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黒のキシの黒騎士  作者: hoiya
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●遭難した特級操縦士






 宇宙戦艦『ハルトミオン』この戦艦の名前だ。一級の戦艦で目的は惑星での貴重な資源採掘を目的としている。


 故郷の惑星『アース』を出てかれこれ132年航行している。その特級操縦士がこの私タクヤ・キシである。


「タクヤ、そろそろ交代だ、ゆっくり休んでくれ」


「おっ、もうそんな時間なのか、カプラ有難う、この後はえーと、なんだよ冷凍睡眠か……あれ、イヤなんだよなぁ。起きるとユニットが動きづらいから……それとこのユニットもかなり痛んできたから入れ替えか。これも嫌なんだよな、感覚が微妙に変わるから」


「仕方ないよ、ユニットの寿命は80年だからな、それでもマシーンボディよりましだ。機械は8年ごとにオーバーホールしないといけないだろ、諦めな」


「いや、ユニットは好きだよ、ただ入れ替えが面倒なのと、ユニットが変わると馴染むのに違和感が出るだけ」


「すぐに馴染むよ、頑張れ」


 『ユニット』と呼んでるのは体の事で、なんでも優秀な遺伝子を集めて作られたクローンだそうだ。一応勉強はしたけど操縦士になることが優先されたので詳しくは覚えていないし解らない。


 頭脳系は一般の人型で体力系は少し逞しく戦闘系は一番大きく筋肉質である。その部門により優秀な遺伝子が組み込まれ、職業に特化している。


 そのユニットに今の記憶等を電子化して移し替えると新しい体、ユニットが手に入る。そうして永い航海もなんなく熟せていけるという事だ。深く追求されても上手く答えられないのが現状ではあるが、そうらしい。


 操縦士を決めたのは二十歳で、もうその時に生まれて育てた体を今の形のユニットに入れ替えた。それから、もう約250年は過ぎてる。かなり前なので年数は約でしかないのだ、途中で面倒になってやめた。


 今の操縦士がなぜ特級かというと、操縦した年数だけではない、他の操縦士に聞いたことがあるが私だけの特技だそうだ。皆がなぜ同じ事が出来ないのか理解できない。


 それは、危なくなると神経が研ぎ澄まされ1秒が100秒に引き伸ばされることが出来た。初めは3秒位だったのが今では1日分でも出来そうだ。実際はしていない、やると1日が100日分位になるのでその間暇になってしまうからだ。


 言葉は短縮され他人に伝わるので怪奇音でしかないし、話すと頬の筋肉と喉が痛くなるので言葉は話さない。


 それと力の入れ方を間違うとユニットを壊してしまうのだ。これは、いきなり全開で筋肉を使うので1回目で腕を折ったのと舵を壊してしまったので解った。


使うのは、今では数秒でやめて次に危なくなった時使うやり方にしている。


そうすると、1秒が今では1000秒位まで伸ばすことも出来るようになっている。ただ、時間は約でしかない、伸びている間は時計もゆっくり進んでいるため測れないので体感でしかないのだが、確かに前より永くなっているのは感じている。


 時間のスピードを変える、を略して『スピ』と自分で名を付けて切り替えをしている。


 スピを使うことで、今の操縦は大きな船も幅寄せ1センチの隙間で高速で出来る。皆が目を瞑るのと、悲鳴を出すのが楽しかったのを覚えてる。そのあと上司からの理不尽な説教も付いてきたのは言うまでもない。


