第八十四話
自分の住居なのに、入るまでのメイドセキュリティが強すぎた。
マーサの魂がいまだに戻って来ていないので、メイドのリーダーに軽食とお風呂の準備をお願いする。
来客用の部屋を用意するように手配したが、多分自分の主寝室に2人は潜り込んで来るだろう。
「マーサの恋愛抵抗力がこんなに脆弱とは思わなかったわ。チョロすぎて不安よ」
ソエルの毒舌は嫌味を出さない程度に控えているから、的確すぎてつい吹き出してしまう。
「それにスノウも簡単にキスしたらダメ。」
うんうん、ローレライも同意の頷きをする。こっちも怒られるパターンなのね。
「これからどうしましょうか?」
雷龍国ノクティスに戻って来たが、やることが多すぎる。
優先順位をつけて解決しないと、自由に外を歩くことができないだろう。
「まずはお風呂に入ってからかな。」
お姫様抱っこのマーサをソファに降ろして、風呂場に向かう。
後ろから2人が付いて来るので、さすがに今日は1人で入ると断る。
断らないと毎回一緒に入るって聞かなくなるから。
自分を待たずに先にご飯を食べて良いことを伝えて風呂に入る。
たぶん来るな。直感がそう感じている。
全身を隅々まで洗ってゆっくりと湯船に浸かる。
お風呂の空間は少しこだわって、大きめの浴槽を無理して造って貰った。
そういえば何日間寝ていたのか?休眠状態から醒めたら全身が変わっている。
筋肉も骨格も魔力の流れも変わっている。
この体がどれくらい動くかまだ分からない。模擬戦闘でも良いからリハビリして動かして行かないと。
「マーサ居るよね?覗き見をするくらいなら堂々と一緒に入るって言えばいいのに」
認識できないためマーサの存在がわからない。ただ自分の直感がここに居ると言っている。もし居なかったら単なる独り言になってしまうが。
「スノウ様は強くなりましたね」
声は隣から、マーサは湯船に浸かっていた。
「一緒に入りたいなら、先に声かけて欲しいんだけど」
洗い場にいるだろう位しか思ってなくて、湯船の中にいるとは思っていない。
こっちが動揺してしまう。
「私からは恥ずかしくて言えないのですよ」
お風呂で温まっているせいなのか、ほんのり顔が赤く艶っぽい。
マーサ自身が20代で美人だから直視できない。これは反則級だろう。
「色々面倒なことに巻き込まれてしまって。マーサに手伝って欲しい」
問題ごとが多すぎて何から手をつけていいのかわからない。
「私は雷龍王様に雇われている身ですから」
マーサの本当の主は義母である雷龍王ノクティス。
この国の王に直接雇われている。
もし主を変えるなら雷龍王以上の見返りがないと振り向いてくれないだろう。
「マーサの条件を全て叶えたらいいんだな?」
確認の言質を取りたい。
「全ての条件を叶えることが出来たなら喜んで仕えましょう」
マーサは雇われるではなく、仕えると言った。この意味の違いは大きい。
ソエルとローライに後で何を言われるか分からないが、このお風呂でマーサを口説くことにする。
口説く場所としては大丈夫なのか・・・。
皆さんこんにちは。昨日投稿して今日も投稿出来ました。
毎日書けるじゃんとツッコミがきそうですが、休みの日じゃないと体力が持たないのです。
お昼ご飯後にチョコマシュマロを作ってました。簡単だったけど・・・板チョコ足りないハプニング。
11日が祝日なので小説書きたいですね。よろしくお願いします。




