【※全ネタばれ】恋神用語集1
《順序不同・順次更新》
【ヨルムンガンド】
死の王、怪物の王、世界蛇、双生児、王とも。
“向こう側”から来るという謎の存在。“向こう側の女達”が双生児を人間の世界へ送り出しているという。
ヨルムンガンド双生児はただ殺し合う為だけに存在し、人間社会へ寄生して紛争をもたらす。
先代の王が崩御すると、期間も土地も決まりなく幼蛇が顕現する。その為人間は幼蛇のうちに双生児を殺そうと画策するが、幼くとも既に人間を殺める術と喜びを備えており、危険な事に何ら変わりはない。
性別を持たない王は、人間と交わり番になる事によって、相手の性と反対の性別へと自在に変化する。その時ようやく成熟して大人になる。
カイムのような王の血筋が残るということは、世界蛇は人との間に子供をもうけられるということになる。
生殖効率化の為、視覚的扇情性と粘膜興奮誘引能を持つ。双生児からの一方的な人間への皮膚等に対する粘膜接触は、異常な暴力性を伴う性的興奮を誘う。そして、一度接触してしまうと王のみに欲情する状態が続く。反面粘膜同士になると、人間へ思考能力を失わせる程の快楽をもたらし、王への欲情状態を鎮める効果がある。
チェスカルの見解では繰り返し段階を踏ませる事によって、脳へ刷り込んで行き、囲い込む為の能力ではないかという事だった。
体温が外気温と同じという特性がある。
綺士という下僕を持ち、自らの手駒として元人間を使役している。王は綺士を慈しむ心があるようだ。
ヨルムンガンドと言われながらも、様々な造形で表され、ウロボロスや、その他伝説の蛇と混交されている。
特殊な生殖形態と、互いへの強い攻撃性から、けして交わらないものの象徴とされている。しかし、娼館“蜂の巣”、その女王蜂の閨天井には和合と称して、愛し合い交尾する巨大な蛇型のヨルムンガンドが画かれていた。
双生児は必ず黒髪と、青く蛍火を灯す瞳に、抜けるような白い肌を持つ。
『 その顔を形作る線は、緻密に造形されたかのよう。黒い睫毛は、遠くからでもよく見える程、長く豊かだ。青い瞳は仄暗く灯る。化粧を知らないであろう肌は、どこまでも透き通るようでいて白い。血色はまるで感じられないのに、不思議な事に、形の良い唇は血を刷いたように熟れている。
造り物のようだと思う。粗がまるでなくて、ただただ純粋に美を追求し極める、神の寵愛を受けた造形物。 』
(第2章 15話17節より抜粋)
【綺紋】
王の使う異能。物質に文字のような紋様を綺述する事によって、様々な能力を付加出来る。綺紋は王の瞳と同じように、青く蛍火が灯る。
“向こう側の女達”が元々使う能力らしく、ヨルムンガンドは彼女達と血縁関係にあるから、綺紋を使う為の、綺紋官能を備えているという。
【ステルスハウンド】
公称“泰西民間軍事保障”。
カイム・ノヴェクが代表を務める組織。民間では“泰西民間軍事保障”で通しているが、“ステルスハウンド”の方が正式名称。
民間軍事会社として社会に組み込まれているが、傭兵派遣はほぼせず、完全に軍事会社は設定として存在するのみ。
一応、組織は社会に溶け込む為に、会社の体裁を整えているが、役員であるノヴェク一族は大方代理を立てていて、実務は猟犬がしている事が多い。また、酷いと空席になっているなど、民間企業ならば存在出来るはずがない程、運営が杜撰だ。だが、その底なしの資金により、猟犬を自在に操る主人、“カイム”一人だけでもいれば、何の問題もなく組織が動くという、異常極まりない状態にある。
カイムは代表すら飾りと公言するなど、ほぼ主人と猟犬の関係だけで組織が動いている。つまり“泰西民間軍事保障”の本質は、経営を必要とするような会社では無く、まさに主人と猟犬が生活して、ヨルムンガンドと闘争を行う為だけに存在する棲家だった。
【ノヴェク血族】
