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第048話:クルセイダーズの帰国

午前中の会議が長引き、投稿が遅くなりました。申し訳ありません。

【金沢ダンジョン 江副 和彦】

 3月下旬、ダンジョン・バスターズはクルセイダーズと共に、金沢ダンジョンの攻略に入った。クルセイダーズのメンバーは全員がCランクに到達している。


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【名 前】 ロルフ・シュナーベル

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/29

【スキル】 カードスロット

      シールドバッシュLv7

      剣術Lv6

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【名 前】 アルベルタ・ライゲンバッハ

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/28

【スキル】 カードスロット

      剣術Lv9

      身体強化Lv5

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【名 前】 レオナール・シャルトル

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/22

【スキル】 カードスロット

      神聖魔法Lv8

      精神魔法Lv4

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【名 前】 クロエ・フォンティーヌ

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/25

【スキル】 カードスロット

      秘印術Lv9

      召喚術Lv1

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【名 前】 フランカ・ベッツィーニ

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/26

【スキル】 カードスロット

      斥候Lv8

      短剣術Lv5

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【名 前】 マルコ・モンターレ

【称 号】 種族限界突破者

【ランク】 C

【保有数】 0/28

【スキル】 カードスロット

      体術Lv8

      身体強化Lv5

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 この2週間と限定するならば、クルセイダーズの訓練内容はバスターズ以上だった。その背景としては俺の中での焦りもあった。バチカンからの依頼でクルセイダーズを鍛えているが、その分、バスターズの活動が制限されてしまう。要するに「さっさと終わらせたい」という気持ちが、過酷な訓練へと繋がってしまった。


「この短期間で、FランクからCランクへと駆け上がった。みんな本当に、よく頑張った。この金沢では、修業の最終仕上げを行う。ダンジョンの討伐を経験してもらう。もちろん、ダンジョン所有権を渡すわけにはいかないが、第一層から最下層まで切り拓き。ガーディアンを倒すという経験をすれば、ヨーロッパに戻っても十分に活躍できるはずだ」


 金沢市主計(かずえ)町は、浅野川に沿って広がる古い街並の区画である。地元の人はこの区画を「ながれ」と呼び、東山地区の「ひがし」、野町地区の「にし」と並んで金沢三大茶屋町の一つにあげられる。その「ながれ」の一画にある鍋専門料理店「加賀太郎」で、ダンジョン討伐前の宴席を用意した。バスターズからは、俺の他に、彰、凛子、正義、天音、寿人の計6名、クルセイダーズの6名と合わせて12名が向かい合って座っている。座敷の間は最大32名まで入るが、今日は貸し切りにしてもらった。


「それでは前祝いだ。クルセイダーズの成長と金沢ダンジョン討伐を祈願して、乾杯」


 地上時間で20日、ダンジョン時間では2年近くを共に過ごしてきた。動機は違えど、討伐を目指す同志には違いない。金沢ダンジョンの討伐が終われば、彼らはバチカンに帰るのだ。感無量という心境であった。


「カズ、なにしみったれてんの? あ、アタイらが帰っちゃうことが寂しいんだぁー」


 日本酒で機嫌を良くしたフランカが絡んでくる。クルセイダーズとして戦い続けることに迷いを抱いていた彼女だが、どうやら吹っ切れたようだ。今では斥候としてクルセイダーズに欠かせないメンバーになっている。

 一方、クロエはガチャで出現した服装に不満を溢していた。Rareアイテムの「魔導士の外套」のデザインが気に入らないらしい。


「うー……リリカル萌たんはもっと明るい色でフリフリがついているのよ? こんなゴワゴワのゴツイ外套なんて、魔法少女が着るものじゃないわよ!」


 クロエはアニメキャラのような装備が欲しくて、無断でガチャを回しまくったらしく、それから魔物カード所持を禁止されていた。俺から言わせれば、あんなフリフリで露出の多い服装を着て戦うなど自殺行為なのだが、魔法少女は外見重視らしい。

