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設定資料2:ダンジョン・システム

 投稿が遅くなりまして、申し訳ありません。各国設定を書こうと思ったのですが、あまり面白くなかったので書き直して「ダンジョン・システム」についての設定資料にしました。

 

 7月26日、27日は事情によりお休みさせて頂きます。7月28日(日)からは第二章がスタートします。

【ダンジョンの出現について】

 東京都江戸川区鹿骨町5丁目に住んでいた主人公、江副和彦が6月24日の午前中に自宅の庭で「始祖のダンジョン」を発見、ダンジョン内の扉に触れたことで、ダンジョン・システムが起動した。始祖のダンジョンは「Aランクダンジョン深淵」となり、それから3,155,760秒毎に世界各地66~67箇所でダンジョンが出現し始める。これはユリウス暦の公転周期を10分割した秒であり、最終的には「深淵」を含めて666箇所にダンジョンが出現することになる。そのため、ダンジョンが出現する日は大凡(おおよそ)の見当がつく。また、出現したダンジョンの殆どが都市部であるため、ダンジョンは人口密集地帯に出現すると考えられている。

ちなみに、次のダンジョン出現予定日は1月30日未明と予想されている。


【ダンジョン内の時間】

 ダンジョン内は、地表の144倍の速度で時間が流れる。そのため、地表の10分間が、ダンジョン内では24時間(1440分)となる。地表からダンジョンに降りる階段では、時の流れが徐々に速くなっていく。そのため、地表からダンジョン内に有線無線を問わず電力を供給することはできず、また電波も届かない。(正確には、届くが実用性が無い)


【ダンジョンの難度】

 666のダンジョンは、それぞれ難度が異なる。最高難度であるSランクは7箇所と数が固定されており、次にAランクダンジョンが全体の約10%である66~67箇所、BランクとCランクは全体の70%、Dランクは20%程度の数となる。また同ランクであっても難度に差があり、Aランクに近いBランクもあれば、Dランクに近いCランクもある。ただし、具体的な難度は表示されておらず、Aランクダンジョン「深淵」を基準として相対比較で判定していくしか無い。


【ダンジョン内の設備】

 ダンジョンは多層構造となっているが、どのダンジョンにも共通して、第一層入り口手前の「安全地帯(セーフティゾーン)」がある。部屋の大きさは15メートル四方で、天井は3メートル以上ある。ダンジョン内には太陽光は入らないが、壁自体が薄ぼんやりと発光しているため、懐中電灯などは必要ない。また浄化構造を持っておりトラップで発生した毒煙や人間の糞尿や死骸、外部から持ち込まれた病原菌などはダンジョン内で浄化される。ただし、ビニール袋やプラスチックゴミなどは浄化しない。

 安全地帯(セーフティゾーン)は各階層にも一箇所ずつあるが、その場所は第一層とは異なりバラバラである。安全地帯(セーフティゾーン)同士は繋がっており、第一層の安全地帯(セーフティゾーン)に転送で戻ることが可能である。ただしこれは片道通行であり、第一層から目的の階層の安全地帯(セーフティゾーン)には転送されない。一度戻った場合は、再び第一層から入らなければならない。


【ダンジョンの広さ】

 ダンジョンは基本的には迷宮構造であるが、第一層は碁盤目状の構造となっており迷うことは無い。各層の広さは800メートル四方であり、一層あたり6万4千平方メートルの迷宮となる。これは世界最大規模の迷宮である「サムセー島大迷宮」を上回る広さであり、しかもそれが複数層に渡って続いている。


【魔物の出現と強さ】

 ダンジョンは各階層に一種類ずつ魔物が出現する。第一層は比較的弱い魔物であるが、層が深くなる毎に魔物の強さも上がっていく。魔物は再出現(リポップ)式であり、どれほど魔物を倒そうと減ることはない。Aランクダンジョン「深淵」第一層の魔物であるゴブリンは、100平方メートルあたり2匹~3匹の密度で出現しており、第一層全体で、1500~2000匹程度が存在している。


 ダンジョン内に入った人間と同様、魔物にもそれぞれランクが存在している。ランク判定は人間の場合とほぼ同様であるが、オークのように人間を超えた膂力を持つが速度はそれほどでもない、といったようにアンバランスの場合もある。また剣や鎧で武装したり、剣術を操る場合やチーム連携で攻めてきたりなど、魔物の戦い方も多様性がある。

 魔物の強さはランクが上がる毎に、ランク間の差が広がる。FランクとEランクはそこまで大きな差はないが、DランクとCランクでは隔絶した違いがある。またダンジョンと同様、同ランク内でもCに近いDランクや、Fに近いEランクなど強さに差がある。


【ドロップアイテム】

 魔物は倒すことにより、アイテムをドロップする。これはそのダンジョンが自律的に判断して決定するようで、「深淵」では貨幣がドロップしたが、横浜ダンジョンなど日本に出現した他のダンジョンでは「魔石(黒い石(ブラックストーン))」が出現する。魔石は水を水素と酸素に分解する性質を持っており、地球温暖化やエネルギー問題の解決につながると見込まれている。

 米国や欧州諸国、大亜共産国やウリィ共和国のダンジョンでも魔石が出現するが、水素発電技術のない途上国では何が出現するか、現時点では確認されていない。


 また、魔物を倒すと数%程度の確率で、倒した魔物が「カード」となってドロップする。この「魔物カード」はダンジョン内でのみ、「従魔」として顕現して使役することが可能で、自分の代わりに魔物と戦わせることもできる。また、人類共通のスキルである「カードガチャ」でも使用可能で、魔物カードを一定枚数消費することで、武器やアイテムなどを手に入れることができる。

