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潔癖症

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

さっさと男体化してしまうので、ガールズラブのタグは付けない予定です。

三狐神様は軽いヤンデレ入ってそうだなーと。

毒気を抜けば抜く程、感度というのは鋭く過敏になる。幼い頃に慣らされた毒気までもしっかりと抜き切られれば、きっと待っているのは限られた生息地しか無いのかも知れない。

そんな事を思ったのは、とある極彩色の街に足を踏み入れた時だった。粟立つ肌、荒くなる吐息。どうやって此処を歩いて良いのか分からずに、私はただただ目を回す。

周りを包み込むのは、歪んだ喧騒。酒焼けした周波数と、斑の極彩色に染まった雰囲気に、思わず口を抑える。もう立っている事さえ難しくて、私はその場所を後にした。


気分を整える為に訪れたのは、馴染みある街だった。文学と芸術に重きを置いたその歴史。それはこの土地にもしっかりと染み付いて、私の回路と合致する。漸く息が出来るようになって、静かに深呼吸をした。

会いたい方がいる故に、黙ってその方角へ。この街が文学と芸術に重きを置く前からいらっしゃる神様。今はまた……毒を抜いて戴きたい。

彼女は私の顔を見るなり、すぐ彼へと変貌した。長かったふさふさ髪が短髪になり、柔らかい膨らみは引っ込んで、腕に筋肉が張る。そうして完全なる男体化を遂げた後、私の体をすっぽりと包み込んだ。

彼……いや、三狐神様は私の髪やら背中やらを、するすると撫で回し、自分の匂いを付ける様に擦り寄ってくる。

「君、また変な毒を取り込んだろ?」

「うっ……バレましたか?」

「君の気は清いから、すぐに分かるよ」

私の顔を上げさせて、暫し見つめ合う。大きな溜息と共に浴びせられるのは、呆れの顔だった。『また余計な真似をして……』と顔に書いてある。

しかしすぐに何時もの様ににやりと笑うと、頬を撫でて唇を奪う。軽く食んで吸い付いてくる。そうすると、三狐神様の霊気が流れ込んで、体に溜まった澱が徐々に出て行くのを感じた。

「三狐神様、必ず口吸いしますよね」

「毒を抜いてやってるんだ。感謝しろよ〜? 気に入った子にしかしないから」

お陰様で少しでも波長が合わないと、すぐこの街に戻って来てしまう。私……これからどうなるのだろう……。ずっとこの街に依存しながら生きていくのだろうか……。

「君はこの場所でしか、綺麗な水でしか生きられないんだよ」

三狐神様はそう言って、また毒を抜く為に口吸いをした。

清くなるという事は、過敏になると言うこと。多少の変化にも目敏く気が付いて、拒否反応を示す程に。

喧騒の街離れ は、この小説をかなりオブラートに包んだ話。

相手が梅香の君だったので、際どい話は一拍置いてます。


何時も怒られて、注意されている人間なので。


木材関係?の職人さんは、耐性を付ける為に幼い頃に樹液を舐めて、体を慣らす様ですね。

この子も同じ様に、幼い頃は都会の耐性がありました。

けれどもその毒さえも、三狐神様は抜きとってます。


この子が他の街に行って自分の元に来ないなら、この子の体を此処の場所にしか適応出来ないようにすればいい。

という独占欲です。


潔癖症の方が些細な濁りも許せない様に、この子の体も清い空気しか受け入れられません。

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