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第15話「牡丹餅」

 叫び声を聞いた俺たちは、窓から顔を出す。


「どうしたんでしょうね?」

「大方、突然頭上からバケツが降って来たから、誰かが驚いたんだろう」


 そうして、俺と美山が下を覗き見ると、そこには水浸しで倒れている少女の姿があった。よくよく見てみると、それは例の砂糖女、峰長甘子である事がわかった。


「峰長先輩っ!?」

「まさか、さっきのバケツが奴に降り注いだっていうのか!? なんていう偶然だ!」


 しかしこれは、思いもよらない幸運。今なら、峰長を楽に倒せるかもしれない。

 俺たちは教室を出て、峰長のいる外の玄関前付近まで走った。

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