 スピを使っている間は他人から見ると「何してるのだろう」って位動きが怪しいらしい、本人は分らないけどね。


 そんなこんなで、他人では無理な多くの隕石を難なく躱すという技を見せ特級の称号を与えられた。


「じゃ後は任せるよカプラ、よろしくな」


「お休みタクヤ。良い夢を」


「艦長、交代いたします」


「了解、ご苦労」


 操縦室から出て手を上げて伸びをする。やはりユニットが終わりに近い。外は人がそれぞれ交差する。


顔は男女なのだがそれぞれの職で同じ顔になってる。個性が出るのは髪の色と長さ、目の色が自由に変えられるところである。俺は黒の短髪、赤い瞳で通している。


個別の識別は目の中にあるモニターを通して名前が出る。視界の斜め上に映るが遮らない程度の薄緑で表示されいろんな情報が出るのだ。


 もちろん消すことも、さらに深く探ることも出来る。人の名前を覚えなくても良い便利さが一番に気に入っているが、他の事に利用しろよって呆れられる。


 船は大きい、戦艦でもあり貨物船も兼ねてるので非常に大きいのだ、人も多いので会ったことない人も大勢いるし知り合いも多い。


 さて、ユニットを交換だ。部屋に入ると大きな空間にいろんなユニットが並べられてる。やはり目を引くのは戦闘用ユニットだ。


 この船に乗せてるのは最新の高出力で痛みが少ない対防御力を誇ってる大きなユニット。この艦に乗っている研究者が優秀らしく、この船独自の戦闘用ユニットになってる。


見知った乗務員から声が掛かる。


「やあ、タクヤ、ユニット交換かい?」


「ああ、そうなんだ。お願いできるかい」


「了解、そのユニットで良いんだよな」


 医療用のベットに横たわる。頭と体に配線を繋いでいくのだが少し冷たい。冗談で言ってみるか。


「戦闘用なんか良いね。一度試したいものだ」


「お、やってみるか。これは良いぞ。男なら一度は入ってみたいよな。男根も大きいし。ハッハッハ」


 手慣れてる作業でどんどんとセンサー等頭に付けていく。


「おいおい、冗談だっていつものユニットでいいぞ」


「すぐに入れ替えられるから試してみな、よい経験になるぞ、何なら女性ユニットも後で用意してやるから」


 あくまで下ネタが好きみたいだな、この人は。後で怒られるんじゃないかな。


「すぐに変えてくれよ」


「わかってるって」


 数秒で入れ替わる。目を開けると元のユニットが目に入った。


「これは、すごいな。力があふれる感じだ。初めて入ったが何でも出来そうだ」


「だろ、最新のユニットだからいろんな格闘を体が覚えてるし、走る飛ぶ投げるは人間以上の最高出力だ、それにこの補助ボディアーマーを付けるとそれが50倍になる。ここまで来たら兵器だね、そのうえ防御も同じ位上がる。着てみな2度と体験できないぞ」


 自信満々で言ってくる


「そうだな、折角だから体験してみるか、着てみる」


 黒色のボディアーマーを着るとゆったり着れて空気が抜ける様に密着する。そこで肩に触れられると頭の部分が出てきてカバーする。


 外からは目だけ見えて全体をカバーして黒一色になり動くと軽い。もちろん目も透明なシールドがあり黒色に変色させることも違う色に変えることも出来る。


「なかなか格好いいな。動きも楽だ」


「外すときは、考えるだけで収納されるぞ」


「そうなのか、やってみるか」


 収納と考えるとモニターにYES/NOの選択がでてやってみると腰の所に丸い金属がありその中に収納されて裸になる。展開をしてみると元に戻る。


「へ~よくできてるな。これならいつでもカバーできるな。下着あるかな?」


「おっやる気が出たかな。このボクサーパンツのみ着けな、で、暴れたいなら格納庫の横で出来るから行ってみるといいよ」


「貴方はいつまでここにいる?」


「2日はいるから心配するな、楽しんできな」


「おぅ、行ってみるか、じゃちょっと遊んでくる」


 手を上げながら別れる。格納庫に着くと確かに練習場があった。ここに来るのは初めてだ。重力を制御できる練習所で飛んだり格闘技をしてみたりかなり楽しいし動きが今まで体験したことない位半端でない。


 ボディアーマーは補助プログラムがあり、その中には30分だけの増強があった。なんと500倍体に負担なく出来る。30分以上すると燃料が高熱になってくるので無理みたいだ。燃料は核エネルギーであるので無理は出来ない。宇宙空間での活動も備えてる。


早速重力を3倍に上げてみたがほとんど変化がないのは戦闘用ユニットとボディアーマーのおかげだろう。驚いたことに前のユニットでは全力で動かすと手が違う方向に曲がって折れていたのが耐えられた。折れてもいない、これはすごいと感じた。今まで動きに制限があったのが無くなるのは魅力的だ。


 重力をもっと上げて10倍にしても少し抵抗があるぐらいだ。普通に走れるし飛べる。正拳を撃っても迫力あるし、音がすごい。ドンという音になってる……音速超えてる?


