表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ファウスト〜二面紳士の対決の幻視〜ホームズ  作者: 語り部ファウスト


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/14

第九幕:ホームズの悪夢

ボクらは、ホームズの恐怖の体験を聴くことになる。

これは彼の声なのか?

それとも、彼はハイドなのだろうか?

やあ、君。自分が何者なのかを考えてごらん。自分ではわからないだろ。

自分にとっては、普通すぎてわからないんだ。君がすごいってことをさ。

だから君は皆からすごいと言われたら、鼻をピノキオみたいに高くする。

でもーー残酷におられたりする。


第八幕では、ホームズはジキルとハイドの関係をワトソンに告げた。

でも、信じてもらえなかった。

だから彼は、自分の体験した物語を話す。それが悪夢を強くするのにね。


さてーー彼は、こう語った。


どこから話せば、僕は、自分をーー君を満足させられるのか、わからない。


赤い薬の使い方だが、実際には使い方を見たことはない。だけど、調査を続けるうちに、彼が変身に使っている薬の色や使用方法なんてのは、わかる。

ーー頭が飾りでなければ。


彼が実際に変身する為に使った部屋は、彼の住む屋敷の使われてない部屋だ。そこは人払いをしている。

劇薬などを置いているからだ。

その場所で彼は変身して、他人のふりをして使用人と出会い、

ちょうど屋敷にきた風を演じて見せた。

そして、あの冒涜で不愉快極まりない夜の散歩と強奪を始めるんだ。

ヤツは、いつか人を殺すだろうよ、ケダモノ以下の鬼畜がーー。

なぜかって?

自分の性質が止められないからだ。

類人猿の再来。

暗黒の申し子だ。


僕はスコットランドヤードのヤツらに通報しようと考えた。

だけど、やめた。ヤツらは想像力が足りない。科学の力で人間が変身するなんて、理解しきれない。しちまったら、もう、僕らを守ろうとはしない。

誰かが変身しているかもしれない。

この世界にいる人間が一人の人間の頭の中、即興の産物、空想の紛い物だと言われても信じられないだろう。

これほど恐ろしい事はあるか?

僕の憎しみ、愛すら再現する化け物。

尊厳すら無視して、僕の中に入り込もうとする。そんなヤツが憎い。愛したいが、憎いーー。


すまない。僕とした事が興奮した。

ヤツの変身の秘密だったな。

僕は屋敷に入り込んだ。

君、そんな顔をするな。犯罪の手段を謎を解決するために、僕は利用したまでだ。

少しも不都合はない。

そして、僕の推測した通りの部屋があり、全身鏡が置いてあった。

変身後を確認する為には、鏡が必要だからね。

近くには赤い薬を入れた小さなガラス瓶が何個か置いてあった。彼は頭のいい男だ。ハイド?いいやジキル博士だ。ムダな本数は用意しない。ーー用意できないのかもしれない。

そのうちの一つを失敬した。僕には関係ないことだから。


瓶の中には赤い薬が飲まれたそうに揺れている。とてもキレイなものだった。少しだけ揺らすと、ちっちゃな泡がでてーーすぐに弾けた。

僕は慎重に栓を抜いて、一気に飲んだ。

ぐずぐずしては、いられなかったからね。変身にかかる時間と、もしかしての為だ。


あの苦痛は言い表せない。

痛みだったのかさえ、定かじゃない。

脳みそさえ変身してたから。

僕が出来る事が、できなくなった。

認識はそのままだが、中身がごっそり組み変わるんだ。骨も役に立たない。

僕を象るのは、まさしく魂のみだった。ここまで言っても、僕を嘘つきと君は言う。


鏡の前に僕は立った。

乞食の衣装はめちゃくちゃに破けた。

ーー太った身体。君のようにーー!


鏡の中、そこに一人の中年男性が立っていた。茶色い短髪には白髪混じり、灰色の髭が口元を隠していて、体はがっしりしていた。

奴は驚いていた。

「なぜだーー」と僕の口を借りて、彼は声をだした。


「どうやってーーいやーーこれはーー私なのか?私はアーサー・コナン・ドイルだーーそして、ここはーーシャーロック・ホームズのせいか?」


僕は彼の名を知らない。

だが、彼は僕を知ってやがったーー。


(こうして、第九幕はコナンにより幕を閉じる。)


物語の中に現れたーー彼は?

そして、ホームズへの憎しみのこもったセリフは?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