第039話:Bランクを目指して
【江副和彦】
ダンジョン討伐者は新しい能力として「地上でのカード顕現能力」を得ることができる。この能力は非常に大きいが、一つだけ欠点がある。枚数制限こそないが、顕現していられる時間が限られるのだ。ポーションや剣などのアイテム類には制限時間がないが、キャラクターカードや魔物は制限時間があり、最大で1自転間となる。1自転後にはカードに戻ってしまい、次にカード化できるのは顕現していた時間と同等の「冷却時間」が必要となる。顕現時間はダンジョン討伐数が増えると、2日、4日、8日と倍々で増していき、リキャストタイムは反比例して短くなる。つまり、ダンジョンを10個も討伐すれば1年以上は顕現していられるということになる。
仙台ダンジョンの調査を終えた翌日の朝、俺の腕枕で目覚めた朱音は、名残惜しそうにカードへと戻った。顕現していた時間はおよそ16時間、今日はもう顕現できないだろう。いつか金沢の街も案内してやろうと思いながら、朱音のカードをケースにしまった。今は朝の7時半、シャワーを浴びて朝食を摂った後は仙台駅から新幹線で大宮に向かい、北陸新幹線に乗り換える。飛行機を使うこともできるが、小松空港から金沢駅まで1時間近くかかることを考えれば、鉄道を使ったほうが遥かに楽だ。朝食ビュッフェでホテル側が赤字になるのではないかというくらいに食事をし、9時半の新幹線に乗れば、金沢駅には13時前には到着する。
冬の北陸地方は空が「黒い」。これは太平洋側の空しか知らない者には理解できないだろう。本当に空の色がまったく違うのだ。その寒空の下、俺は金沢駅を降りた。魔法の革袋に荷物を入れているため、手にはビジネス用のオーバーナイトバッグのみだ。
金沢には多くのホテルやヴィラ、別荘といった宿泊施設があるが、俺がビジネスで使っていたのは駅前の航空会社系列のホテルだ。ダブルルームで1泊2万5千円と比較的安く、それでいて部屋のグレードも高くホテルマンたちも教育されている。
チェックインまでまだ時間があるため、俺はタクシーで目的の「店」に向かった。近江町市場や兼六園を右手に、国立大学方面に国道を進むとその店は見えてくる。週末にもなれば金沢市中から、この旅館のような巨大な建物に人々が集まる。2階の個室などは1時間待ちが当たり前だ。
「第八餃子の店」
金沢市民でこの店を知らない人はいない。そしてこの店の餃子を食べない限り、金沢を旅行したと俺は認めない。金沢市民を虜にし続けている餃子専門店だ。1階は焼き場を囲むコの字型のカウンターのみである。昔は、客の案内もせずそれぞれが座っている客の後ろに立って、空いたら座るというスタイルであったが、今はさすがに待ち椅子が用意されている。昼の時間ともなれば焼き場は戦場になるが、13時半過ぎになれば少しは落ち着いてた。
「ホワイト大と豚汁、あと漬物盛り合わせ」
本当はビールを頼みたいところだが、これからダンジョンに入ることを考えて我慢する。ライスは頼まず、まず餃子だけを食べる。ラー油が入っている瓶から、底に溜まっている粉末唐辛子ごと匙で掬い取り、醤油と酢を小皿に入れて、焼き揚げられた饅頭のような餃子を浸して食べる。独特の食感と五香粉の香りが口に広がり、止まらなくなる。東京のラーメン次朗、大阪のインデラ・カレーなど「常習性のある料理」は幾つか知っているが、ここはその中でもトップレベルだろう。
一瞬で15個の餃子が消え、追加で餃子とライスを頼む。それらを腹に収めた俺は、満足して店を出た。そして気づいた。タクシーを呼ぶ必要があると……
北星銀行香林坊支店は、金沢市の基幹道である百万石通り沿いにある。タクシーで通りを挟んだ向かい側に降りた俺は、支店そのものが封鎖された立体駐車場の建物を見上げた。一階は全てブルーシートで覆われ、歩道まで封鎖されている。