 遊んでいると急に衝撃が艦全体に響き壁に体を叩きつけられた。周りが急に赤く点滅しだし館内放送でワープすることが告げられる。


 これはかなり危ない状態だ、周りの人間もあたふたと動き回りここには人がいなくなる。多分この状態は隕石が当たったか何処からかの攻撃かもしれない。


 練習場を出て何処かワープ対策で体を固定出来ないと飛ばされる。下手すると壁にあたって即死である。固定された懸垂用の棒が目に入ったのでとりあえず掴んだが耐えられるか不安だ。ボディアーマーの補助を使ってみよう。


 考えている途中でワープに入り周りが青くなりそして白くなる独特の現象が起こりそして数秒で元に戻る。掴んでいた棒が曲がっていたが補助なしで飛ばされなかったことに驚いた。どれだけこのユニットとボディアーマーが優秀なのか見せられた気分だ。


まだ点滅は戻らなくそしてどこかの箇所が爆発したのだろう大きな衝撃が走る。外の廊下に出ると煙と炎が見え、小さな爆発があちこちで起こっている。


 まずい、艦を捨てないともうだめだ。体が危険を察知して時間がゆっくりになり横から爆発の兆しが見えた。


 元の格納庫に戻り動ける機体を見つけて乗り込む。50人は乗れそうな機体だがすぐそこにも火が来ている。横の機体も小さな爆発が誘発して燃え出していた。エンジンを動かし無理やり発進すると斜め後ろになった燃えてた機体が爆発した。


 慌ただしく緊急発進の用意を済まして発着の入口が閉まったままなのでレーザー砲を準備しながら加速していく。前の発着の戸をレーザーで飛ばすがギリギリの大きさだった。


 時間を延長『スピ』を発動してゆっくりとなった動きに合わせて機体を操作する。わずかに主翼の先端が壁に触って火花が散る。何とか出られたと思ったとたん後ろで大きな爆発が見え、そして衝撃波が届き大きな機体ではあるが木の葉のようにクルクルと回る。


 機体の警告が五月蠅い位鳴りわめく。


「わかってるよ」


 自分に言い聞かせるように警告を切っていく。なんとか体制が立ち直ってきたが何処か故障している、制御ギリギリの状態である。


 そうこうして大分経ってから惑星が見えてきた。その惑星は青く奇麗な惑星で雲が見える。水があるのだろうここに不時着すると決めて操縦桿を合わす。


 空気があるのか壁に当たるような衝撃が走り機体が赤く染まっていくと同時に警告音が鳴り響く。船体をゆっくり上げていくと赤い機体が元の色になり、速度も落としていく。


 この機体は空中で静止出来る構造で、地面近くで静止してゆっくり機体を降ろして着陸。何かあるといけないので光学迷彩のステルスモードにして機体を透明にする。


 機体に私を登録してパスワードを設定。そして機体自身に故障個所の分析を指示。その間に機体の装備品を確認していく。


 戦闘用の機体だ、交換用ユニットも男女8体づつある。水と固形食糧とユニットの整備もある。マルチ武器と銃火器もあるか。翻訳機もあるな、光学迷彩装備もある。小型・中型・大型ドローンもあるさすが戦闘機だな。


戦闘だけでなく一人乗り用の作業用ロボットも並んでいる。流石にボディアーマーが優秀でも鉱石を発掘して運ぶのに要るよね。


いろいろあるみたいでいつでも出られるように倉庫が一杯である。探せばまだ何かありそうだがここまでで今はいいかな。


 マルチ武器は主に剣で背中の所が光線銃が付いてる。剣を握り力を入れると青く光りかなり細かく振動してるみたいだ。金属にかるく当てると切れていた。モニターで見てみると高速の振動を発生して触るものを斬っていくそうだ。発生電源は核エネルギーで壊れにくく、使用年数は約1000年と持つが仮に壊すと惑星の4分の1が持っていかれる。


