Chapter6 僕の存在意義
・・・真相です。でも・・・お別れ・・・って悲しいものだよね。例え、また会えるって思っても、その時間が長いから。
「・・・」
あれから数分経った。
ブランカは言うかどうかまだ迷ってる。
「ブランカ・・?」
「私が・・・何を言っても・・・嫌わないで」
「・・・あぁ」
本当に変ったな僕。
泣きそうな顔を見てたら胸が苦しむ。
「私の・・・未来の夫は・・・」
ズキッ
聞くのが嫌だ。
でも、聞かないといけない。
「・・・信じられないかもしれないけど」
「さっさと言え」
「怒ってるの?」
「・・・怒ってねーから早く!!」
「っ・・・ん。アザミくん」
「なんだ?」
「アザミくんが私の旦那なの」
「・・・・」
とうとう僕の頭がおかしくなったか?
それとも耳がおかしいか・・・
「僕・・・?」
「うん」
「まて!!じゃあ未来の僕があんな雑魚に殺られたのか!?」
「ざ、雑魚って・・・(あれでも強いんだけどな)」
複雑だな・・・
嬉しい反面悲しい。
コイツの旦那って・・・
しかも、雑魚に殺られたのかよ・・・
「・・・だから、ブランカは僕にどうするか聞いたのか」
「うん・・・」
「殺すのはブランカ嫌だろ?」
「嫌だ・・・未来のアザミくんは、そんな事しないから」
「!!」
僕の未来はどんな奴なんだ?
過去を克服したのか?
「ブランカに考えはあるのか?」
「未来にいた時、考えてたのはあるよ」
「なんだ?」
「アザミくんの能力で・・・彼の記憶と能力を消して、元の世界に返すの」
「・・・なんで未来の僕はやらなかったんだ?」
「・・・」
また、何かあるんだな。
黙ってる。
言え・・・
内緒をつくらないで・・・
「アザミくんの・・・親友なの」
「!!」
親友?
だれと?
まさか、男との?
「・・・どういう事?」
「私と会う前に出会った唯一心を通わせた同性で親友」
「!?」
ってことは、僕からしたら未来で会う奴ってことか・・・
「お互い信頼し合ってたの」
「何が原因で壊れた?」
「・・・・私っ」
目に涙を浮かべた。
どういうことだろう。
「私とアザミくんはラブラブだったの・・・」
おいおい・・・
未来の僕・・・
何してんだ?
「だけど・・・彼も・・・」
何となく分った。
僕は彼を見た。
動けないままだったが、なぜか喋らなかった。
喋れたはずなのに・・・
「壊れてしまったの・・・私がアザミくんに会わなければ・・・」
言うな・・・
僕は・・・
たぶん・・・
未来の僕は、その言葉は苦しみでしかない。
「私が・・・」
「言うな!!」
「っ・・・」
「僕には分からないけど・・・二人に会えて良かったって思ってるはずだから・・・・・僕よりも、ずっとずっと一緒にいたお前らが何で分かんねーんだよ!!」
「「!?」」
「未来の僕の気持ちを何で知ろうとしないんだよ!!」
「それは・・・」
「お前ら・・・本当に好きだったのかよ!!」
なんでか言葉が出てきた。
誰の言葉なんだろう。
僕自身のじゃない。
だって・・・
本心じゃないから・・・
「・・・ごめんなさい」
「・・・・」
「アンタ・・・名前は?」
「・・・・」
「・・・アザミくん?」
「お前の記憶消さねーよ」
「!!」
「未来の僕が消せなかったのに・・・今の僕が消して良いのかよ」
「・・・ふっ」
「アザミくんらしい・・・」
どういう事だ?
あまっちょろくなったのかよ・・・未来の僕。
「っくくく・・」
「アザミくん?」
「消さなくても簡単な方法があるじゃねーか」
「え!?」
「名前・・・言え」
「・・・未来に会える」
「・・・そうか。取り敢えず・・・お前未来へ帰れ・・・僕が誰も傷付けない未来にするから」
「「!?」」
「だから・・・僕を信じて・・・」
「・・・はぁ」
「・・・ダメか?」
「もし・・・変わって無かったら・・・また殺すからな」
「あぁ・・・」
絶対に約束する。
・・・約束なんて何年ぶりだろう。
「信じてるからな・・・」
「あぁ・・・『未来へ・・・』・・・」
「アザミくん?」
「どうした?」
「・・・・っ」
まてよ?
もし、コイツを戻したら、ブランカはどうなるんだ?
「ブランカ・・・」
「・・・彼と会うのは数ヶ月後よ」
「!!」
「私と会うのは・・・三年後・・・貴方が卒業した時に・・」
「・・・なげーんだな」
「私は・・・外国にいるの・・・だから家が無かったの」
「・・・おいブランカ」
「なに?」
「“あのこと”は言ったのか?」
「・・・」
「何だよ!!」
「・・・全ては五年後に」
「・・成人になってから?」
「・・・・えぇ」
なんで・・・
隠すんだよ・・・
「未来の僕は知ってんのか?」
「・・・知らない」
未来の僕でさえも知らない?
「早く・・・戻して・・・」
「ふざけんな!!ブランカ残れ!!」
「っ!?」
「後で・・・全部聞くから」
「・・・ダメなのよ」
「なんで!!」
「長く居過ぎた」
「未来を更に壊す気か?」
「・・どういう事だ?」
「・・・コイツは外国にいるんだ」
「同じ人間が同じ世界に存在してはいけない」
「もう時間なんだぜ。これ以上は・・・」
「・・・・また一人になるのか?」
「・・・アザミくん」
「・・・・一人にっ!!」
「・・早く戻せアザミ!!」
「っ・・・アザミくん」
「・・・・・・・・『元の世界に戻れ』・・・・・・っ!!?」
僕が能力を使った瞬間にブランカは僕に抱き付いた。
いや、優しく抱き締めたのだ。
ブランカ・・・
名前を呼ぼうとしたら光に包まれて消えてしまった。
「っく・・・ブランカ・・・」
自分が変ったのは、やっぱり君のおかげなんだ。
僕は、未来を変えるために・・・
成長しようと思う。
君がくれた優しさや雄大な愛を忘れない。
ネタ無い・・・やっぱりラブラブさせたい(それ以外無いのか)