 やけ酒を始めそうなクロエを、隣に座るレオナールがやんわりと止めていた。


「クロエ、これは現実だよ? それにガチャアイテムはまだまだ未知のモノが多い。これから出てくるかもしれないじゃないか」


 レオナールは元神学生ということで、クルセイダーズの中で最も信仰心が強い。ダンジョンに入る前には必ず祈りの言葉を唱えている。レオナールのポジションは「神官」といったところだろう。クルセイダーズという性質を考えると、こうした存在は不可欠に思える。アングロ・サクソンの文化を語るうえでキリスト教は切り離せない存在だ。レオナールによって、他のメンバーたちが精神的に安定する効果も期待できる。


「お前たちはもう少し大人しくできんのか? そもそも畳では正座して食事すべきだろうが」


 金髪の女騎士であるアルベルタは、外見からは想像できないほどに日本文化に傾倒している。この12人の中で唯一、座布団の上に正座して食事している。俺が足を崩すように促しても拒絶しているくらいだ。


「ライヒ料理にも、アイントプフというスープ料理がある。この寄せ鍋はそれに近いな。もっとも、アイントプフは庶民料理で、このように形式張った店で食べるようなものではない。日本の素晴らしいところは、鍋料理一つでも各地に多様性があり、庶民料理から料亭料理まであるところだ。ライヒ料理には、これほどの多様性はない」


 男性的な口調で器用に箸を使いながら寄せ鍋を楽しんでいる。睦夫が「写真が欲しい」と言っていた理由がなんとなくわかる。確かに、ある特定の層から人気を得そうだ。


「んで、この後はどうすんのよ? アッキーからは『楽しい店がある』って聞いてるけど?」


 マルコの性格は、彰に似ている。実際気が合うらしく、ダンジョン内では二人でジョークを飛ばし合っていたらしい。尤も、キメるところはキメるので、度が過ぎない限りは他のメンバーも許しているようだ。こうしたムードメーカーは、チームには一人必要だろう。二人は多すぎるが。


「カズヒコ。少し真面目な話をするが、前々から気になっていたことがある。ダンジョン・バスターズでは討伐を目的としながらも、ダンジョン自体は残している。これは矛盾しているのではないか?」


 向かい合って座っているロルフは、日本の有名メーカーの瓶ビールを飲んで、少しだけ顔をしかめた。どうやら彼の好みには合わないらしい。やはりビールはライヒが一番だな、などと小さくこぼしている。


「俺は矛盾しているとは思っていない。討伐とは、ダンジョンに設定されている『大氾濫(スタンピード)』をオフにすることだと定義している。それに、最下層の天井に刻まれたレリーフも気になる。消す必要はないというのが、俺の結論だ」


「そうかな? 俺はそのレリーフこそ『罠』なのではないかと思っている。つまり、いかにも曰くありげなレリーフを見せることで、ダンジョンを消滅させないようにする。大氾濫の項目も見せかけだ。オフにして安心させているその裏で、カウントダウンは続いており、時が来ればオフにしたダンジョンも含めて、一斉に魔物が溢れ出す……」


「………」


 その可能性は無いとはいえない。ダンジョンについては未知の部分が多すぎる。レリーフについても、朱音たちは「重要なもの」と言っているが、具体的にどう重要なのかまではわかっていない。罠だから捉われるなという意味での重要ということも考えられる。

 考えた俺の様子を見て、ロルフは言葉を続けた。


「俺は、ダンジョンは確実に潰すべきだと考えている。レリーフについては、画像を残しておけば問題ないだろう。魔石による水素発電などは確かに魅力的だが、そうしたエネルギー問題の解決を『異世界からの異物』に頼って良いものだろうか? 人類が協力しあって、人類の手で解決しなければならない問題だと、俺は思う」


