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ハロウィンの話

「Trick or Treat!」

写真部の部室に向かう途中、一緒に歩いていた小泉と称名の後ろから走ってきたキハンが2人に流暢な英語で言った。

「おー、やっぱ英語うま」

「そこじゃねぇだろ」

「そうですよ2人共、Trick or Treat!」

「そっか、今日ハロウィンだったね」

「まさか学校で聞くとは思わなかったけどな」

「じゃあそんなキハンに、せんべいをあげよう」

小泉は鞄の中から煎餅を取り出してキハンに渡した。

「センキューです、ヤウ」

「いや何でそんなの持ってんだよ」

「だってハロウィンだし、言われる可能性考えてさ」

「そうですよタタナ、というわけで、Trick or Treat!」

「え? 俺も?」

「はい」

「そんなん言われたって持ってねーよ」

「じゃあ代わりにわたしが、大福をあげよう」

小泉は再び鞄に手を入れ、大福をキハンにあげた。

「センキューです、ヤウ」

「どたまてー」

「何だその返事」

「どういたしまして、の略。使っていいよ」

「使わねぇよ」

「お2人共今から部室ですか?」

「まね、キハンも行こうよ。そして先輩達にも聞いちゃえ」

「オーゥ、良いですね」

「はぁ……何言われても知らねぇぞ」

一年生3人は部室へ、入口でキハンを一番後ろにしてまず2人が中へ入った。

「こんにちはー」

「こんにちは」

「おぅ、来たか」

「こんにちはぁ」

「珍しいわね、キハンはいないの?」

部室の中には部長の瀬戸を始め普段はいない二年生2人以外、三年生が全員揃っていた。

それを確認後、小泉は後ろに呼び掛けた。

そしてキハンが部室に飛び込み、

「Trick or Treat!」

両手をあげて叫んだ。

「そっか、今日ってハロウィンね」

「そうだったな、忘れてたぜ」

「え〜っと、お菓子あげれば良いのかな?」

平潟は鞄の中を漁り、

「はぁい、どら焼きどうぞぉ」

取り出したどら焼きをキハンにあげた。

「センキューです、平潟センパイ」

「イタズラは勘弁だしな、何かあったかな……」

瀬戸も自身の鞄を開くと、

「あ、さっき買ったコレで良いか?」

中からみたらし団子のパックを取り出して渡した。

「センキューです、瀬戸ブチョー」

「あたしは……あ、おかきがある。これで良いかしら?」

洲崎は鞄を開けて見えた所にあったおかきの小袋を一つ、キハンに渡した。

「センキューです、洲崎センパイ。オーゥ、色々と揃いましたよ」

キハンは今まで手に入れたお菓子を机の上にばらまいた。

せんべい、大福、どら焼き、みたらし団子、おかき、

『和菓子ばっか』

そこには和菓子しかなかった。

「ハロウィンって、外国のお祭りなのに」

「まぁ日本だしな」

「そういう問題?」

「というか先輩方、なぜおかきやみたらし団子をお持ちで?」

「そりゃハロウィンだからだよ、称名」

「せっかく集まったので、皆さんでいただきませんか?」

かくして写真部は、おやつの時間となった。


本日ハロウィン、やはり書いておかなくてはと思い、ここに投稿いたしました。

おそろく今日の内に、いったい幾つのハロウィンの話が出てくるか……


それでは、

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