表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/75

第59話 戦場の珈琲タイム

空間の中でやることがなく、立っているだけになってしまった。


「もういい、アイシャに任せよう」


空間収納から椅子とテーブルを出して、お茶会の準備を始める。

わかっていたことだが、お姫さま抱っこをしたソエルは離れない、離れる気は無い。

三回目の抱っこ病が発病しているようだ。

離れないため抱っこした状態でお茶会の準備を進める。

美人になってしまったソエルを見るとこっちが恥ずかしくなるため、意識しないようにする。

Bossエリアの前で出した南部の紅茶ではなく、今回は珈琲を用意する。

さすがにいまから珈琲豆の焙煎をこの中でやるつもりはない。

缶の中に詰めていた粉の珈琲で我慢しよう。

ダンジョンには似つかわしくない芳醇な珈琲の香りが充満していく。

少し小腹が減ってきているため、空間収納の中に残っていた軽食を並べる。

あとは食後のデザートとして、前に買ってあったチョコレートを置いたら準備完了。


「珈琲の匂いがするんですが?何で椅子とテーブルが置いてあるんですか?」


顔を見ると人に戦わせておいて珈琲の準備していたんですか?と言いたそうな感じする。


「アイシャが優秀すぎて、俺の出番は無かったよ」


アイシャを褒める。

褒められて嬉しそうな顔……この子はちょろい。

ソエルは進化のコードの解除で集中しているため、軽食を一口大に切って阿吽の呼吸で食べさせる。

対面に座った魔女は、小動物のようにモグモグ、うるうるを繰り返している。


「屋台の味付けだから少し濃いかもしれないけど、お腹の満足度はきっと高いはずだから」


そう言って、魔力念糸を使って自分の口にも軽食を運ぶ。


「ダンジョンの中で椅子とテーブルで食べていることも不思議なんですが、生きてて本当に良かった。」


アイシャは安堵の溜息をしている。

ダンジョンはハイリスク・ハイリターン。

生きて戻れなければ意味がない。

空間の外側に再度ゆがみが出現するが、魔力念糸でダガーを飛ばして出口を潰していく。

少し遠くでゆがみが発生しそうな感じがする。


「レギオン」


四体の全身鎧を出す。

少し遠くで発生しているゆがみに突撃させ、出口を潰していく。


「やっぱりドールマスターなんですね。オブシディアンは前衛職の重戦士と思っていました」


世間一般ではドールマスターは人形を操る職業と認知されている。

自分を守ってくれる存在がいないと戦闘では役に立たない、魔力燃費も悪い最弱な職業であると。

パーティを組んでも良くて荷物運び、壁役、最悪囮役の扱い。

畑仕事や林業、工事現場の運搬専用の職業と揶揄されることもある。

職業優遇のこの世界で、ドールマスターは底辺の中の底辺。

人物像をまともに見ないこの世界に反抗したかったのかもしれない。


「ドールマスターが不遇職じゃないことを証明したいのかもしれない」


「ごめんなさい。不愉快にさせるつもりではなくて、本当にごめんなさい」


独り言のように呟いてしまっていたようだ。

レギオンを解除しても何故か1体だけ残って、近付いてくる。

テーブルを見回し、一呼吸を置いてから再度珈琲を注ぎ始める。

あまりにも自然な動きなので魔女も気が付いていない。

表現するなら全身鎧を着た執事?メイド?がそこにいる。

珈琲を注ぎ終わった後に、一礼して姿を消してしまった。

俺は動かしていない。


59話です。

皆さんおはようございます。久しぶりにこの時間まで寝てました。

歳を取ると長く寝れません。背中が痛いです。

小説は不定期投稿になります。また明日投稿予定となります。

よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