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猫耳王子  作者: 麻沙綺
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転入生は……


今日は、朝からクラスが騒がしかった。


「何々。何の騒ぎ?」

わたしが聞くと。

「転入生が来るって!」

って返ってきた。

「うちのクラスに?」

聞き返すと頷きと同時に。

「しかも、イケメン!!」

と返ってきた。

ハシャギ出す女子。


ふーん。

イケメン転入生…か。

それほど興味を引くような事ではないな(わたしにとっては)。

イケメンと関わって、ろくな目に遇ったことはない。

わたしとしては、普通の男の方がいいけど……。

って思ってしまうのだ。


自己紹介まだでしたね。わたし、鈴木春菜と言います。


「おーい。席に着け!!」

担任が入って来て、開口一番に叫ぶ。

教室が、静まり返る。

「皆が知っての通り、転入生だ。入れ」

担任が廊下に向けて声をかけた。

ガラッ…。

そして、入ってきたのは……。


猫耳を着けた男の子だった。

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