雨模様
雨を待ち焦がれる僕と
雨を嫌う君と
誰の指図も受けない雨と
なんのヘンテツもないこの関係。
君は笑うかな?僕がこんなことを言い出したら・・
君のことを想うとどんな晴れの日だって雲がやってくる
ウキウキと怪しい雲が辺りを暗くする・・恵みの雨が降るんだ。
慌てて洗濯物を取り込むお母さん
「えー傘もってないよ」と落胆しながらも盛り上がる教室
嫌々ながらもみんなウキウキしてるんだ
晴れてほのぼのした今日に飽き飽きしていたんだ
でも決して口には出さない
出してはいけない
これは暗黙のルールなのだから・・
僕は魔法使いではないマジシャンでも霊能者でもない
それでも不思議と雨は落ちてくる。
ねぇ、笑うでしょ?
でもさ、僕はありがたく思っているんだ
雨は勿論だけれども君にだって・・君は雨が嫌いなのにね。
君が嫌な顔をして落ちてくる雨を見つめる頃
僕は澄んだ表情で目を瞑る
こんな僕にだって雨はちゃんと降ってくる
優しく頬を撃ってくれるんだ
だから僕は素直に泣くことができる
だから僕は誰にも気づかれずに泣くことができるんだ
雨の恵みをかりて
僕はすべてを雫とともに流すんだ
君の力をかりて
撃ちつけるすべての雨に負けないよう僕は起っているんだ
君の嫌いな雨だけど僕の好きな雨なんだ
雨とともに僕を忘れないで
雨とともに僕は生きたのだから
君がこの雨を睨む頃
僕は独り君を想うんだ
もう笑ってくれないと知りながらも尚