早速、ダンジョン冒険者証明書を出して中に入る。ダンジョンは駐車場1階の出口ゲート付近にあるようで、フェンスで覆われていた。香林坊支店は閉鎖され、陸上自衛隊第14普通科連隊第2中隊が臨時の拠点を置いている。中隊長の須藤三等陸佐と挨拶した後、スーツ姿の男性を紹介された。
「江副さん、こちらは金沢市交通政策課長の山岸さんです」
ビジネスライクな名刺交換をすると、山岸課長はいきなり切り出してきた。
「江副さん、お願いします。このダンジョンを潰してください」
「唐突ですね。もちろん、ダンジョン討伐は我々バスターズの使命ですので、討伐はしますが……」
すると山岸課長は首を振った。
「そうではありません。文字通り、消してほしいのです。百万石通りは金沢市の大動脈です。歩道が封鎖されるだけでも、市民は迷惑を被っています。ましてここに自衛隊の施設などができたら、観光で賑わう我が市にとって、大きなイメージダウンになります」
「ですが、ダンジョン冒険者運営局の方針では『現時点ではダンジョンを残す』とされています。それに、ダンジョンが齎すメリットもあります。討伐後は東京から研究者が押し寄せますし、ブートキャンプが開けるようになれば、北陸三県からも人が集まるでしょう」
「ですが、万一にも魔物が出てくるようなことがあれば……」
「そうならないようにするために、我々が討伐するのです。お気持ちはよく解ります。百万石通りの、しかも香林坊にダンジョンが出現したとなれば市民も不安でしょうし、交通にも支障が出るでしょう。ですが討伐してしまえば、少なくとも歩道の封鎖は解けると思います。北星銀行さんには……この建物を売ってもらうしかないでしょう」
山岸課長が気落ちした表情を浮かべる。俺はできるだけ明るい声で励ました。
「昨日、仙台ダンジョンを調べました。あそこは時間が掛かりそうです。ひょっとしたら、金沢のほうを先に討伐したほうが良いかもしれません。程よい強さの魔物が出るならば、ブートキャンプに使えるでしょう。災い転じて福となす方法を考えてみませんか?」
そして俺は、金沢ダンジョンへと入った。
「朱音、ここは金沢という土地のダンジョンだ。ランク判定を頼む」
「かしこまりましたわ」
金沢ダンジョン第一層の安全地帯で、俺は朱音を顕現させた。地上では明日にならなければ顕現できないが、ダンジョン内では問題ないようである。早速、一層目の扉を開く。ダンジョン・システムからの反応がないことから、最高でもBランクだと判る。
「ナームパイソン、Fランクの魔物ですわね。噛まれたら痺れて暫く動けなくなりますが、それほど脅威の魔物ではありませんわ」
床をウネウネと這ってくるのは、どうみても「ただのニシキヘビ」であった。ただ体長は長く2メートルほどはあるだろうか。胴体も太く、人間の腕以上にある。スルスルと這いながら近づき、そして頭を上げて噛み付いてきた。
ペシッ
スコップで頭を弾き飛ばす。拳大の頭部は完全に潰れ、そして煙となった。
「弱い。Fランクだな」
「巻き付かれたら骨を折るほどに強く締め上げてきますが、剣で頭部を切断すれば問題ありませんわ」
そう言って、朱音も忍刀を振った。スパンッと頭部が切り飛ばされる。横浜ダンジョンのウサギとほぼ同等だろうか。となれば金沢ダンジョンはCランクとなる。100匹ほど倒して、魔石の平均グラムを測っていく。その結果、およそ3グラムであった。
「第2層に行くぞ。Eランクが出てくるようなら、Cランクダンジョンでほぼ確定だな」
第二層では予想通り、Eランク魔物である「ポイズン・アリゲーター」が出た。体長1メートルくらいのワニで、毒を持っているらしい。
