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10分間  作者: 山甲 岬
12/22

過程



「まったく…」


「どうしたかなたん」


「ちょっと斎藤を黙らす方法を考えてて…」


「お前ってたまに残酷だよな」


「日頃の行いを理解しなよ」


「えー」


「斎藤さ」


「おう」


「初めて俺に会った時に言った言葉覚えてる?」


「『あ、俺ゾンビっす』」


「違う」


「『お、ビリビリ中学生』」


「ビリビリじゃない紫藤奏太」


「ノってくれるかなたん萌え」


「やかましい」


「なんて言ったっけな」


「『何で男子制服着てんの?』だよ」


「ああ言った言った」


「その時から斎藤を敵視」


「あれ 友達以前」


「男子制服着てんだから男子に決まってんじゃん」


「いやぁ男の娘という可能性があったもので」


「黙れクソ野郎」


「最近口悪いな」


「おかげさま」


「もしかして俺の事」


「大嫌いだ」


「そんな…あの時の約束は…」


「なんの約束だよ」


「昨日の夢の中で俺と結婚するって約束を涙目上目遣いという反則級の可愛さで俺に迫っ」


「夢なんか知るか」


「《自主規制》と《自主規制》までしたのに!?」


「ぎゃぁぁぁ鳥肌がかつてないほどにブツブツと!?」


「どんだけ嫌がってんだよ」


「死ぬほど」


「俺の純情を弄ぶなんて…」


「弄ばれてるのは俺だよ」


「ツンツンだなぁかなたんは」


「デレてたまるか」


「ツンツンなかなたんがいつの日か俺にデレる所を想像すると俺はもう死んでも構わないね」


「まずお前にデレないから」


「デレないなら無理矢理にでもデレさせてやる」


「どうやって」


「調教」


「この腐れ外道が」


「そしてハッピーエンド」


「それバッドエンドだよね」


「バッドエンドにはならない」


「なにその自信」


「前にも言ったんだが例え結果がどうであっても何事も過程が大事なんだよ。その積み上げた過程を経て完成した結末なら、俺は十分ハッピーエンドだ」


「…斎藤」


「感動したか?」


「お前バカだろ」


「予想外の答えだ!?」


「動機が不純すぎる」


「あ やっぱ?」


「まあでもそのスタンス悪くはないと思うよ」


「だろ?」


「だから勉強に生かそうね」


「バッドエンドでいいや」


「おい」


「さーて授業授業!」


「逃げた!…まあいっか」


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