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破壊神降臨  作者: 黄金の右脚
博愛神の生命再生
6/80

俺ハンサム♪


「「「「成仏しろよ」」」」

「ほんじゃ、蘇生の続きしていいか?」

「あ、はい」

 犬死した男の供養が終わると。破壊神は蘇生を再開。


 さて。春一というパイオニアの存在があってか、彼の後に蘇生される人達は本来の容姿よりも美化されて蘇生してもらう。

 そんなせいか、最初は我先にと押し合いへし合いだったのに、今ではみんな順番を譲り合ってる。

 これは 『後の方がより良い新発見があるかも』 という打算いがあるからだ。

 俺は若くして人間の軽率な一面を知る (あんまり知りたくなかったけど……)

「はい、次の人達~」

(俺の番か)

 とかなんとか思ってると、俺に順番が回ってくる。

(いよいよか!)

 これでハンサムになれると思うと胸が高鳴る。

 他の二十九人と共に、ぞろぞろと破壊神の前まで移動するが、その間も興奮のために武者震いしっぱなしの上、過呼吸気味。我ながら肝っ玉の小さい男だ (情けねえ)


「そんじゃあ、いくよ」

 そうこうしてるうちに破壊神は赤い光線を俺達に放つ。

(ハンサム、ハンサム、ハンサム!)

 俺は光線を浴びてる間中ずっと理想の自分を妄想し続けた。

「はい、終わり。次の人達~~」

 五秒後、蘇生が終わったと告げられる。


「どれどれ……」

 俺はドキドキしながら鏡を覗き込んだ。

「わぉ!?」

 そこには長めの坊主頭の爽やかなハンサムボーイが映し出されていた。

「これが俺♪」

 想像以上の出来だ。思わずうっとりしてしまう。

 今まで自惚れすることなんてなかった (そもそもできなかった) が、俺は今日生まれて始めて自分に自惚れた。

『自惚れするなんて情けない奴だ』 なんて言いたい人もいると思うが、自惚れてるのは俺だけではない。美化してもらった者の殆どがうっとりしているのだ (笑)

 ホント、破壊神様様だ (これから彼のことを呼ぶ場合は、様付けにしないとね♪)

 まあ、美化してもらえなかった人達は嫉妬と羨みの気持ちがこもった眼差しを向けていたが……。


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