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いつかまた音に乗せて届けるから  作者: 光瀬
立花はるか
10/37

7


 決定打は単純だった。

 あれだけ悩んでいたというのに、自分はこんな理由で決めていいのかと思ってしまうほど。

 彼がこの曲を好きだと言ったから。

 本来の試験であればレベルは違うだろうが、簡単に聴こえる楽譜だからこそ技術を求められる。

 曲が決まればあとは詰めていくだけ。

 楽譜通りに弾くことを求められるのか。

 楽譜を理解した上で忠実性を守りつつ自分の色付けを求められるのか。

 試験の冊子には特に何も書いていない。

 目の前に置かれた楽譜とにらめっこをしてもう数十分は経過している。

 求められているものはなんなのか。


 わたしは楽譜に忠実すぎる弾き方が苦手だった。

 特に悲愴第2楽章については、表記されているテンポより遅く弾いている。

 自覚している癖が一番目立ちやすい曲。

 

 どうしたものかと唸っているわたしを気にするでもなく彼はまた窓辺にいる。

 悲愴第2楽章にすると話した時は、合格報告をしたのかと思うほど喜んでいた。

 それだけ彼が好きな曲ということだろう。

 全力で挑みたい。

 彼が好きだと言った曲を、わたしが弾く悲愴第2楽章が好きと言ってほしい。


 小さい頃に習った記憶を思い出す。

 周りの女子より手が小さかったわたしは1オクターブ届かせるのがやっとで、弾けたらかっこいいなと思っていた悲愴第1楽章は弾けなかった。

 身長が小学6年生で止まった自分の遺伝子が憎い。

 好きだけでは届かない世界だった。


 受験の日も近付いている。

 今は以前ほどの気持ちの焦りはない。

 だまったままだけれど、わたしのピアノをずっと聴いてくれている人がいるから。

 大丈夫と言ってくれた。

 彼の優しい手をわたしは信じていたい。


 あと1か月。

 夏に近づいている青空を窓越しに見つめて、支えてくれた彼のためにも、自分のためにも結果を出そうと心に決めた。

一章目終わりです。

Wordで文章作成していたものをいじりながらの内容になるので、多少変わっています。

ほぼ実話ですが、1/3だけフィクションを入れてます。

僕ははるかも彼も現段階では好きですが、おそらくこの先嫌われていっちゃうかもなぁと不安もあります。

章ごとにあとがきを残していこうと思います。

ちょっとしたお話も少しずつ。


実は僕はかな入力です。

大抵の方はローマ字入力かと思います。

以前勤めていた職場ではだせぇと笑われました。自覚あります。笑

何故かな入力かと言いますと、ローマ字を習う以前(幼稚園の頃)からタイピングをしていたので独学だった僕はそれに慣れてしまっていました。

いざローマ字を習いましたという時点では矯正できないほどだったので、この年までかな入力です。

今のところ不便はないので一生かな入力だと思います。


Wordだとびっしり書いているのですが、サイト上で見やすいようにと削りに削って綴っています。

拙い文章ですが、ひとまず一章までお付き合いいただきありがとうございます。

引き続きお読みいただけると幸いです。

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