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Chapter5 彼女の秘密

だんだんと影が消えかけてくる。秘密があっても愛せるか・・・


「ここか・・・」



二時間も掛かってしまった。

廃墟の入口に立つ。

静かで何も聞こえない。

だけど、二人気配がある。



「やっぱり来たな」

「誰だよアンタ・・・」



白いスーツにシルクハットで目を隠してる。

だから顔は見えないが若い。

20代か、もっと若いか・・・



「・・・っ」

「コイツを助けに来たのか?」

「ちげーよ」



ブランカは口を塞がれてる。

顔色が悪いな・・・

食べて無いからか?



「・・・」

「なぁ?ブランカ・・・」

「・・・?」

「アイツが死んだらお前は悲しむか?」

「っ!!」



目が揺らいだ。

泣きそうになってるのか?

アイツって僕?



「あ、そうだ『喋るな』」



なっ・・・

喋れない。

コイツ・・・僕と同じ?



「・・・」

「あぁ・・・悪いな。喋れなかったな」



ブランカの口に付いてるガムテープを外した。

勢い良く外したためか顔を歪ました。



「っ・・・痛っ」

「アイツに何も話して無いんだな」

「止めて!!」



なんだ?

なにを隠してんだ?



「言わな・・・いで・・・」

「・・・くだらない」

「・・・っ」

「まだ愛してたのか・・・」

「当たり前・・・よ」



愛してた?

だれを?



「未来を潰すのも面白い」

「ダメ・・・」



未来?

なんのこと?



「ガキ・・・コイツはな」

「言わないで!!」

「未来から来たんだよ」



は?

何言ってんだ?

ブランカが?

黙ってるってことはホントに?



「そして・・・ある奴の妻だ」

「・・・っ」



妻?

結婚してるのか・・・

イヤだ・・・

なんでズキズキすんだよ・・・



「何時戻るんだ?」

「・・・」

「未来の旦那が待ってんだろ?」

「・・・っく」



未来から来た・・・

なら戻るのが当たり前・・・

なんでショック受けてんだろ。



「あ〜もう戻っても意味が無いな!!」



え!?



「・・・・っ」



泣いてる?

どうして・・・?



「死んだから・・・」



!?

死んだ・・・?

ブランカの旦那が。

それなのに、あんなに明るく振る舞ってたのか?



「っうく・・・止めっ・・・ひっく・・・」

「俺が殺したんだ」



なっ・・・

コイツ・・が?

許さない・・・

ムカつく・・・

お願いだから声出てくれ。

ブランカの泣き顔なんて見たくない。

アイツは笑顔が一番なんだ・・・

だから・・・

頼む・・・



「『止まれーーー!!』」

「なっ!!なぜ・・・封じたはず・・・なのに」

「ハァ・・・ハァ・・・」

「アザミくん・・・」

「っく・・・」



なんで涙が出るんだよ。

僕は何を望んだんだよ。



「どうしたら良い?ブランカ・・・」

「・・・」



コイツはブランカにとって憎き復讐相手だ。

僕がどうする事も出来ない。



「アザミくんが・・・」

「僕が!?ブランカが一番だろ?」

「・・・」

「???」




ブランカは黙った。

言うべきかどうか迷ってるようだ。



このあと、僕はとんでもない話を聞くことになる。

嬉しくあり、悲しくもある話だった。


勘の良い人なら分るだろうね。いや、誰もが分るだろう

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