二人三脚
『…では、これより第1回3組男子連合会を開始する』
『斎と…議長!紫藤奏太が出席していません!』
『かなたんは男の娘だから出席しなくて当然』
『なるほど…』
「……へくしっ」
「あ、かなたん」
「女子まで俺の事をかなたんと呼ぶようになってしまった…」
「だって 紫藤くん、よりはよびやすいもん」
「確かにねぇ」
「さいで。…ていうかなにあの男子集団」
「さあ?」
「かなたんはいかないの?」
「うーん…って感じ?」
「まあ、女子禁制って感じだしかなたんはいかなくてもいいんじゃないかな?」
「俺男なんだけど」
「ていうか『女子禁制。あとかなたん』って書いてあるじゃん」
「あとってなんだあとって」
「かなたん可愛いから女の子と同じ扱いなんじゃない?」
「かなたん私より可愛いもん」
「全然嬉しくねぇ…」
『議長、かなたんの胸が発育しているというのは本当なんですか?』
『わからん。見た感じは微かに膨らんでいるようにも思える』
『で では…しょ 触診をするのはどうでしょうか?』
『おお…!』
『確かにそれが最適解だ…!』
『だけど誰がするんだ?』
『『『俺が』』』
『待て』
『なんですか議長?』
『忘れているのか?かなたんのあの華奢な腕の腕力を。いくらかなたんでも素直に触らせてくれると思うのか?』
『あ…』
『忘れていた…』
『さすが議長…』
『だが、2人1組ならできない事もない』
『なんだって!?』
『教えてください議長!』
『ただし…1人は確実に…右腕が……!』
『右腕が…!?』
『右腕以外が壊死する……!』
『『『奴は悪魔かッ!?』』』
「斎藤君とはどんな関係?」
「は?」
「だから斎藤君とかなたんがどんな関係なのか」
「主人と下僕」
「ああ……」
「それ以上にしっくりくる言葉はないね」
「だしょ?」
「だしょ? って何?」
「え?…ああ…何でもない」
「何なのー」
「気にするな…」
『田中…!アンタは男だ…!』
『よせよ…!』
『全員、敬礼!』
『田中!死んでこい!』
『逝ってくるぜ!』
「うわ 何だおま…わぁぁ!」
「AAぇぇぇぇ!!」
『『『田中ぁぁぁぁぁ!』』』