「皮が厚いためFランクの打撃攻撃は通じません。眼球を狙ったり剣を胴体に突き刺したりして倒すのが定石ですが……和彦様には不要ですわね」
SR武器「斬鉄剣」を使って胴体を真っ二つに斬る。魔石の重さは4グラム。爬虫類系の魔物が出るということで、女性の中には嫌がる人もいるだろうが、船橋ダンジョンの「ゲジ」よりはマシであろう。
「金沢ダンジョンはブートキャンプに使えるな。第一層のヘビは、自衛隊員でも十分に対応できるだろう。第二層はガチャで武器を手に入れたEランク冒険者が使えばいい。よし、第三層に向かうぞ」
ワニ100匹を倒して、俺たちは第三層へと向かった。すると、甲羅と四本脚を持つ爬虫類が道をふさいでいた。亀である。だがかなり大きい。甲羅の直径は3メートル近くあるだろう。
「ポイズン・タートル。動きが鈍く大人しい魔物なのですが、硬い甲羅に守られており、また噛む力が強く簡単に腕を食い千切られます。そして、無視して通ろうとすると……」
朱音は甲羅を避けて通ろうとすると、いきなり亀は甲羅を中心に水平に回転し、短い足を横薙ぎにしてきた。それを切り落として朱音が離れる。
「このように、無視して素通りしようとする者に攻撃を仕掛けます。倒し方は、敢えて素通りして回転してきたところを切り落とすか、甲羅ごと力任せ破壊するかのどちらかです」
「つまり、構ってちゃんカメってことだな。甲羅が硬いんだな? どれ……この世に斬れぬモノはなし……」
俺は跳躍して上段から斬鉄剣を振り下ろした。甲羅ごとカメが真っ二つになる。
「……また、つまらぬ物を斬ってしまった」
「和彦様、それはなにかの真似でしょうか?」
首を傾げて真顔で問われると恥ずかしくなる。朱音の問いを無視して、俺は魔石の大きさを測った。およそ5グラム、Dランク相当である。
「Dランクにしては弱いように感じるが……いや、斬鉄剣がなければそれなりに手強いか」
「今の和彦様はBランクに近いCランクです。ポイズン・タートルごときでは、相手になりませんわ。ですが、一般人程度なら手も足も出ないかと」
ダンジョンには、地上の銃器類は持ち込めない。カメのように甲羅に引っ込まれたら、打撃しか使えない者にとっては厄介な敵になる。Commonの短剣があったとしても、あの回転を見極めなければ痛撃を食らう。そう考えるとDランクでも可怪しくはないのだろう。
「いかがしましょう。第四層に入ってみますか?」
「そうだな。できればCランク魔物がどんな奴か、見ておきたい。深淵ではゴブリンソルジャーが群れで襲ってきたが、ここはどうかな?」
そして俺たちは、第四層へと向かった。迷宮内を暫く進むと、ドスドスという足音が聞こえる。単体だ。そして10メートルほど先の角から、その魔物は出現した。
「エルダー・オーク! Cランク魔物です。個体で動きますが、弱点らしい弱点のない、肉弾戦主体の魔物ですわ!」
左腕には木製の盾、右手には分厚いサーベル、そして金属製と思われる鈍く光る胴当てを着けている。俺は朱音を下がらせた。単体で動く魔物なら、つまり「サシの勝負」となる。斬鉄剣を収納し、スコップを取り出した。相手はSR武器を持っていないだろう。ならばこちらも同等の武器で戦ってやる。朱音が少し険しい表情を浮かべた。
「和彦様、あまりお戯れは……」
「悪いな。俺も男だ。この戦いだけは真っ向から行かせてくれ」
Cランクとなれば当然、スキル持ちだろう。ランク差に任せた戦いではなく、頭脳と技量を駆使した戦いになる。俺が前に出ると、目の前のオークもゆっくり近づいてきた。2メートルほどの距離で止まる。
「朱音、合図してくれ」
「……仕方がありませんわね。では、始めっ!」
パンッと手を叩く音がすると、オークはいきなりシールドバッシュを使ってきた。下からカチ上げるように盾を叩きつけてくる。俺は左に避けて躱した。だが今度はサーベルを上から突いてくる。だがこれも読み通りだ。右腕が降ろされてくるところをスコップの刃先で狙う。
