最終章 終焉編:漏れ出す光
少しこの物語も内側から…?
また機会があればこの物語を再再編集したいです。
ではどうぞ。
優勢を返し黒い刀を手に持つ
その姿はまさに…。
「どうした?拓也?唖然としてるけど…」
「…はぁ。今お前が優勢を取り返したんだよ。
今まで武器召喚無しで鍬村の武器だけで
対抗してきたんだ。そうなるだろ。」
「ええ?!…反撃ののろしを上げよう。
とか言ったけど…鍬村の武器だけで
耐えしのいでたのかよ。…強ぇな。」
拓也は沈黙しそこに響くのは化け物の唸り声。
化け物は火も吐かないし、
かといって飛びもしない。
ただ厄介なのは紅の情報によれば、3つある。
1つ目は天候を自在に操る力。
2つ目は毒の息を吹くこと。
3つ目は化け物自信の皮膚が鋼鉄なこと。
これらを踏まえて俺に戦えと言ってきたが
…紅は勝算があるのだろうか。
まぁそれを見出だすために俺に
こんな変な力を渡したんだろう。
力を渡されたとき。
紅に言われたことときたら……
『狂ってる振りをしろ。
その力は本物だが入れただけでは
あまり効果はない。
夢……みたいな幻覚みたいなのはあるけどな。』
ときたもんだ。
お陰で香野は俺に対してだけ緊張してるし、
静は俺が狂ったままだと思ってる。
真夏は気付いてるだろうが
…なんせあの性格だ。
本性表したら流石の紅もお手上げだろう。
……仲間の状態さておき、だ。
香織はどう…なんだ?
ここに来るまでは何も喋ってない。
紅もまた香織に何か呟いたが依然として動かない。
いったい…なにが?
『君には本当の自分と向き直って
この刀を使えるようになってもらいたい。
そのためには不知火香織。
記憶を思い出さなければいけない。』
手をひらひらさせた紅が演技をする
広一を背に香織に語った。
『……。広一みたいになれってこと?』
『いや?記憶を思い出すだけで良い。
なんせ君は静の片割れ、
だと言われるけど不知火静は一度、
この刀を使っている。
その古した記憶は静の精神にに眠っているだろうが、
どうも僕が君達を分けた際、
その記憶が香織。君の方にいったんだ。
だから、それを思い出して使ってほしい。』
『古した記憶。ならそれは思い出したく
ないものじゃないの?17年よ。
嫌でも思い出してしまうのが人間だもの。
相当嫌なものだと思うけれど。』
『そうでなければその白刃護は使えない。
もう一度詳しく言うけど君は静と
手を繋ぐと白刃護になれる。
また君自身も白刃護を使役できる。
だが白刃護の刀が受ける傷は一心同体で
あるため香織が受けるということだ。
納得できた?』
と紅は迫る。
そしてわざと大きく声を放つ。
『コアプログラムなんて言うプログラムは偽物さ。
使えるのは一度や二度程度。
あの化け物はそんな攻撃だけで屈するやつじゃない。
狩人が自己兵器として開発したからね。
OK?理解できた?』
もし、思い出せば。
と香織は唇を噛み締め拳をつくる。
ぎりぎりと拳から音がする。
うつむきながら考える。
そのとき涙で目を赤くした静が
香織の手をつなぐ。
―私は大丈夫だと。
……。
「ねぇ、広一。
もしも世界が生まれ変わったら何する?」
「そうだなぁ…生まれ変わるなら
その答えも生まれ変わってるはずだ。
俺には答えきれないよ。
本気出すのか?香織。」
「私はー……」
と香織は自分の胸から刀を。
白刃護をとりだす。
そして。
毒の息を吹く化け物にその刀を。刃をむけた。
「それが、生まれ変わってもの答えか。」
「たとえ世界が生まれ変わったとしても
この世界もこの人達も変わらないよ。
私の主、不知火静は……」
と刀を構え化け物目掛けそれを突き刺す。
化け物の左目が膨張し爆発。
めちゃくちゃになった肉と血を被る香織は静かになおる。
「あなたはこうやって母親を殺したの。」
「………え…?」
化け物に背をむける香織に化け物は
右前足の爪を殴るようにして叩く。
しかしその化け物の手首を香織は斬り
また血飛沫が飛び散る。
「不知火静。その罪は私が背負おう。」
「まって。その記憶は
……どこに?なんであなたが?」
「私はあなた。
あなたの分身。
白刃護をあなたの母に届けあなたが触れさせ、
また母を殺させたのは紅なのよ。」
「そんな…記憶は……」
「無いよ。無い。
それが真実。
私に閉じ込めた真実よ。」
と香織は化け物に向け刀を振るう。
ごめんね。静。
わたし、不器用だからさ。
どうしても上手く言えないんだ。
でもこれだけは言える。
あなたは悪くない。
悪いのは止められなかったあなたの分身だから。
ごめんなさい。
じゃあ。
「……行ってくるよ。」
「待って…待って!かおー……」
「……っ?!香織!!」
私がこの化け物とともに死んだら、
私の思いと記憶は静。あなたにいくから。
じゃあまた。
会う日まで。
香織が放った一撃は香織自信も光に
包まれその化け物の脳天を貫いた。
化け物は内側から爆発し、ついに動かなくなった。
そこに不知火香織の姿はなかった。
あるのは肉と骨と…。
泣きじゃくる静の頭を広一は手をのせる。
なくな。
そう呟いたけれど声にはならなかったようだ。