 魔物カードの出現率は、彼我のランク差で変わる。ランクが同等であれば3%弱であり、1ランク上なら3%~4%、2ランク上の場合は5%となる。


【強化因子】

 倒した魔物が煙となって消える際に残す「強化促進物質」のこと。これを吸引すると肉体強化の速度が高まる。ただし、あくまでも強化を「促進」させる物質であるため、なんの負荷のない状態で吸引しても効果は無い。

現実世界に出現したダンジョンには(所謂ゲーム的な)レベル・システムは存在しない。そのため強くなるためには自らに負荷を掛け、努力しなければならない。そのためランクを上げるためには、強化因子を吸引しても相当な鍛錬を要する。


【ステータス画面】

 ダンジョン第一層へと続く扉に触れた人類が、共通して獲得する能力。自分の氏名や称号、ランク、カード保有枚数、スキルが表示される。このステータス画面はダンジョン内でしか表示されないが、他者も見ることができる。また表示される文字は「その人間が読める文字」で表示される。つまり日本人ならば日本語でステータスが表示され、ガメリカ人ならばガメリカ語で表示される。


◯称号:どのように獲得するかは不明。現在のところ江副和彦以外に称号を持つ人類は確認されていない。


◯ランク:一般人は最低のFランク、格闘家などの一流アスリートでEランク、伝説的な剣豪など人類の限界がDランクとなっている。Cランクに到達した人類は「限界突破者(リミットブレイカー)」と呼ばれ、人体の医学的限界を超えた動きが可能である。


◯保有枚数:魔物カードやガチャで手に入れた各種アイテムカードを保有している枚数と、その保有上限枚数が表示される。ただし、保有していると認識されるのは自分が「身に付けている」カードであり、他の場所に収容している場合はカウントされない。保有上限枚数は、通常は20~30枚だが、江副和彦は第一接触者特典として無限に保有することができる。

 保有上限に達した状態になると、魔物がカード化されなくなる。ただし他者から渡された場合など、「上限を超えて所持すること」は可能。


◯スキル:ランクアップした時に、本人の特性やこれまでの経験などから発現する。ただし、人によっては発現しないこともあり、「スキルオーブ」などアイテムを利用してスキルを獲得することも可能である。

スキル枠は一般的には2つ~3つであり、発現するスキルは本人の意志では決められない。ただし、江副和彦は第一接触者特典として、スキル枠が6枠あり、発現するスキルを選択することができる。


◯カードガチャ:魔物カードや不要なアイテムカードなどを消費し、他のカードを手に入れることができるスキル。(現時点では)全人類に共通して発現すると考えられている。「キャラクターガチャ」「武器ガチャ」「防具ガチャ」「アイテムガチャ」の4種類がある。

使用するとアニメーションが始まり、ステータス画面からカードが出現する。ガチャ1回に使用するカード枚数は固定されておらず、Fランク魔物のカードでも10枚で1回の場合もあれば、15枚で1回の場合もある。また10回分の枚数を所持すると、11回ガチャができると表示される。

また、使用する魔物カードのレアリティによって、出現率が変化する。Fランク魔物カードでは、Un Commonカードが2割程度の確率であったが、Dランク魔物カードではRareカード1割、Un Commonカードが5割の確率であった。また、同じDランク魔物カードでも、どの階層で手に入れたかによって、Rareカードの出現率が変化する。


【カードのレアリティ】

 ダンジョン・システムで手に入るカードには、レアリティが設定されている。低い順からCommon、Un Common、Rare、Super Rare、Ultra Rare、Legend Rareとなっている。Commonカードは低ランクの魔物カードでも出現するが、ポーションなど未知の薬品が出現するため、たとえレアリティが最低のカードであっても人類にとっては希少である。また、明らかに特定の目的(主に性行為)に使用すると思われるカードも存在する。


【魔法】

 ランクアップした人間の内、適性のある者が発現するスキル。秘印術や神聖魔法、回復魔法などがあり、習得した者は地上でも魔法を発現することが可能である。現時点では、魔法を習得している人間は江副和彦と木乃内茉莉以外は確認されていない。


魔物大暴走モンスタースタンピード

 666のダンジョンが全て揃った段階である「完全起動」から10公転後に発生する現象。討伐されずに残されたダンジョン全てから魔物が無限に湧き出し、あらゆる生命体が完全に死に絶えるまで世界を喰らい尽くす。この魔物大暴走が発生した世界は全て滅亡しており、回避できる可能性は1万分の1以下である。


【その他】

◯108柱:ダンジョン・システムに組み込まれた108のキャラクターカードの総称。それら全てがLegend Rareのカードであり、ダンジョンに潜る者たちを助けることが使命とされている。ただし、他の魔物カードとは異なり108柱は例外的に「主人を選ぶ権利」が与えられており、仕えるに足りないと思われた者は、そのカードを顕現できない。

 108柱はダンジョン・システムについてある程度の知識を持っているが、世界滅亡と共にシステムに吸収され記憶が浄化されてしまうため、これまでの主人や他の世界がどう滅びたかなど、詳細の情報は持っていない。


◯トレーダー:異界から異界へ、ダンジョンを渡り歩くカード交換専門の商人。現在はまだ登場していない。


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