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Chapter4 見えない敵

またいきなりだぁ。素直じゃないなぁアザミくん・・・


「どこ行ったんだよ」



ブランカがいなくなった。

二、三日ブランカの姿が見えない。



「気になってなんかいない・・・絶対に」



たった数日一緒に暮らしてるからって・・・

なんでイライラすんだよ。



「捜しに行くんじゃない・・・・か、買い物だから」



誰に言い訳してるか分からない。

でも・・・






「見つからない・・・」



数時間の買い物だってあるんだ。決して捜してるんじゃない。



「・・・遠くまで行くかな」



違うぞ?近くのスーパーに無かったから遠くまで買いに行くだけだから。



「ん・・・?」



紙・・?

なんか、僕に向かってきた。

誰かの能力か?



「ブランカ・・・?」



違う・・・

字が違う・・・

男の字だ。



[ブランカは預かっている。助けたくば、“文字を変えると違う場所になる廃墟”に来い]



はあ?

暗号かよ・・・

めんどくせー・・・

助けに行くわけ無い。





真夜中




「くそっ・・・寝れねー」



気にしてなんかいない。

なのに・・・

アイツの笑顔が消えない。



「文字・・・か」



考えるのは嫌いだ。

誰かのために・・・なんて一番嫌いだ。

ムカつく・・・



「っ・・・」



頭を掻き回す。

あぁ・・・腹が立つ!!

誰なんだよ!!



「・・・・この世界に飛ばした人?」



そういや・・・ブランカが言ってたな・・・



「助けるためじゃないからな・・・僕に不幸が来ないために潰すだけだからな」



また言い訳してる。

いつから、僕は変わったんだろう?

こんな風に一生懸命になってるなんて・・・



「昔は・・・ムカつく奴全員片っ端から潰してたのに」



それなのに・・・

今はどうなんだ?

まだイライラしてるが、潰したりはしてない。



「・・・・毒だな・・・それとも麻薬か?」



ブランカの笑顔が頭から離れない。

最近は・・・嫌では無い自分がいる。

まだムカつくけど・・・



「取り敢えず暗号か・・・」



変換・・・ね。

廃墟って言えば・・・



「・・・病院や町・・・寂れた店とかだよな?」



ん?病院?



「びょういん・・・・」



簡単過ぎねーか?

僕をおびき寄せる罠ってか・・・



「美容院と病院・・・どっちの廃墟だ?」



この近くに廃墟なんてあったか?



「あそこ出るんだって〜」

「何が?」

「幽霊よユーレイ!!」

「あの病院・・・ミスがあって沢山の人が亡くなったんだってね」

「!?」

「怖いね〜」

「おいっアンタ!!」

「は、はい!?」



赤くなってる女は、この際無視して。僕は気になることを聞いた。



「そこはどこだ!!」



焦ってるなんてらしくない・・・

こんなに怒鳴ったなんて何年ぶりだろうか。



「どこだ!?」

「あ、近郊に・・・」

「近くか!?」

「あ、あっちの方に・・・」



女は、手入れされてる指で森の中を指した。

僕は、その方を見た。

木が沢山あったが、ある部分が伐採されてあり、そこには白い建物が見えた。

僕はそこへ向かった。




「無事で・・・なんて」




らしくない・・・

でも、僕を怒らした罪は重いからな・・・


好きという気持ちには気付いて無いと思う。ただ気付きたく無いってのもある

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