また会おう 最終回!
クラル視点
「本当は手紙出そうとしたんだ、でも今更なんだって裏切り者の癖にって思われるのが怖かった…でも結局お前には何もできてないのならそう思われても仕方ないよな…ごめん…」
そんなことはない
そんな言葉は俺の喉元まで来て詰まってしまう…
「俺はずっと待ってた、お前がいなくなった時から帰ってくるって信じて、」
「…うん」
「家族が死んで俺も一層の事死にたかったよ、でもそれでも俺は生きたよ」
「…うん」
「でも俺は、こんな俺じゃ、生きていけないって兵に入って幹部になった」
「…うん」
「強くなって、もっと生きて見返してやろうって思ったよ」
「…うん」
俺が話せばちゃんと、小さくだけど返事を返してくれる、流石だ
六年前とは打って変わって立場が逆だな
「会えて嬉しかった…けど…」
こんな形で会いたくなかった、お互いにそう思っただろう
それを察したのかルーちゃんはうんと静かにそう言った
「許さなくていいから、恨んでくれていい、ただ本当に申し訳ないと思ってる」
きっとこれ以上ないってほどルーちゃんは申し訳ないって思ってるんだろうな
だがもう時間がない
部下が俺の無線機に呼びかけた
「もう行くのか…?」
「…うん」
行かないでほしい、そう訴えてるのはわかる
俺も本当は行きたくない
帰ったらどうせ一人だ、親友の再開が叶ったのだ俺だって行きたくないんだ
するとプシューと音を立てて城の内部に煙が広がっていく
俺はこれを知ってる
俺はこの任務の為に新しくこの近くに建てた基地がある、あとをつけられてバレたら大変だ、だから予め仕掛けておいた睡眠薬だ
そして新しくできた睡眠薬を試したいというのもあったのだろう
「クラ、ル…」
睡眠薬が効いて来たのだろう
俺はガスマスクを持って来ていたので寝る心配はなかった
俺は分かってると頷き優しく頭を撫でる
ルーちゃんのサラサラの髪が俺の指の間をすり抜ける
ルーちゃんの瞼がだんだんと落ちてくる
大丈夫また会えるよ
「また会おう」
最終回を迎えました!!
ついに来てしまったか…はえー次どうしようかな?
ルーク「最後俺目線も書いて」
なんだこのワガママ野郎は…
ルーク「(; ̄O ̄)えー」
だからキャラ!お前のキャラ!
睡眠薬の煙だと気づいた時にはもう遅く眠くなってその場に倒れてしまった
俺は必死になってクラルの名前を呼ぶ
そうしたらクラルは分かってると頷いた
強くなったな、なんて思ってしまう
だんだんと眠気がが強くなりだんだんと瞼が重くて視界が閉じていく
彼が優しく頭を撫でているのがわかる
「また会おう」
俺があの時最後に見たのはガスマスクを一瞬外しそう呟いて頰につたう雫だった
今まで読んでくれた皆さんありがとうございました!
「「ありがとうございました!」」
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ルーク「やれと?」
クラル「強制されてるみたいで嫌だな…」
二人して責めんといてや!(T ^ T)