カイムが率いる一族。“王の血筋”と言われる、ヨルムンガンドの血を受け継ぐ。
〈編集中〉
【猟犬】
主人であるカイム・ノヴェクが飼う兵士を特別に猟犬と言う。
猟犬は人では無くヒトと表現されたり、一頭、一匹と数えられる事があるくらい、人間とは違う扱いを受けている。
チェスカルから“捨身の供物”という言葉が出るが、まだ意味は不明。
カイムと猟犬は精神が繋げられ、離れたところでの会話や、猟犬と主人の感覚を繋いで共有も可能。
猟犬の子供を仔犬と呼び、館で育てている。だが、主人のカイムは、大人の猟犬も、仔犬のような認識で扱っている。主人ならではの目線で見ているので、大男の中年ジェイドでも、カイムの可愛いい仔犬らしい――秘密のようだが。
主人と猟犬の間には性別年齢関係無い、独特な愛情の有り方があるようで、触れ合いや、飲食物共有など、本来同性間や年齢に寄って避けるような事を、ほぼしないようだ。むしろ猟犬は幾つになっても、異性同性でも、カイムに触れられたり、褒められたり、喜ばれたり、下賜されたりするのが大好きなようだ。カイムが一頭を構い過ぎると、猟犬同士で嫉妬するような場面もあり、主人は色々苦労するよう。明らかに猟犬は主人を親のように思って、甘えているような愛情表現をしている。
そうして猟犬は必ずカイムを愛し敬うのだが、その反面限りない恐怖を抱いている。
『 猟犬に枷られた究極の戒め。それは、主への忠誠など美しいものではすまない。依存、畏敬、固執、愛慕、そして限り無い恐怖。主という絶対的存在に服従し、下僕でも奴隷ですらない、身体どころか心すら捧げた捨身の供物。
ステルスハウンドに固着する猟犬達の歴史は、虐待と苦痛、性愛と死にまみれている。
それでも主を愛さずにはいられない、猟犬の悲哀。 』
(第2章 22話25節より一部抜粋)
【影の猟犬】
カイムの私兵と認識されているが、かなり幅広く任務に当たっている。ヘルレア接触後から平常時では無かった難しい戦闘が増えた為、カイムの私兵と言うよりも、単なる特殊部隊という状態になりつつある。
カイムも新たな部隊の編成を考えているようだ。
『一章』で影のニ頭が殉職。
副隊長、オルスタッド・ハイルナーが、回復不能なまでに負傷して欠員となる。
本来、影の猟犬は一隊九頭という形を取っていて、隊長が一頭、副隊長がニ頭という隊制を取る。そして、班制としては一班三頭という編成を行い、班長は副隊長が務める。
猟犬は班員制になっても、上司を班長とは呼ばず、隊制と同じように隊長、副隊長と呼んでいる。
・隊長
ジェイド・マーロン
・副隊長
チェスカル・マルクル
(前オルスタッド・ハイルナー)
・隊員
ハルヒコ・ホンダ
ルーク・トラス
エルド・シュライフ
ユニス・カロル
(殉職 ラスティン・フリューゲル)
(殉職 ランドルフ・ベイゼン)
・一班
班長 ジェイド・マーロン
エルド・シュライフ
ユニス・カロル
・二班
班長 チェスカル・マルクル
ハルヒコ・ホンダ
ルーク・トラス
・三班 欠員
【“星空”・“夜空”】
“泰西民間軍事保障”
“ステルスハウンド”
その代表であり、猟犬の主人であるカイム・ノヴェクの異能。
『 それは呼吸をするかのような自然さで、カイムは世界に無限の広がりを感じた。彼は天も地もない深い闇の中に、取り残されていたのだ。そうして彼は意識を巡らせる。星々が応えるように瞬きを始めて、捕らえようのない塵が雲のように流れ始める。カイムは星降る世界へ溺れるように、独り座っていた。彼を取り巻くのは際限のない星空だった。』
(2章 27話33節より抜粋)
この夜空に瞬く星こそが猟犬だ。カイムはこうして常に猟犬と繋がり生きて来た。主人と猟犬は物理的距離にも影響を受けるようで、近いと思考が混ざったり、感情を共有したりし易くなる。そして、主人から猟犬への寵愛度合いにも関係あるようで……?
