Chapter1 貴方との出会い
まだ、出会ったばかりだから二人の関係は微妙です。いつかラブラブになれたら良いなと・・・
コノ世界は憎い。
だから、僕は“この能力”を使って、壊す。
誰にも邪魔はさせない。
「・・・ボソッ」
「・・・ボソッ」
僕が、学校に行く度にざわつく教室。
腹が立つ。
「お前ら・・・」
「っ!!」
低い声により、周りが縮こまった。
情けねー奴等。
でも、今日全てが狂い始めたんだ。
「はい。席に着け!!」
ガタガタと机の音を鳴らしながら周りは座る。
僕も嫌々ながら座る。
僕の隣りは誰も座ってなくて、前の奴は凄い離れてる。
「転入生だ・・・来い」
ガラッと扉を開けて入って来た奴は、クラスの女よりも可愛い奴だった。
藍色の髪で三つ編みを両脇にしてて、いかにも優等生という感じだった。
「あ、あの・・・涼宮 ブランカといいます」
変な名前だと思った。まぁ、僕も人のことは言えないけど。
「席は・・・相原・・の隣りだな・・・あの銀髪の」
はあ?僕の隣り?
ふざけんなよ。今までいなくて楽だったのに・・・
「あの・・・よろしくお願いします」
ムカつくからシカトした。
泣き出すかと思ったがケロッとしてた。
つまんねー・・・
授業始まった。
聞く気ねーから窓の外を見る。
隣りをふと見ると涼宮もサボってた。
シャーペンをずっと見つめてた。
何してんだ?
「あ、あの・・・相原くん」
話し掛けてきたがシカト。
うぅ、と声を上げて黒板を見た涼宮。
おもしれー。からかい甲斐がある。
でも、僕は人間が嫌いだから構いたくない。
「・・・ねぇ」
「うるさい・・『黙れ』」
「っ!!」
僕の能力は、命令さえすれば、命令のとおりになる。
だから、涼宮も黙った。
「・・・・っ」
「(アイツ・・・転入生に能力使ったぜ?)」
「(やっぱ化け物だよな)」
「・・・・」
まただ、黙ってれば良かったのにな・・・
「『全員・・・今日喋るな』」
僕の言葉に皆が驚き、言わなくなった。いや、喋れないんだ。
僕は、教室を出た。
「・・・・」
(見付けた・・・彼なんだ・・・)
私は、彼が出てった扉を見つめてた。
そして、ノートに書いた。
『・・・みんなの声を戻せ』
と・・・
すると。
「っ・・・あれ?」
「喋れるぞ!!」
「なんで!?」
「あれ?転入生は?」
私は、微笑んでから教室を出た。
彼の後を追うために・・・
「・・・クソだりー」
僕は、ゲーセンにいた。
腹が立ってたせいもあり、格ゲーをしていた。
乱入してくる奴等をコテンパンにやっつける。
ゾクゾクしてくる。
楽しいなぁ。弱い奴等が無様に殺られるのが。
「見付けた」
「!!」
せっかく楽しんでたのに・・・誰だよ邪魔しやがって・・・
「なっ・・・」
コイツ・・・転入生の。それに、声を封じたはずなのに・・・
「・・・見付けた。私の・・・」
何言ってんだ?
頭おかしーんじゃねーの?
「旦那様」
「はあ?お前・・・頭おかし・・・」
「あ・・・えっと」
僕の言葉を遮り顔を赤めた。
可愛い子の照れた顔は、良いが今は厄介な存在だ。
「お前・・・何者?」
「あなたと同じ」
「・・・」
「私は書けば、そのとおりになるの」
「僕が声ならキミは手なんだ」
「はい!!」
利用出来ないか?
僕と同じなら・・・
ふっ・・・使わせてもらおうじゃねーか、その能力をよ・・・
次の日、学校に行くとまた騒ぐ教室。
ムカつく・・・
「『・・ころ』」
「おはよう相原くん」
「!?」
ちっ・・・
また邪魔しやがった。
「ダメだよ・・・殺すなんて・・・」
「!!」
僕の考えてることが分かったのか・・・
本当にムカつく女だ・・・
「なんのことだ?」
「・・・やっぱ・・・違うんだもんね」
「はあ?」
小さい声でボソッと言ったから聞き取れなかった。何を考えてんだ?
・・・先生が来たから全員座った。
「相原くん・・・」
またシカトした。
ウザいこの女。
「その力に・・・惑わされないで」
「!!」
何が言いたい?
僕の気持ちなんて誰も分からないのに・・・
「・・・・お前なんかに」
「ごめんなさい・・・」
「っ・・・」
謝んな・・・
惨めになる。
イライラする。
「でも・・・貴方なら大丈夫だから」
何が大丈夫なんだよ。
分からない。
こいつ・・・
優しい笑顔を向けんだよ。僕は、お前を利用しようとしてんだぞ・・・
僕は・・・
僕は・・・
あぁ早くラブラブさせたい!!でも、まだ成長には早過ぎるし・・・