 物騒な武器だな。ボディアーマーに付くみたいで背中に当てると落ちなかった。長さはこのユニットの目の高さまで来る大きな物だ。この体だからか軽く振り回せる。他にもいろいろとオプションが付くみたいだが今度研究しよう。


 しかしこのユニット他人の体みたいでまだ慣れない。大きいし動きが違うのでちょっとしたところで転びそうになる、時間が解決してくれるか。今までのユニットと違い高身長なのでいろんなところで頭をぶつけてしまうのが難点だった。


 操縦席に戻ると故障個所がいっぱい出ている。よく飛べてたな。自己修復まで3年かかると表示してるのだがこれは機械にして貰うのが良いかな。実行キーを押す。機体の中の小さいロボットが一斉に動きだす。機体も核エネルギー燃料で動いているので燃料切れは相当起こさないし壊れることが無いように設計されてる。


 さて、中はこれで良いが外はどうなんだろう?まず空気は毒とか酸素がないとかはないだろうか、木のようなものが見えていたが違うのかな?調査が必要だ。機体から外を分析するとほぼ惑星アースと同じ空気であった。


 ただ、違う物もある、『マナ』て出てるがこれは何だろう?毒ではないだろうな?聞いたことがない物質?気体?爆発物?理解不能である。『安全』となっているので少し吸ってみて様子を見てみよう。軽く戸を開けて吸って直ぐ閉めて3日様子見をする。


 その間に偵察用手のひらサイズ小型ドローンを使って周りを偵察していくが森がほとんどで山脈が奥にあり結構広い。


 生き物は小型も沢山居るのだろうが、大型の獣が沢山検出されていた。操縦ばかりしていたから生き物は艦内の人間だけしか知らない。他の生物は見たことない。とにかく知的生物ではなさそうだ。


 機体をこのままでは他の生物の邪魔になりそうなので光学迷彩のままゆっくり浮上して移動して山脈に隠すことにする。


 機体はやはり本調子ではなくやっとのことで着いた。そして崖の中腹に機体を隠せるだけレーザーで窪みをつけて機体を入れる。


この惑星の地図が知りたいので長距離偵察用ドローンを6機飛ばすがかなり日数は掛かりそうだ。


 3日経って体は何ともないので外に出てマルチ武器の剣を取り出す。大きな岩を剣のレーザーで板状にして入口をふさぐ。ボディアーマーを着ているので数トンの岩の板も簡単に持ち上げられて木の板を持つように作業が出来た。


 これで、何も来れないだろう。このユニットが通れる穴を剣で切り出して隠す板も岩で作っておく。ただ、今の技術ですぐに機体は見つけることが出来るだろうし助けに来てくれるのはこちらとしても嬉しいが救助信号が壊れていて作動しなかった。救助は諦めるしかないのかもしれない。


 機体に戻ると離れた違う山の所にパラパラと建物らしき物があり、別のドローンも平原に石壁で囲まれた大きな街らしきものが見えた。あまりドローンを近づけすぎると攻撃されるといけないので、かなり上空で監視してたから生物の確認は取れないが文化が出来てるみたい。


 赤外線で見ると中に生物らしきものが沢山動いているのが分る。


「この惑星で過ごすとしたら行ってみるしかないか。最悪、この惑星で土に帰るしかないだろう。なら行くべきだな」


 行くためには用意が必要。武器はマルチ武器の剣を背中に小型レーザー銃とサバイバルナイフを腰のホルダーに差し込む。腕に付けられる半透明のブルーのシールドを装備。普段は収納して要るときだけ展開、3通り出来るみたいだ。前方にユニットだけをカバーする、前と両横と上を展開するもの、ドーム状に全体に出来る3つの形態だった。


 スピを使ってシールドを展開すると0.04秒位で80センチの大きさを作ったので切ると0.5秒して消える。これは盾として使えそうだ。


もちろん永く大きく展開することも出来る。これは考えるだけで連結していた。


もう一つの入れ方はスイッチが本体に付いていて押さえて展開する方法。


 後は翻訳機を片耳に付けると光学迷彩で消える。食料は固形食料と顆粒スープと水。


 サバイバルバッグを取り出すとテントとカップに鍋等調理器具と簡単なスパイスとライター。小型スコップ、ポケットには治療用の薬、テープ、薬品が入った数種類の瓶にキズを縫い合わせるホッチキスを併せ持ったピストル型注射器等。殺菌と細胞促進が付いた小型ライトもある。


