけたい。ここで『占い師』が生き残っていれば確実にプレイヤー一人の素性を知ることができるので、一日目の昼だけは絶対に投票されることがないように振る舞うのが重要である。


四、二日目の昼のターン。様々なケースが考えられる。普通の『市民』が消えていることもあれば、『占い師』が消えている場合もある。全員が生き残っていれば『騎士』が仕事をしたということだ。ここで『占い師』がカミングアウトするかは、それもプレイヤー次第である。名乗り出た場合、ニセモノの『占い師』が出てくるかもしれないが、それもプレイヤー次第というわけだ。この日にストレートに『人狼』を処刑できたら、その時点でゲーム終了となり、市民チームの勝利となる。


五、二日目の夜のターン。『人狼』が一人でも残っていればゲーム続行。前日と同じ作業となるが、『騎士』が間違って処刑されていた場合は誰も救うことができない。


六、三日目の昼のターン。この時点で『人狼』二人、『市民』三人だった場合、この日に『市民』が追放された時点で同数となり、人狼チームの勝利が確定する。『占い師』が生き残っていた場合、ここでカミングアウトするパターンもあるが、それもプレイヤーの戦術次第だ。


七、三日目の夜のターン。『騎士』が有能なら『人狼』一人、『市民』が五人も残っている可能性があるが、それは最大値であり、稀なケースである。


八、四日目の昼のターン。『人狼』一人、『市民』二人だった場合、この日の投票で決着がつく。物理的に市民チームが有利に見えるが、意外と『人狼』の芝居に騙されることが多い。


 それが人狼ゲームだ。

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