しかしながら、カイムは十代の頃に心身を鎖して“閉殻”し、主人と猟犬が人間として暮らせるよう、最適な距離感を与えていた。だが、ヘルレアとの性的接触で“閉殻”を行い続けられないと知り、約20年振りに『2章』で自らを完全に解放するに至ったのだ。
それにより、猟犬との関係性が様変わりして行く。
また、カイムがヘルレアに語った絵本、“心の形”というもので、普通の人間はコップ一杯分しか痛みを受け止められないとすると、カイムはといえば、許容量が無限なのだ、という事実が明らかになる。
『 「(猟犬の)脆くて弱いコップを守る為に、際限無く記憶や感情を奪い続けられるのです」
「僕は物好きな主人です。いつも猟犬の心を無視出来ない。でも、実際のところ心というのは物と同じように消す事は出来ないのですよ。有を無には出来ない。出来るのはただ移動させる事だけ。僕は猟犬の心が傷み過ぎれば、つい移動させてしまう。そして僕は死ぬまで記憶や心を夜空に見ます。僕の心の許容量は無限です。そしてまた特別なところがあります――けして壊れることはない代わりに、忘れる事も、摩耗する事も、癒える事もしない」 』
(2章 27話33節より一部抜粋)
【絵本“心の形”】
仔犬に読み聞かせするという絵本。主人への理解を深める為に読まれているようだ。
『 「心というのは、人それぞれ形と大きさがあるのです。例えばある人の心がコップとするなら、入れられる水の量が決まっています。何故ならその人の容量はコップ一杯分しかないからです。コップを心の形だとすると、コップへ入れる水は何を表しているでしょう」
「心だから、気持ちか?」
「気持ち、そうですね感情。そして、今回のお話で着目するのは負の感情です。心のコップに入れた良い事や何気ない事は、簡単に乾いて次が待ち遠しくなりますからね」
「反対に辛い事や悲しい事は、中々乾いてはくれません。悪ければどんどんと溜まる一方になるのです。でも、心はコップ一杯分しかありません」
「コップが溢れたらどうなる?」
「破綻するでしょう。いずれコップにひびが入ってしまう。壊れる。病気になってしまうのです。だから普通はその前に、忘れます、摩耗します、良ければ癒えるでしょう。これは人間の心に対する極ありふれたイメージですね。絵本で子犬に読み聞かせます。ヒトがこの話を聞いて、受け入れるに難しくはない」 』
(2章 27話33節より一部抜粋)
【王の血筋】
カイム・ノヴェクやオリヴァン・リード等が自らを、“王の血筋”と認識している。王――つまりヨルムンガンドの子孫。“永劫の繁栄”を約束された一族と云われている。具体的な詳細は不明だが、『貧欲な王の血を養っていかなくてはならない』とカイムが言っている場面があり何らかのリスクを伴うもののように見受けられる。“永劫の繁栄”を手放せば破滅しかないとも、カイムとオリヴァンは語り合っていた。
オリヴァンは“永劫の繁栄”を手放したようだが、本人は気楽でいいというような事を言っている。反面、カイムは手放せはしないと語る。詳細は、まだ本編には記述されていない。
【シャムシエル(シャマシュ)】
ヘルレアが作った自律人形。生き物ではなく、ヘルレアに取っては拙い出來らしい。ジェイドが言うには、少し妖獣に似ているらしい。
ヘルレアのヒップバッグの中に普段入れられているようだが、バッグとシャマシュの大きさが釣り合わず、どう詰め込んでいるのかは不明。何も入らない服のしたからも取り出していることから、やはり普通の物質ではない模様。
