表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/50

第19話「暗闇の中で……」

 ああ、もう駄目だ。俺はここで死ぬんだ。

 思えば、本当にロクデモナイ人生だった。周りが無能なばっかりに、とばっちりばっかり受けて苦労させられた。俺はただ、幸せになりたかっただけなのに。それが、こんな…………砂糖キチガイの化け物に全て終わらせられるってのかよ。

 そんなの……。

 そんなの…………っ!


 俺が後悔と憎しみ、そして憎悪を胸に宿したその瞬間、

 突如、暗黒の景色に丸い光が浮かんだ。


「なん、だ……?」


 ふと俺は呟き、丸い光を凝視する。その丸い光を見ていると、少し懐かしいような、記憶の端に引っかかりを覚える気がした。

 そして、俺の頭に衝撃が走った。

 そうだ。確か俺の能力は、峰長に敗北した時に奪われていた。つまり、今俺の能力は、奴の身体の中にあるということになる。


 もしや……あの光は、俺の能力?


 そう思った時、丸い光がさらに強く輝いた。間違いない、あれは俺の能力だ。


「…………返せ。俺の、力…………」


 俺は手を伸ばした。熱く光る輝きに向かって。

 俺は、自分の生に刺激を求めていた。胸がワクワクするような、最高の人生を手に入れたいんだ。

 だから、

 ……だからっ!

 こんなところで、簡単にくたばる訳にはいかないんだよっ!!


「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっ!!!!」


 俺は力の限り雄叫びを上げ、光に手をかざす。その時、丸い光が俺の手のひらから奥底に吸収された。

 暗黒の景色が晴れ、俺の中に新たな力が目覚めた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