「確かに、その考え方も成立する。大氾濫の可能性を確実に潰すのであれば、ダンジョン自体を消滅させたほうが良いだろう。だがそのデメリットもある。魔石やガチャなどが使えなくなることだ。ロルフは、そのデメリットを差し引いても、ダンジョンを確実に潰すべきだと言いたいわけだな?」


「あくまでも、俺個人の考えだ。ダンジョン・バスターズのやり方を否定するつもりはない。だが、いま言った可能性があることは、一つのテーゼとして挙げておきたい。俺も、バチカンに戻ったときにはDRDC長官と話し合うつもりだ。ダンジョンは『確実に潰すべきだ』とな」


 俺は黙って頷いた。クルセイダーズがそうするのであれば、俺は否定はしない。ダンジョンについては何もわかっていないのだ。たとえ全てを消し去ったとしても、10年後に666のダンジョンが再び復活し、大氾濫が起きる可能性だってあるのだ。結局のところ、自分で正解を決めるしか無い。


「ここは日本だ。クルセイダーズに討伐の全てを任せるわけにはいかない。最下層のダンジョン・コアの扱いは、バスターズに委ねてもらう。だがお前が言った可能性は、冒険者運営局には伝えておく。結局のところ、何が正解なのかは誰にもわからないからな」


 俺はそう言って、この話題を止めた。日本酒の瓶を手にして差し出す。ロルフが手にしているガラス製の猪口に、加賀太郎オリジナルの冷酒を注いだ。





 2名のBランカー、10名のCランカーというメンバーは、Cランクダンジョン討伐ではオーバースペック過ぎた。第4層のエルダー・オークをアッサリと倒したクルセイダーズは、もうしばらくここで訓練を積みたそうな様子だった。だが俺たちにも事情がある。バスターズの新社屋はすでに完成しており、あとは引き渡し手続きだけだ。それが終わり次第、船橋、仙台と討伐し、Aランクダンジョン「深淵」へと挑む。そのためにも、金沢ダンジョンは一気に終わらせたかった。


「第五層に進むぞ。過去の経験上、Cランク魔物が出る層が3~4層続いて最下層に着くはずだ」


 第五層はゴブリン・ソルジャーが出てきた。6対6のチーム戦になる。このダンジョンでは、第四層までは個の力を高め、第五層からはチームワークを高めることができそうだ。非常に使い勝手が良い。


「カズヒコ、4時間ほどここで戦い続けたい。良い訓練になる」


 ロルフの希望で、この第五層でキャンプを取ることにした。そして第六層では、札幌ダンジョンのガーディアンであった「ブルー・ミノタウロス」が出てくる。Bランクに近いCランク魔物だが、個体で出てくるため6人掛かりで戦えば倒すのは難しくない。


「……兄貴。これってちょっとヤバくない? 僕たちって、Bランク魔物知らないよね?」


「あぁ、ここでブルー・ミノタウロスが出てくるってことは、次がおそらく最下層だ。そしてそこのガーディアンはBランク魔物の可能性が高い。だがンギーエはまだBランクに届いていない。万一のときは、劉師父だけでなく、朱音とエミリを出すぞ」


 ブルー・ミノタウロスも良い訓練相手だった。6人がチームワークを発揮して、1体の強い魔物を倒す。クルセイダーズが終わると、今度は俺たちが前に出た。もっとも、Bランクになった俺と彰がいれば苦戦はしない。他の4人に経験させながら、彰が止めを刺した。

 そして第七層に入る。予想通り最下層だ。一本道を進むと、中程の天井にレリーフがある。


「……議論を交わしている場面か?」


 レリーフは、若い男と老人が向かい合って話し合っているような場面だった。なんの話をしているのか、この2人は誰なのか、俺と一緒に見上げていたロルフが写真を撮った。


「確かに曰くありげだが、やはり罠とも思えるな。いずれにしても、このダンジョンはバスターズのモノだ。俺たちは口を出さん」


 そして俺たちは、最深部のガーディアンが待つ部屋へと入った。赤色と青色の2体の魔物が、棘のついた金棒の柄に両手をかけ、並んで座っている。見た瞬間に、日本人なら誰でもわかるだろう。念のため、劉師父を顕現させて確認した。


