プロローグ(2)
読んでくださってありがとうございます
前の話に(1)をつけ忘れたのでつけておきます
プロローグは2部構成です
桃山太郎と名付けられた彼も、もう17歳となっていた。
誰から教えられたわけでもなく、彼は鬼を倒さなければいけないと強く心に思っていた。
それは鬼に殺されていく人間達の姿を見てきたからだろうか。
はたまたプロテスタントの思想の元に育ってきたからだろうか。
彼はたくましい青年となっていた。
そしてその若さで既にプロテスタントを束ねるものとして十分すぎる才を発揮していた。
彼が束ねるプロテスタントは今や、隣国にも名を轟かす巨大組織となっていたのだ。
その頃は日本は四国に分かれていた。
その四国はそれぞれ桃山国、猿歟国、犬駕国、雉嘛国という名である。
その中でも犬駕国と猿歟国はまさに犬猿の中であり、桃山国、雉嘛国は沈黙を続けていた。
どの国も鬼の支配体制を崩壊させたいという思いを持ってはいたが、その目的のもと同盟を組むことはなかった。
どの国もそれは不可能であると決めつけていたからである。
だがこの年、桃山国で大きな革命が起こる。
桃山国はプロテスタントの意志の元に統一されるのだ。
その事件はどの国にも影響を与えた。
三国で押さえつけられていたプロテスタント思想を持つ人々の心に火をつけたのだ。
そしてそれぞれの国で思想による内紛が起こることになる。
その中にあって桃山国だけは外交に目を向けていた。
桃山太郎は三国と同盟を結び、鬼を倒すという野望を抱いていた。
そして彼はそれが可能だと考えていたのだ。
そう、ここから桃山国による日本統一が始まるのである。
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ここから日本統一が始まります
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