知らず知らずのうちに好きになっていたよ
「「「「くっそぅぅぅぅ!」」」」
総崩れになった最強獣軍団は、義勇軍に取り囲まれていた。
「こんな筈ではなかったのに!」
最強獣軍団は歯を食いしばりながら、悔しそうな顔している。
「これでその他大勢はなんとかなった」
「そうね、史」
史さんと佐知香さんが二人でそんなことを話し合っていた。
この二人は仲良しらしく、まるで付き合ってるみたいに見える。
「……」
俺はそんな二人のそんな姿を見詰めていると。
「ダーリン、僕達のこと見つめて、どうしたの?」
佐知香さんが俺の視線に気づく。
「あ、いや。二人が仲良くしてたから、ちょっと気になって」
普段は佐知香さんから一方的にアプローチを受けて鬱陶しく思ってる俺だが。いざ、別の人と仲良くしていると妬いてしまう。我ながらどうかと思ったが、やってしまった (どうしたんだ俺は?)
「?」
しどろもどろ気味な俺に、佐知香さんは首を傾げる。
「佐知香さん、あなたと史さんはどのような関係なんですか?」
やばっ! 口が勝手に動いてしまった。
「ダーリン、もしかして僕のこと疑ってる?」
「あ、いや……! そんなことは……」
佐知香さんの反応に、俺はひどく乱れた。
「ふふふ」
しかし佐知香さんはむふっと笑う。
「ダーリン、僕のこと信じてよ。史とはなんでもないの。ただのい・と・こ☆」
佐知香さんは指を振りながら、妙に色っぽい声で俺に距離を詰める。
「僕が好きなのはダーリンだけだよ♪」
そう言いながら佐知香さんは俺に抱きついてきた。
「佐知香さん!?」
(ヤッターーーーァ!!)
意表を突かれるも、佐知香さんの言葉に俺は心の中で狂喜した。知らず知らずのうちに、俺は佐知香さんを好きになっていたようだ。
「うーむ……」
自分の本当の気持ちを知って、俺は難しい顔で何故かムスッとした。俺、情緒不安定だな……。




