『中宮賢子、速記にたけた広寿上人の転生たること』速記談2090
白河天皇の賢子中宮は、速記にたけた醍醐寺の広寿上人の生まれ変わりだという。広寿上人は、何度か転生して、極楽往生を遂げようと思うけれども、この醍醐の山には頼りになる者がいない。だから、一度貴人に生まれ変わって、頼りになる者を見出そうと思う、と言って入滅なさった。賢子中宮は、そのようなわけでお生まれになったのだという。中宮が薨去あそばされたとき、御遺骨を醍醐寺にお納めして、円光院を建立し、越前国牛原荘を寄進されたという。
教訓:この世で速記をきわめると、生まれ変わろうと思ったところに生まれ変われる。多分。