兄弟なんて言うんじゃねぇ!
「兄弟よーーーーーー!!」
敵軍のが、親玉目掛けて走る弘法様は勢い余ってドシンとと転ぶ。が、そのままヘッドスライディングして抱きしめようとした。
だが……。
「気持ち悪いんだよ!」
「ブフッ!?」
奴は弘法様の兄弟愛を受け入れなかった。
そればかりか顔目掛けて強烈なカンガルーキックを繰り出す。結果、八メートルも吹っ飛ばされてしまっう。
「なにするんだ兄弟!」
しかし弘法様は素早く起き上がると、仁王様みたいな形相で敵軍の大将を怒鳴る。
「誰が兄弟だ! 俺はお前のことを兄弟だなんて思ったことはない」
ソイツは汚いものを見るような目で、弘法様を見下しながら兄弟であることを全否定した。
「兄弟じゃない……。そうか! キミと僕は姉妹だったか!」
間違った解釈だ (なんでそう思った?)
「「「「ドッシーーーーェ!?」」」」
無論、義勇軍のみんなは呆れてぶっ倒れた。
「そもそも弘法様の性別は男なんですか? 女なんですか?」
義勇軍の一人がぶっ倒れた状態のまま弘法様に質問する。
「僕に性別なんてない!」
弘法様は両腕を腰に当てて、キリッとした顔でそう言った。
「「「「えばるな!」」」」
少々ふざけ過ぎたせいか、義勇軍のみんなは怒り顔 (まあ、当たり前と言えば当たり前か……)
「そもそも弘法様はですね!」
弘法様の態度に、義勇軍の女性隊員が説教する。その姿は、まるで母親が我が子を叱る時のソレによく似ていた。
「しょぼーん……」
一方説教される弘法様は正座させられてガミガミ叱られてしょんぼりとしていた。
「「「「……」」」」
しかしそんな状況でも、敵軍の皆さんは攻撃せずに待っててくれる辺り。意外と紳士なのかも知れない……。