『1章』綺紋の媒介として働き綺士を倒す一助となったが、ヘルレアはシャマシュに綺紋利用を戒めていた為、使用させてしまった以上、もう、二度とシャマシュを綺士を倒す道具には出来なくなった。
『2章』術を掛けられている少女ジゼルが、人として暮らせるように、ヘルレアがシャマシュを少女へ下賜した。ジゼルの頸へ黒いチョーカーのように取り憑いている。
『 猫のような頭部に、トビネズミのような丸っこい胴体と長い足を着けたような、均整の崩れた形体で、自身と同程度の長い尾が、体の平衡を保つかのようになびいていた。灰白色をした天鵞絨のような毛足の短い滑らかな毛に、全身覆われていて、毛の流れに沿って光沢が複雑な色味作り出している。目は猫よりも大きく、白目が見えない。瞳は紫紺色をしており、瞳孔が葡萄色をしていることも見て取れた。耳は肉厚で小ぶりなために、どこか子犬の耳のようであった。 』
(第1章 4話5節より抜粋)
『 ヘルレアは、その自律人形とやらの首を鷲掴みにして、手元に寄せると、頭と胴の付け根に指をめり込ませて、胴体の皮毛を胸付近まで安々と剥いだ。人形は無反応のままで、血が吹き出すどころか、体液一滴すら滲み出ることなく、内部が露出する。鋼色の物質で出来ており、髪の毛ほどの細い亀裂が無数に入っていて、複雑な文様を描いている。その亀裂は、何が象られているのか判然とせず、鈍く青い光が、常に強弱を付けながら、内奥から漏れ出すように走っている。どこかその様は、カイムに神経伝達を思い起こさせた。』
(第1章 5話6節より抜粋)
【向こう側の女達】
ヨルムンガンドを人界――“こちら側”へ送り出すという、謎の女達。世界蛇を“こちら側”へ送り出す理由は不明。ヨルムンガンドと血縁関係にあるとされている。また、自然災害のようにも考えられている。
その実態も一切不明の存在。この言葉が何故存在するのかも、時間という澱の中に埋もれている。
“向こう側”と言うのがどこなのかも分かっていない。ただ、外界でも人界でもない、別のどこかとされている。
【“向こう側”】
一切不明の場所。場所と言うべきなのかも、よく分かっていない。外界ではないとされる。“向こう側の女達”はそこにいて、人界へヨルムンガンドを送り出すのだという。
【堕綺羅】
綺士が王の真似事をして番を持ち、営巣する事により、それ以降名を失い、堕綺羅と呼ばれる。自王に営巣を知られた瞬間から、最も優先される抹殺対象となる。番の血族縁者全て絶やされる。
堕綺羅の巣を偽巣と言う。
【綺士】
ヨルムンガンドの下僕。王が綺紋によって人間の心臓へ、新たな名を下し、自らの配下とした存在。暴虐の王クシエルでさえ下僕を愛するように振る舞っていることから、王にとって綺士は大切な存在であるようだ。
【使徒】
綺士が作り出す元人間の兵隊。その姿は綺士と同じように、蛇のような黒い鱗に覆われており、光によって油膜のように複雑な色味をみせる。綺士よりも小型。大抵の場合知能が低く、欲に中実で赴くままに人間を喰らう。綺士の支配下にいる使徒は特に高度な知能を有し、連携した戦い方を行ったり、捕食の隠蔽すら可能で、人間を弄ぶにまで、知性を備えた使徒も存在する。
使徒もやはり綺紋に縛られているようだ。その関係から共喰いすると、強化すると言われている。だが、その綺紋と共喰いが強化へ結び付くような理屈を、説明出来るような正確な記録がなく、因果関係は一切不明なのだが、対双生児では定説とされている。