「シィッ!」
肘の関節部がスコップに当たり、そして腕に刃が食い込む。骨まで届いただろう。突き降ろされたサーベルは俺の左側頭部を掠め、皮一枚を切っていた。だがオークは右腕に重傷を負い、サーベルを手放して叫んだ。
「ムボォォッ!」
「好機っ!」
「いけませんっ!」
スコップで顔面を叩き潰そうと飛び上がる。だがその時、朱音が叫んだ。同時に、オークの目が光る。
「ブフォォッ!」
右腕を押さえて屈んでいたオークは、その体勢のまま再びシールドバッシュを放ってきた。木の盾が突き上げられ、身につけていた胴当てにめり込む。俺は強かに天井に打ち付けられ、床に落ちた。
「和彦様ッ!」
「ガハァッ!」
内臓に届くほどに深刻なダメージを受けている。腕を抱えて蹲ったのは誘いだった。Cランクの戦士が、腕一本ごときで戦意を失うはずがない。魔物でもそれは同じであった。膝をガクガクと震わせながら、俺はなんとか立ち上がった。オークのほうも、右腕を失ったままである。左腕に固定していた盾を捨て、落としたサーベルを左手に取った。
「朱音、邪魔するなよ?」
「ですが……わかりました」
止める朱音を目で黙らせ、俺はオークへと近づいた。次が最後の一撃だろう。リーチが短い分、こちらの方が不利である。だがそれでも俺は、このスコップでの戦いに拘った。バカバカしいのは百も承知だが、Cランク魔物と一対一で肉弾戦をするのは初めてである。ここで勝てば、次に進めるような気がした。
オークは左手一本で、サーベルを高く掲げた。駆け引きのない、振り下ろしての一撃を放つつもりだ。俺は両手でスコップを構える。躱せるかどうかの勝負であった。
「ブォォォンッ!」
「オォォォォッ!」
俺が踏み込むと同時に、咆哮と共にサーベルが振り下ろされる。それをバックステップで躱そうとする。人外の力と速度により、鋼の胴鎧が切り裂かれる。右肩から左脇腹までサーベルが一閃した。だが内臓には届いていない。皮と、僅かな肉を斬っただけだ。バックステップで躱した瞬間、今度は左足に力を入れ、一気に踏み込む。だがオークはこれも読んでいた。地面に当たった反動を利用して、サーベルを戻そうとする。だがサーベルの峰を俺の右足が踏んでいた。オークの力も利用して、顔面の高さまで飛び上がる。スコップを振り下ろす瞬間、少しだけ目の前の好敵手が笑ったような気がした。
「あー、なんとか生き延びたな」
「無茶しすぎです。あと一歩で死んでいましたわ」
ハイ・ポーションを2本用意している。一本は内臓回復のために飲み、もう一本は傷口に垂らすためだ。欠損部はないため、ハイ・ポーションで十分に回復できる。技術指導者である劉峰光や、彰との手合わせとは違う、命懸けの実戦訓練である。思い返しても、よく生きていたものだと思う。
「Cランクでさえ、人間を超えているんだ。Bランク、Aランクになるには、こうした命懸けの戦いを何百、何千回としなければならないのだろうな。このダンジョンは良いな。第四層でBランクを目指すか」
「和彦様。今回はあくまでも『調査』が目的なのでは?」
「調査は終わりだ。ここはCランクで、魔物が単体で出てくる。魔石採取やブートキャンプに使えるダンジョンだ。そしてBランク昇格にもな。ウェイトは持ってきているし、エルダー・オーク単体なら俺一人でも戦えると解った。朱音、付き合ってもらうぞ。この金沢で、俺はBランクになる」
横浜ダンジョン攻略のためにも、そろそろBランクに上がらなければならない。ここでエルダー・オークと1万回も戦えばBランクになるだろう。
「……というわけでもう数泊するつもりだ」
〈いやいや、ちょっと待ってよ! 兄貴だけそんな楽しそうな戦いするなんてズルイよ!〉
