◆修真◆-初片想い-
♂高二:一ノ瀬 修真 の話
俺の名前は
一ノ瀬 修真。
年令17歳。高二。
俺は
高二にもなって、かなり今更だが、初恋をした。
何回か告られたりしたから、モテない訳ではないだろう。
それでも、恋なんてする程異性に興味は無かった。
そんな俺の初の片思い相手。
名前は
矢野 月子。
俺とタメ。だけど、存在を知ったのは2年に上がってからだった。
彼女…矢野さんは、決して飛び抜けて綺麗とか、可愛いとかっていう人じゃない。
普通の、可愛い子だ。
性格も悪い噂はきかない。
…と言っても、俺は彼女とあまり親しくはない。
むしろ顔見知り、…いや、それ以下の存在なのかもしれない。
でも、そんな彼女に本気で俺は恋をしている。
俺と矢野さんの出会いは偶然だった。
俺としちゃあ、運命!って思いたいケド。
出会いは、忘れもしない、2年に上がった直後の5月の晴れた日。
帰宅部の大会があったら、上位入賞は間違いない位バリバリに帰宅部な俺は、あの日も授業が終わった後、帰宅部らしくさっさと帰宅しようとワザワザ校門まで回るのが嫌で、裏門へむかった。
裏門へは、校舎裏を通っていく。
俺はそそくさと其処を歩いていた。
…すると
“ひらっひらっ”
「ぇっ?!Σ嘘嫌だッι きゃぁぁあ待ってッ!」
という声と共に、紙が数枚頭上から降ってきた。