移動手段
「では、破壊神様改め弘法様。そろそろ東山に向かいませんか?」
「うむ! それがいいだろう」
弘法様と呼ばれると、破壊神様は満足げな顔だった。
「ほんじゃあ、みんな。破壊神の体に乗っかって」
「これで行くんですか!?」
「そうだよ」
弘法様はコクリと頷いた。
「……じゃあ、乗るか?」
「お前がよければ」
予想外の輸送方法に皆は躊躇う。
なにせ破壊神様はイガイガの物体 「乗っかったら串刺しになってしまう」 そんな風にみんなは思ってたのだろう。
しかし……。
「こうすれば大丈夫だよ」
一人が鋭い水晶体の隙間には入れ込めば大丈夫なことに気付く。
「「「「あ! 成る程!」」」」
これは灯台下暗しと、皆さん呆気に取られているようだった。
「遅れたから全速力で向かうね」
少々遅れたものの、破壊神様の肉体は目的地に向けて飛び立とうとする。
「弘法様、破壊神様の肉体はどの位の速度で飛べるんですか?」
「大気圏内ならマッハ三だよ」
「「「「速っ!?」」」」
数字だとイマイチ分かりづらいので簡単に説明しますと。マッハ三は超音速旅客機以上のスピードです。
もっと言うと、そのようなスピードで飛んだら、乗っかっている人は全員吹っ飛んでしまう。
「弘法様、それでは速すぎです」
「じゃあ、どれくらいのスピードで飛べばいい?」
「うーん……。では、二百七十キロぐらいでお願いします」
「わあった!」
んで時速二百七十キロで移動することになった。随分と遅くなったような気もしますが。それでも新幹線並みのスピードがある。
だから速いのだ。