冒険者事務局に金沢ダンジョンの調査結果を報告した後、俺は彰に金沢ダンジョンでBランクを目指す旨を伝えた。すると彰はエルダー・オークに興味を持ったのか、自分も戦いたいと駄々をこねた。
〈天音ちゃんと寿人も今日でDランクになったし、僕もそろそろ戦いたいよ〉
「なら来るか? 転移すればすぐに来れるぞ。今どこだ?」
〈横浜ダンジョンの更衣室だよ。今日は帰ろうかと思ってたんだ〉
「よし、じゃぁ金沢で飯にするぞ」
「うわっ!」
俺はスマホを耳に当てたまま、横浜ダンジョン更衣室に転移した。ちょうど目の前に彰が座っていた。
【宍戸彰】
基本的に、兄貴は理知的で合理的だ。無駄を嫌うし無茶も言わない。僕がこうしたいと言えば、大抵の場合は了解してくれる。でも、ことダンジョン討伐に関することになると、理知的という部分が一気に飛ぶ。ほとんど狂気と思えるような発想と行動力で、僕に対しても無茶を言ってくる。
「フォッフォッ! 確かにこれは良いのぉ。個の力を磨くにはうってつけの相手じゃ」
横浜ダンジョンに転移したかと思うと、今度は鹿骨の深淵に転移してマリリンと合流し、一旦、家に送り届けるとエミリ、ミュー、プリンのカードを預かって今度は金沢に飛ぶ。そしてそのまま休まずダンジョンに直行だ。もう休もうかと思ってたんだけど、武装したオークを目の前にすると、そうも言ってられないね。劉師父は大喜びしているし。
「盾とサーベルで武装した体高3メートルのオークに素手で挑むって、狂ってるとしか思えないんですけど?」
そう言いながらも、僕の中にはチリチリと湧き上がる衝動がある。コレだよ。この感覚を味わいたいから、僕は冒険者になったんだ。奥歯を噛み締め、口元が歪む。向かってくるオークに、僕は一歩を踏み出した。袈裟斬りされるサーベルの制空圏を読みながら、オークの下半身にローキックを放つ。ガクンッと崩れるオークの右腕を取ると一瞬で極めてへし折り、そして顔面目掛けて肘打ちを入れる。上半身を起こして吠えるオークの首を後ろから締め、そして折る。
「フム。空手、柔術、ムエタイの組み合わせか。やはり彰は才能があるの。そのまま戦い続ければ、いずれBランクに上がれよう。一方、江副の場合は負荷をかけつつ、命懸けで戦い続けるしかないのぉ」
「俺は最強で無くてもいい。だが最前線には立っていたい。そのためにもランクアップが必要だ」
そう。僕はすでに、兄貴よりも強い。物心ついた時から格闘技をやっていた僕と、40歳を過ぎるまで格闘とは無縁だった兄貴とでは、素養が違う。でもそれでも、僕は兄貴の前には立てない。僕は戦うことはできても、進む方向を指し示し、皆を束ねるなんてことはできないからだ。自分ひとりで戦う「戦士」と、百人を指揮して戦う「将」との違いだ。
「彰、今度は俺の番だ。劉師父、指導をお願いする。彰も疲れているだろうし、あと百匹ほどエルダー・オークを倒したら、今日は終わりにしよう」
「フォッフォッ! ならばどんどん、呼び寄せてやろうぞ。ホレ、来たぞい。剣と盾を使って、戦ってみよ」
兄貴が戦い始める。それを見ながら、僕は呼吸を整えた。百匹か。確かに、横浜ダンジョンに長いこと潜っていたし、まぁそれぐらいが妥当かもね。……って、あれ? 「それぞれ百匹」って意味なのかな?
店名は変えていますが、作中に出てくる餃子専門店は実在し、メニューもほぼ同じです。金沢旅行の際は是非、足を運んでみてください。
毎週「日曜日」「水曜日」「金曜日」の昼12時過ぎに投稿致します。7500文字(最近は8千文字以上が多いです)を毎日書くのは難しく、週3話投稿でお許し下さいませ。
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