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第6話「強奪のスイーツ」

「いやー、危ないところだったね太陽くん。あそこで僕がいなかったら、君は今でもミイラのままだったよ」

「ああ、助けてくれてありがとうな。それにしてもお前、あの状態の俺をどうやって元に戻せたんだ?」

「なあに、僕には『死んだ人間を生き返らせる能力』があるからね。この程度のこと、造作も無いよ」

「お前、マジで何者だよ……」

「それはそうと、大変だよ太陽くん。君は、さっき甘子ちゃんに負けたから、君の能力は今、彼女に奪われている状態なんだ」

「え? あ、そういうシステムなの? 勝った人間が、負けた人間の能力を奪う的な」

「そういう訳で、今の君は何の力も持っていない無能力者。そこらのペーペーと変わらない一般人でしかないのさ」

「おいおい、凡人に戻るの早すぎるだろう!? こっちはまだ、自分が何の能力を持っていたのかも知らないってのに!」


 こうしてはいられない。何としても峰長に能力を返してもらわないと。

 俺は早速、峰長の席に移動しようとするが、その瞬間予鈴が鳴った。授業開始の時間だ。


「ほら、授業の時間だよ。とりあえず、話は昼休憩になってからにしようよ」

「…………そうだな。じゃあ、シナビ。俺の机と椅子を返してくれないか」

「ごめん。あの机と椅子は、僕の『物質をケーキにする能力』で使っちゃったからもう無いよ」

「……………………」


 そんなこんなで、俺は昼休みになるまでの間、空気椅子で授業を受けたのだった。

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