創作に生きる覚悟
ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ。
さて、皆さまは好きなこと、やりたいことを仕事にすることについてどう思いますか?
これ、意見が分かれるんですよね。
好きなことを仕事にすると逃げ場が無くなってしまうから止めた方が良いという意見。
仕事となると色々ありますからね、理想と現実のはざまで好きだったものが辛くなる、好きだからこそ嫌になってしまう。だから――――好きなものは趣味に留めるべき。
もちろん好きなことやりたいことの内容によっては仕事に結びつかないケースもあるでしょうけれど、以前の私はどちらかと言えばこちらの意見寄りでした。
でもね――――小説とイラストというものに出会って――――
少し考えが変わりました。
私はもちろん小説やイラストを仕事にしたことはありませんが、学生時代から仕事をしていましたし、一度社会に出て学生に戻っている今も働いています。私の年齢にしてはそれなりに色々な仕事をしてきたと思います。
正直めちゃくちゃ辛かったです。残業、ノルマ、休日出勤、給料未払い、倒産、パワハラ、セクハラ、詐欺、警察沙汰、挙げればキリがないくらい。
家族のこと、自分の身体のこともありましたから辛い経験には慣れていましたが、仕事のそれは質が違うんです。一つ一つは小さいけれど徐々に少しずつすり減ってゆくのです。気付いた時には限界を超えている。
心身ともにボロボロになって、それでも生きるために働かなくてはいけない。
そんな出口の見えない生き地獄。
でも――――それは本当の地獄ではなかった。
小説とイラストは私に生きる意味を与えてくれました。
心からワクワクして魂が震える体験をさせてくれました。
私は生まれて初めて心からやりたい、好きだと思うことに出会ったのです。
だからこそ言える。
本当に好きなこと、やりたいことが出来ないことが本当の地獄なんだと。
知ってますか?
本当に好きなことって――――寝ても覚めてもそのことしか考えられなくなるんですよ。
やりたいことをやらないと生きている実感が得られなくなるんです。
憑りつかれたような呪いにも似た狂気。追い詰められた絶望。
私がそれまで感じていた辛いという感情など子供騙しだったということを知りました。
だからね――――もし迷っているなら、チャンスがあるなら、時間が残されているのなら
好きなこと、やりたいことに人生賭けちゃいなよ。
そりゃあ辛いこともあると思うよ。
でもさ、結局何やったって辛いんだよ?
嫌いになるのが怖い?
大丈夫、本当に好きなことやりたいことなら嫌いになんてならない。
たとえ嫌いになりそうになったって、距離を置きたくなったって
好きなことやりたいことが出来ないことに比べたらなんでもない。
十年……せめて五年前に戻れたら――――
あと少し早く気付けていたら
そう思わないではないけれど
私は一生懸命生きて来た。それだけは胸を張って言える。
だから残された時間を一刻も無駄にしたくない。
生まれは選べないけれど 死に方は選べる
だから私は書いて描きながら死にたい。
そのために必死に貯金して――――
仕事をしないで書いて描いて――――
その時を見極めたら、最後の一週間は食事も摂らずに書き続ける。
人間は一週間くらいじゃ簡単に死なない。今まで何度も経験があるから知っている。
小説もイラストも趣味だ。
趣味を仕事にするんじゃない。突き抜けた情熱が――――想いが結果として仕事になる。
私は貪欲でワガママで傲慢だ。
受賞したいんじゃない、書籍化したいんじゃない、コミカライズしたいんじゃない。
好きなことを好きなように書いて結果としてそれがお金という対価になって欲しいと願っている。
そうすれば働かないで好きなことに時間が使えるから。
一番困難で遠回りかもしれない。
きっと死ぬまで叶わないだろう。
でも――――それでいい。
私一人感動させられなくて――――満足させられなくて――――どうする?
流行りなんか関係ない。
私が書くものが一番面白い。少なくとも私はそう思っているから。
私は後悔したくない。
だから決めた。
好きなことをやって生きるんだと。
それが叶ったら――――どれだけ幸せだろうって想像するだけでワクワクする。
だから今は――――たとえ辛くても――――書いて、描いて、生き抜いて
絶対に叶えるんだ。
一分一秒でも長く――――
それが私の――――創作に生きる覚悟だから。