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破壊神降臨  作者: 黄金の右脚
敗北の分析
33/80

交渉


 脱退希望者を思いとどまらせようと交渉は続く。

「では聞きますが。脱退した後にどうする気ですか?」

 公証人が口を尖らせて、脱退希望者に質問した。

「決まっている。最強獣の仲間にしてもらうのさ」

 脱退希望者の一人が強気にそう言う。

「「なんだと!?」」

 公証人の二人がの驚いて、目をぱちくりさせる。

「正気なの!」

 ごつくてがたいのいい女が一人、脱退希望者に言葉のトーンを強めて怒鳴る。その様子から察するに。かなり怒ってる模様。

「どうせ戦ったって、また負けるに決まってる。ならば戦うのはよして奴らの傘下に入るのが得策だ」

 一方、脱退希望者も言い分があり。それを全面に主張する。

「うーん……。そうかも」

 筋が通っていたので、公証人が丸め込まれそうになる。

「じゃあ、俺達は東山に向かう」

「止めてもムダだからな」

 そう言い残すと脱退希望者十数人は、東山に向かって歩き始めるが……。


「東山に行ったところで、最強獣がキミ達を仲間に入れてくれるとは限らないけどね」

 やる気無さそうな男性がそう囁く。

「「「「うっ!」」」」

 その一言に脱退希望者達の足が止まる。

「それに義勇軍だった人なら、会った瞬間に撃ち殺されるかも」

 この男。立ち止まった脱退希望者に、更なる一言。

「「「「うっうっ!?」」」」

 立ち止まった脱退希望者の額から冷や汗がダラダラと流れ落ちる。あの顔から察するに、自分達がやられる姿を想像したようだな。

「脱退するのはしばらく延期する!」

「「「「うん!うん」」」」

 脱退希望者はダッシュで戻って来ると、脱退することを (一応) 考え直す。


「スゲーな青月あおつき 脱退希望者を思いとどまらせるなんて」

「そうだわ、そうだわ」

 青月とかいう男は、他の仲間から賞賛を受ける。

「別にオラは大したことしてねぇよ。ただ思ったことを言っただけさ」

 だが、当人は至ってドライ。謙遜気味に素っ気ない態度で振る舞う。

 だけど俺には、その態度が実力を隠した切れ者に見えた。いわゆる 『能ある鷹は爪隠す』 と言うやつだ。

 そんな彼を知らず知らずのうちに尊敬の眼差しでチラ見してた。


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