 簡易シャワーも入っている。ボックス型に空気で展開して上にお湯か水を入れて使うみたいだ。終わると温風が吹き出し乾燥してくれて、使用後は外のボタンを押すと15センチ角のボックスに戻る。


 光学迷彩もボディアーマーに付けると準備完了か。機体を出て入口はロックをかける。暗証番号が無いと開けられないので安心だ。


 一人乗り用のドローンを取り出し入口を岩の板で塞ぎ崖を降りる。森の生物が何か調べたいので降りて周辺をスキャンする。


 少し離れたところで反応があるので軽く飛ぶと約500メートル飛んだ。片足で着地してすぐ飛ぶと1キロ離れていた目標の目の前に来た。このユニットすごいな……あっという間だった。


 モニターに猪と出てる、見上げる位の大きさで口に大きな牙が左右についてる。


 翻訳機は作動せずモニターに驚愕と威嚇と出るだけだった。やっぱり話は出来ないか……


「グゥオォォォォ」


 叫びをあげて突進してくる。難なく横によけると小回りが出来ないのか直進して木に当たり木をなぎ倒す。くるりと回転してこちらに突進してくる。


操縦士なんだけどな……戦闘は不得意なんだけど……逃げてくれないかな……無理かぁ……


横によけ『スピ』を発動気合を入れてこめかみ辺りに一発正確に拳を入れると進行方向の斜め前を横倒しになって滑走、動かなくなった。なんとかなるものだ。


 モニターに『食用可』が出てる。


「えー、これ食べるの、携帯食でいいよ~」


 仕方ない街への土産に持っていくか。ワイヤーで足を縛り少しでも軽くなるように首を切って木に逆さに吊るし血を抜く。袋が無いのを思い出して機体へ取りに戻る。


 戻ってくると血に寄せられたのか、太い木のような生き物が蠢いてる。長さは30~50メートル。7匹居るよな。モニターでは毒蛇と出てる。


「また、厄介な、毒があるのか」


 レーザー小銃で撃つが的が大き過ぎて死なない、首を斬るのが一番みたいだ。


 剣を取り出し、威嚇の為か首が地面から持ち上がった所を『スピ』を近くに寄ってから発動し次々と剣で切っていく。紙を切るような感覚で首と胴体がわかれる。何匹かは後ろから素早く噛みつこうとして襲ってきたが『スピ』があるので止まってるようなもので難なく討ち取れる。


「これも食用か……絶対無理、仕方ないお土産にするか」


 血抜きを済まし袋に入れてドローンに乗るが重量オーバーで上がらなかった。


「仕方ないよな、かなり重そうだから」


 また機体に戻り今度は車の後ろに付けるトレーラーを持ち出す。これは大掛かりになる。


 一旦入口を塞いでいた板岩を除けワイヤーでトレーラー降ろしてまた塞ぐ。


 車は木が多すぎるので無理そうなので人力で引っ張るしかない。とりあえず土産を乗せてシールドを展開して冷凍を入れる。木を伐りながら進むがゆっくりなので数日かかった。


 テントが便利で開けると20秒位で空気が入り広がってドーム状に出来上がる。後は風に飛ばされないように固定して終わり。中にはエアーのベッドになっていて快適で2人は楽に過ごせる大きさ。大型のテントもあるのかな?後片付けもボタンを押すだけで空気が抜けて四角のボックスになる。


 街までの途中で熊とか人型豚オークとか数体襲ってきた。立ち上がったので話せるのかと思って喜んだが威嚇しか出て来なかったので落胆、サクッと首を飛ばす。食用可なのでお土産にする。


 大型猫サーベルタイガー小鬼ゴブリンなんかは叫ぶばかりで五月蠅いのでレーザー小銃で駆逐し放置。

読んでいただきまして有難うございます

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