32:ねぇ、シオン
【タイトル】
ねぇ、シオン
【ジャンル】
異世界恋愛
【作者】
リスト
【あらすじ】
その日、高貴なる者が通う学園にて悲劇が起こった。
王国の第一王子であり王太子のレイシス殿下が三人の側近を連れ、婚約者であるクローディア公爵家の令嬢アナイスが、自身が愛する平民出身の女性に嫉妬し、彼女を貶めたとして婚約破棄を言い渡した。
毅然と否定する令嬢に対して王太子は取り合わず、衛兵を使って連行しようとした。
しかし、誰もその場を動かない。
彼らは国王陛下にこの場を見守るようにと厳命されていた。
四人の様子は明らかにおかしかった。
虚な瞳、覇気のない声、けれどどうすれば良いのかわからない。
アナイスも同じだった。
そして、痺れを切らした女が近くにいた騎士に何かを耳打ちする。
彼は剣を抜き去り、刀身をアナイスの華奢な身体に押し込んだ。
あまりにも衝撃的な光景に人々は逃げ惑い、騎士は拘束され、呪いが解けた。
これは、呪いによって操られた彼らが彼女を亡くしたその後のお話。
【キーワード】
R15 残酷な描写あり 悲恋 悪役令嬢 ダーク 婚約破棄 バッドエンド 処刑 ざまぁ 後悔
【文字数】
5,372文字(短編)
【内容紹介】
これは婚約破棄もののバッドエンドの後の話。
義姉を慕っていたのに、呪い――魅了の術に惑わされて彼女を死に追いやってしまった主人公。
彼や、義姉が好きだった婚約者たちの後悔の話です。
もう手の届かない人への想い、意図せず自分たちの手で大切な人の命を奪ったことの悲しみが丁寧に描かれていきます。
とても切なく、涙なしには読めない美しい作品です。




