何なんだこの隕石!?
「物語開始早々だというのに、主人公が死ぬなんてどうなってるんだ!?」
悪い意味で衝撃的な展開だ。
どうしたものかと考えるが……。
「あれ?」
死んだはずなのに、どういう訳か意識がある。
「アッチュヴリラッバァ!?」
一体全体なにがどうなっているか分からず、俺はパニック状態。
だが、そんな中。
「「童!」」
後ろから俺の名を呼ぶ、聞き覚えのある声。
「父ちゃん、母ちゃん!?」
声の主は俺の両親だ。
もしかしたら 「あんな大惨事があったにもかかわらず、俺の家族は奇跡的に生存したのでは?」 そう思って、父ちゃんと母ちゃんの姿を見ようと振り返るが。
「んっ!?」
なんと、父ちゃんと母ちゃんは、直径二十センチ程の青白く光る球体になっていた。
(まさか、魂!?)
生き延びたと思ったが糠喜び。やっぱり俺達は死んでたようだ。
また、周囲を見渡すと、たくさんの青白い球体がうじゃうじゃ動き回っていた (この様子から察するに、俺も同じような姿になっているだろうな……)
どういう訳か、隕石落下の犠牲者は皆こうなった。これって、幽霊や人魂の類い?
◇
俺は親やご近所さんと三十分程話し合ったが、原因は分からず。
なので、落っこちてきた隕石を調べることに。
ちょっと歩く (転がる?) と、隕石を発見。
だが、隕石には既に青白い球体の人集りができていた。皆さんも隕石を調べようと奮闘中。
「うわぁーー……」
隕石は勝川商店街に墜落してて、商店街をむちゃくちゃに破壊していた。
この隕石の被害に俺は驚くが。一番驚いたのは隕石そのものだ。
二百メートル以上のビッグサイズ。また、普通の隕石と違い、水晶の原石状の刺々しい形状。何もかも規格外の隕石だった。
俺同様に隕石を調べようとする人は少なくなかったが、隕石の正体が分かる者は誰一人としていなかった (まあ、当たり前といえば当たり前だが……)
青白い球体の人集りが途方に暮れていると……。
「はぁい、皆さん」
「「「「おわぁぁぁぁぁぁ!?」」」」
なんと、隕石が喋った。当然集まった人達がビックリしたのは言うに及ばず。
「やぁ、どうもどうも。ちゃんと僕のこと可愛がるんだよ」
「「「「ズコーーーーーー!」」」」
喋ることにも驚いたが、この隕石には意思があるらしい。
但し、発言はかなり軽くて陽気。
その禍々しい外見と中身のギャップに皆ずっこける (と言っても、傍から見たら玉が転がったようにしか見えないが……)