「Bランク魔物『オニ』じゃな。魔法は使わず。手にした金棒のみで戦う魔物じゃ。奴らは連携などせぬ。丁度よいのぉ。ロルフたちは青、お主らは赤を相手にしてはどうじゃ?」


「でも、僕と兄貴はBランクだけど、クルセイダーズたちはみんなCランクだよ? 手伝ったほうがいいんじゃないかな?」


「いや、その必要はない。このダンジョンを出たら、俺たちはバチカンに帰るんだ。いつまでもバスターズに頼るわけにはいかないだろう。丁度よい卒業試験だ。みんなもそう思うだろ?」


 ロルフの檄に、他の5人も応じていた。ここで格上と死闘を繰り広げれば、クルセイダーズの自信にも繋がるだろう。彰も納得したようだ。


「では行くか。俺たちが赤、クルセイダーズは青を相手にしろ。死ぬなよ?」


 こうして、金沢ダンジョンのガーディアンを相手にした死闘が始まった。





【金沢ダンジョン ロルフ・シュナーベル】

「フンッ!」


 構えた盾に「青鬼(ブラウオーガ)」の金棒が叩きつけられた。凄まじい衝撃で吹き飛ばされそうになるが、なんとか耐えるその隙にフランカが回り込み、短剣で小刻みに傷つけていく。だがこれは、あくまでも陽動だ。青鬼がフランカに気を取られているうちに、クロエが魔法を発動させて火球を立て続けに撃ち込んでいく。だが青鬼にはあまり効いていないようだ。さすがはBランクだ。第四層の敵のようにはいかないということか。


「俺っちに任せときなっ!」


 マルコが青鬼の太腿に強烈な蹴りを入れた。丸太を叩き折るほどの破壊力を持っている。フランカによって膝を傷つけられていたこともあり、青鬼はガクンと片膝をついた。


「好機!」


 背後からアルベルタが斬りかかる。大きなバスタードソードを軽々と振り回し、青鬼の右肩から背中までを一気に斬り裂いた。だが……


「ゴォォォアアッ!」


 片膝をついたまま、腰を回して左拳の裏拳をアルベルタに叩きつけた。なんとか肩でブロックしたようだが、凄まじい威力に壁まで吹き飛ばされた。だがこの機を逃すわけにはいかない。青鬼の体勢が大きく崩れたいまならば、致命的な一撃を与えられるはずだ。


「オォォォッ!」


 ミドルソードを青鬼の喉元に突き立てようと突撃する。だが懐に入る前に、青鬼の拳が戻ってくる。裏拳がそのままフックとなって、俺の顔面を潰そうとしてくる。だがこれも読みどおりだ。Bランク魔物が、そんなに簡単に倒せるはずがない。青鬼の腰の位置が戻ったタイミングで膝を崩して体勢を低くする。突風が頭上を掠める。そして低い状態のまま突っ込み、一気に剣を突き上げる。決定的だと思った。だが青鬼は口を開き、剣を歯で噛んで止めてしまった。一瞬、絶望が襲う。だが青鬼の顔面に火球が命中し、かすかに緩む。俺はそのまま、渾身の力で剣を押し込んだ。ズンッという手応えとともに、俺を睨んでいた鬼の瞳から光が消えていった。

 こうして俺たちは「金沢ダンジョン」で最初の討伐を成し遂げた。





【江副 和彦】

 クルセイダーズの育成が終わった。全員がCランクになり、討伐も経験した。この先は自分たちで鍛えることもできるだろう。防衛省内でバチカンへの最後の報告を終え、完了の確認をする。今日中には、バスターズの口座にバチカンから諸経費を含めた残金が振り込まれるはずだ。

