◆修真◆-切っ掛け-
上から振ってきた紙を反射的にキャッチする俺。すげぇよ俺。
全部キャッチしちゃったよ!
うん。伊達に帰宅部してねぇな!!…んじゃなくて!!
なんだこの紙は!!!!
上を見上げ声の主を見る。
え。
ぇ?
4階の窓からは…
天使が顔をのぞかせていた。
否、もちろんその子は死んでなんていない。
そう!天使!!天使の様に可愛いのだ!!(…と、俺には見えた。)
俺が見上げ、見とれていると、天使が俺に叫んだ。
「そこの人!ちょっと其処でそれ持ったまま待っててくださいッ!!」
あぁ…
今日のHRが長引いて良かった…
今日の地面が昨日の雨でぬかるんでいて良かった…
そうだ、今日を俺のラッキーディとしよう!!爆
んな馬鹿な事を考えていたらアッというまに天使は俺の前まで走ってやってきた。
やばい素敵だよこの子…(涙)
「えっと、あのっ!ありがとうです!!よかった‥拾ってくれて(にこっ)」
これが、俺の片思いのきっかけ。
…これだけ。
これだけだけど。
恋とは
いつ
どこで
起こるかも
わからない
でも
それは
偶然なんかじゃない
僕
と
きみ
運命の赤い糸が
絡んで
解けなくなっただけ
ほら
見える?
赤い糸は
ハート型に絡まってる。
俺はその日口笛を吹いて帰った。
帰り道にあったすべての色が艶やかに煌めいて見えた。
気がした。