猿VS桃(2)
読んでくれてありがとうございます
ランカーと別用件の小説で忙しく投稿遅いですがよろしくお願いします。
「それは、どちらが猿歟国にいる鬼を先に倒すかだ」
「ふはははっ、面白いことを言うな桃山太郎。ここには今貴殿一人だぞ? 桃山国の軍が到着する前に猿歟国の軍が倒すだろう」
「鬼はそんな簡単に倒せないぞ」
「そんなことはわかっている。だが、我々のパワードスーツMON-Keyを知らないとは言うまい」
確かにこの賭けに勝つ可能性はかなり低いことは桃山太郎も承知である。
しかし僅かながらだが希望があった。
あれが間に合えば勝てる。
「とにかく猿歟国の王よ、賭けに乗ってくれるのか?」
「それで、こっちにメリットは?」
「この鬼の支配体制がおわる」
「それはそちらが勝って私を説得できたらの話か?」
「あぁそうだ」
「頭が悪いのか? こちらが勝った時のメリットに決まっているだろう。無いのなら私は賭けに乗らないぞ」
「そうだな、じゃあ私の命でどうだ?」
「大した度胸だな。だがそれでは少なく思えるが?」
「いや、私がいなくなれば桃山国はきっと崩れる。そこを襲うくらい容易いだろう」
「ほう、貴殿は国を賭けるのか? 勝てもしない勝負で。はっきり言って貴殿は愚王以外の何者でもないぞ」
「私は愚王にでも悪魔にでもなる。次の世代に光を与えるために」
「ふっ、いいだろう。なら今から初めでいいのだな?」
「あぁ」
「そうか、なら貴殿の公開処刑の準備でもしておこう」
猿歟国の王を賭けに乗せることには成功した。
だが、このままでは負けるだけだ。
吉備弾吉に送った文が届いていればいいんだが。
彼ならきっと間に合わせてくれるはずだ。
その時、勢いよく扉が開かれた。
「王! 桃山国のものと思われる軍が鬼たちと交戦を始めました!」
「まさか! もう来たのか」
「それだけではありません! どうやらその軍はパワードスーツを装備しているようです!」
「なんだと!?」
「よくやってくれた、吉備」
「桃山国も完成させていたのか!」
「今まで隠していたがな」
「これも計画の内だというのか」
「俺の計画と言っていいのかはわからないがな」
「どういうことだ?」
その時王室のモニターにある男が映し出された。
読んでくれてありがとうございました。
若隆景が玉鷲に勝ってくれて嬉しいです!
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