まずは弘法様
前回のお話でバラバラに戦うことになりましたが、まずは弘法様の戦いから見てみましょう。
「最強獣、よくも僕の友達を殺しちゃったな!!」
すっかり忘れられてたが、空からの攻撃で弘法様の近くにいた義勇軍二十人も巻き添えを食らってたのだ。
なお、その二十人は全員即死。この攻撃で生き残ったのは弘法様のみ。
そんなせいもあってか、弘法様は普段見せない真剣な一面を見せていた。
「ハンッ! 下等生物幾ら殺しても直ぐにわいてくる!」
最強獣の態度はふてぶてしく、人を殺したという罪悪感は毛筋程も感じられない。
「ムムッ!!」
最強獣の憎らしい態度に弘法様は怒り、まるで狛犬のような険しい表情で最強獣を睨み付けた。
「フンッ!」
しかし最強獣は全く怯むことはなく。ドーンと構えていた。
「本当は戦いたくないんだ。だけどキミを倒さないといけない」
弘法様は何かを決めたように迷いのない表情を見せる。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
そして最強獣に向かって突撃する。
「ハハハハッ! ようやく俺と戦う気持ちになったようだな」
自分に向かって弘法様が突撃してるにもかかわらず、最強獣は余裕の表情で嘲笑っている。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
そうこう説明してる間に弘法様は最強獣の目の前まできていた。
「覚悟!」
弘法様は、その大きな拳で最強獣をぶん殴ろうとする。
「フッ!」
しかし最強獣は上空にひらりとかわす。
かわされた弘法様の拳は地面に突き刺さってしまう。
「ふぬぅぅぅぅ!」
弘法様は芋でもひくように地面に突き刺さった自分の拳を引っこ抜こうとする。
「フンッ!」
「ボゥ!?」
拳を引っこ抜くことに必死になり過ぎて弘法様は隙だらけ。最強獣の回し蹴りを顔面に食らう。
弘法様はすってんころりん。七メートルもぶっ飛ばされてしまう (但しぶっ飛ばされたお陰で、突き刺さった拳は抜けたが……)
「グガガァ……」
ぶっ飛ばされた弘法様は仰向けに倒れる。
「フッ」
最強獣は懐からサバイバルナイフを取り出して弘法様の上に乗っかった。そしてサバイバルナイフを横たわる弘法様の胸目掛けて構える。
「死ねぇ!!」
最強獣は力一杯ナイフを弘法様の胸に突き刺す。
ナイフは弘法様の胸に直撃。だが……。
「クッ!」
もうすっかりお馴染みになったが、弘法様は尊像だ。従ってナイフで攻撃しても弘法様の息の根を止めるのは無理だろう。
事実、弘法様に突起刺さしたさナイフは砕けてしまった (但し弘法様の胸に穴を空けた)
この攻撃で弘法様を仕留めることはできなかったのだ。
「チッ!」
最強獣は弘法様に乗っかったまま、苛立っ顔で舌打ち。
「パンチ!」
「隙あり!」 と言わんばかりに弘法様は横たわった状態でグーパンチ。
「ヴォッ!?」
弘法様のパンチは最強獣のボディに直撃。九メートルも吹っ飛び、大木にぶち当たり、そのまま木にめり込んだ。
「よいしょっと!」
最強獣が動けない隙に弘法様は起き上がる。
「最強獣、よくもやったな!」
弘法様はドシンドシンと小走りで最強獣に近寄ると、ナイフで穴の開いてしまった自分の胸を指差すのだった。