使徒の共喰いを身喰いと言い、その行為を行った使徒自身も身喰いと呼ばわる。重ねれば重ねる程使徒は強化されていき、高い知性と身体能力向上、果ては異能までも獲得するものがいる。最も進行した身喰いは、疑似的な綺士状態へ増悪する。
綺士がどうやって人間を使徒にしているのかは不明。
綺士と関わりなく自然発生的に出現する使徒もおり、散発して現れる場合は、一、ニ頭と少ない数でコミュニティに隠れ紛れて人間を襲うものもいる。この場合は知性をある程度備えており、排斥の難しさから、使徒の数が関係なく、人間の驚異になり易い。それは、使徒が元人間である為に、擬態する使徒に特別な異常が無いかぎり、人間と見分けるのが難しかった。王ですら見分けられない場合もあるようだ。
【外法外道ノ血気天客(人外四凶)】
世に禍をなす、人外四凶。天客のみ禍の質が異なる。
・外法
魔術、呪術、妖術等。
外法は外界から力を引き出し行使する術。主に人間が用いる。本編では捕縛、操作、空間結合、転移などの利用に用いている場面がある。術は記述式が一般的なよう。
・外道
召喚、喚起。
外道は外界から人外を呼び出す術。召喚は高位存在を招くもので、喚起は下位存在を引き出す術。大抵は、悪魔、悪鬼、天使、妖精、精霊等の肉体を持たない精神存在を術者は用いるが、上級召喚士となると、神すら召喚可能。イメージとしては悪魔が最も危険で恐ろしいとされてしまうが、召喚士は――神は別格としても――天使を一番恐れ、招くのには細心の注意を払う。
・血気
獣、妖獣、魔獣、妖魔。
獣を最低として最上を妖魔とする種族。妖獣は鈍感なので家畜等の肉でも食べる為に、人間でも飼育可能。だが、ペットまでとは言わず、一切接触しない檻での飼育が一般的。血肉を求める以上は妖かしの性が抜けない為だ。
魔獣からは人間の肉を好んで食べ始めるので、凶暴さが格段に上がる。人肉を常に求める為、一切飼育など出来ない。
最上である妖魔は、人界とほぼ接触しない地域に分布している。極端に言えば動くものを全て虐殺する存在。腹が満たされていようが、殆どの妖魔が他同種族全てを殺し尽くす。雌雄の判断も付けられず、繁殖行動に付いても不明。ヨルムンガンドと渡り合う妖魔すら、この世には存在するという。一般社会に生きる人間では一生涯見ることの無い種族。しかし、そのような妖魔と隣り合わせで生きる民族が、少数ながら太古から血を繋いでいるという。
・天客
幻獣、神獣。
血を好まない特別な獣。幻獣よりも神獣の方が格が高いのだが、神獣の性質として人間との関わりが多く、幻獣よりも神獣の方が人によく知られている。
現人神ならぬ現獣神を祀り、その神獣へ人は仕えお世話をするという民族もあり、本当に生き神として奉っている。本編『2章』では神獣百足が登場している。神獣と言っても百足がいるように、形態は千差万別で人型もいるようだ。
『2章』の古代に実在したという神領“果樹園”等は、神領というだけあって神獣と関わりがあるようで……?
【外界術】
外法、外道。
【人界】
人間の住む世界。“こちら側”。
【外界】
人間の住む世界の裏側だと言われているが、実態は不明。人界を“こちら側”と言うが、外界は“向こう側”とは呼ばない。よって“向こう側の女達”とも無関係とするのが、対世界蛇業界の定説となっている。
外法外道は外界術と呼ばれ、この裏側から力を引き出し術を行使すると云われる。