 彼らは記者会見をすることなく、成田へと向かった。ダンジョン・バスターズの協力を得ているということは知られているが、彼らのおかげで強くなった、などとは世界には言えないのだ。彼らが強くなったのは、バスターズのお陰ではない。神への信仰心によって強くなったのだ。そうでなければならないのだ。


「本当に良かったの? 貴方がその気になれば、彼らごとバスターズに引き抜けたんじゃない?」


 石原局長がからかってくる。確かに惜しい人材たちだった。バスターズに引き抜くこともできたかもしれない。だが将来を考えるとそれはできない。ダンジョン群発現象は全世界規模の災害だ。その解決を「日本人だけ」でしてしまったら、その後の世界はどうなるだろうか。彼らが、自国内に発生したダンジョンは日本人のものだ、などと認めるだろうか。認めるはずがない。30年前にエンパイアステートビルを日本人が買ったときも、彼ら「白色人種」は猛烈に反感を持った。それと同じことが起こるだろう。


「ヨーロッパとガメリカのダンジョンは、彼らに任せるつもりだ。どこぞの大統領なんかは、イエローの所有など認めないなどと言いそうだしな」


「正解ね。それまで何百年も有色人種を差別していた彼らが、20世紀も後半になってからふと、『人権』だの『差別はいけない』だの言っても、誰が信じるのよ。そんな綺麗事は、7百年ほど奴隷を経験してから言ってほしいものだわ」


「いや、そこまで言うつもりはないぞ。ただ、将来を考えるとクルセイダーズがいたほうがいいと思っているだけだ」


 俺は苦笑して過激発言を宥めた。石原は基本的にガメリカが嫌いらしい。俺はそこまでではないが、一神教が文明の根本となっている彼らと、多神教が根本である日本とは異なる部分があるのも確かだ。

一神教は、それ以外の神を否定する。ロルフではないが、バチカンはダンジョンの存在そのものが許せないのではないか。それは主を否定することに繋がりかねないからだ。ローマ教皇は演説で多様性を口にしたが、その内心ではダンジョンの「消滅」を望んでいるのかもしれない。


「クルセイダーズとは今後も情報交換は続けるわ。ガメリカが退いている以上、EUとは友好関係を続けたいし、バチカンとの繋がりはルーシアとの関係にも役立つはずよ」


「そうだな。だがそのへんは政治家や官僚たちに任せるよ。俺は討伐者だ。ダンジョンの討伐が仕事だ。新社屋もできたことだし、いよいよAランクを目指すぞ」


「完全起動まであと90日を切ったわ。6月中旬までには総選挙もあるはずよ。そこで与党が大勝すれば、冒険者運営局はダンジョン省になり、いま以上に動きやすくなる。一方、もし野党が勝つようなことにでもなれば、ダンジョン政策は暗礁に乗りかねないわ。官僚として、民間人である貴方に特定の政党を応援してくれなんてお願いはできないけれど、できるだけダンジョンを討伐して頂戴」


 バスターズがダンジョンを討伐すればするほど、海外における日本の評価は高まり、それは浦部内閣の支持率にもプラスに影響する。俺は右派でも保守でもないが、未だにダンジョンを保護しようなどとほざいている一部政党には、早々に退場を願いたいものだ。


「言われるまでもなく、ダンジョンはできるだけ討伐する。だがそろそろバスターズに新たにメンバーも加える必要がある。運営局はブートキャンプだけでなく、民間人ダンジョン冒険者の採用に力を入れてくれ」


 防衛省の一室で、今後について話し合いを続けた。春の陽気の青空には、一筋の飛行機雲が流れていた。


Q.国名は架空のままが良いのでは?


A.皆様からの意見をいただいて、私もそう思うようになりました。対比表なども用意しません。ただ「あー、あの国ね」と、できるだけわかりやすいような架空名称にしたいと思います。


頂いている感想はすべて拝読しております。ブックマークや評価をたくさん頂き、大変嬉しく思います。これからも書いていきますので、応援の程、宜しくお願い申し上げます。

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パツ金女騎士!!
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